環境の違うふたりの女性の人生が交錯する人間ドラマ『プライド』107 Pt.

絵に描いたようなお嬢様育ちで、真っ直ぐで人に甘えることが苦手なプライドの高い麻見史緒（あさみしお）と、複雑な家庭環境で育ち、プライドを持つ事など許されない環境で育った緑川萌（みどりかわもえ）。出自・育ちのまったく異なる2人がひょんなきっかけで出会い、互いの人生がドラマティックに変化してゆく人間ドラマだ。

世界的に有名なオペラ歌手木原さわこの娘である麻見史緒（あさみしお）は、当然のようにオペラ歌手になるべく名門音大に入り声楽家としての技術をしっかりと身につけていた。一方の萌は、音大には通っていたが家庭環境からアルバイトを掛け持ちしながらの学びであり、音大に通えるだけでも幸せだと考えていた。ひょんなことから有名なオペラを史緒と一緒に観劇することに。共に行動する中で史緒の対応は萌には尊大に映り、また彼女が生来恵まれた環境に存在することを垣間見てしまい、自分との違いを見せつけられるうちに彼女のことを嫉妬し、その思いを本人にぶつけてしまう……。オペラ観劇の際に2人のいざこざの場に居合わせたクイーンレコードの副社長の神野隆（じんのたかし）が与えたアドバイス「どんなにみっともなくても与えられたチャンスに喰らいつく事。その道の一流の表と裏を知る事」という言葉がふたりに大きな影響を与えてゆく＿＿。