大炎上必至！「バグ」と戦う漫画オススメ５選50 Pt.

本作の舞台となるのは、大人数がオンライン上でVRゲームを楽しめる史上初のVRMMO「ソード＆マジック・オンライン」の中の世界。プレイヤーたちが創世の女神を救出するためにクエストをクリアするという攻略型RPGで、最大同時ログイン5万人可能ということもあり、ゲームはたちまち大人気に。しかし、実際は処理落ちでプレイヤーがすぐ死ぬなどバグだらけで、ユーザーからは「クソゲーすぎる」と不満が噴出。数多く報告されているバグを全て「仕様」だと片付けていた運営は逃亡した上に、プレイヤーが1万人以下になれば即サービス終了という最悪の事態が迫っていた。そんな末期状態にあるゲームを救うべく、新たなゲームマスターに任命されたササラキは仲間と共にこの世界を守るために魅力的なゲーム作りを目指していく。

本作では「肉体の未知なる形態」を意味する「BUG」と呼ばれる奇病の脅威に人類が脅かされている世界が舞台となっている。病にかかった者は肉体あるいは精神に異常や変異が現れ、「ワザ」と呼ばれる特殊能力を持つようになる。BUG法が設立され、魔改造された粛正部隊「チーター」が誕生した。BUGに感染した者は、は一人につき一つしかワザを持たないのが通常だが、禁断の「ウラ技」を持つものもいるという。キコは親友のピンチの際に覇王会の会長・神山にも匹敵するような異常さの片鱗を見せて、周囲を驚かせた。BUGのワザはバラエティ豊かで、ワザを相手にぶつけ合うバトルは迫力満点だ。

電子創作同好会は、コンピューターに詳しいギークやクリエイターの集まりだ。しかし、主人公のみなもが入会した目的は花屋敷に近付くことで、肝心の創作活動には一切興味が無い。花屋敷は同好会に所属していることやギークであることに誇りを持っており、何の創作も始めようとしないみなもに冷たい態度をとる。しかし、キャラクターに声をあてたみなもにダメ出しをしながらも声の可愛さだけはベタ褒めするなど、無自覚にみなもの心を振り回している。果たして空回りばかりしているヒロインの不具合が多い恋路の行く末に明るい未来は待っているのか。クールな花屋敷が時折みなもをキュンとさせる言葉に読者もドキドキさせられることだろう。

アソンテにとって勇者タケルは命の恩人のような存在だが、同時に謎めいた存在でもあった。勇者はゲームを操作するプレイヤーの分身でもあるからだ。新たな冒険の途中で、アソンテは次々にかつての仲間と再会し、旅の同行者が増えていく。仲間の一人・商人のリカトクが言うには世界の異変は「バグ」と呼ばれており、彼が作った「リカトクパーク」も、彼の大切な家族もバグに侵されていた。アソンテたちはバグだらけの世界を旅しながら、この世界の崩壊の謎を解く糸口を掴もうとする。全編に渡ってレトロなテレビゲームを再現したようなドット絵で描かれているため、アソンテと共にゲームの中を旅している気分が味わえると共に、懐かしさを感じる読者も多いのではないだろうか。

ハガは元々5人チームに属し、会社から渡された石版からバグ報告を転送する任務を担っていたが、ゲームからログアウトできないまま長い月日が流れていた。禁止されている開発者用のデバッグモードを使用した仲間たちにはバグが起き、ハガ同様にデバッグモードを使わなかった神（じん）とも別行動を取ることに。孤独に任務を続けていたが、ひょんなことからNPCの村人のニコラと行動を共にするようになる。残虐行為を好む同業者から命を狙われるようになるが、ハガはこの辺りのバグに詳しいためにバグを利用して彼らを翻弄する。ゲームを統括するメタAIから受けた不真面目なデバッガーの排除という新たな任務も加わり、様々な困難に立ち向かっていくハガを応援したくなることだろう。