『美少女戦士セーラームーン』以前にも、ツインテールの髪型をしていたキャラクターは恐らくいました。けれど、世間に「この髪形」として認識された象徴的なキャラクターといえば、このセーラームーンの主人公・月野うさぎでしょう。頭身の高い美少女ながら、両サイドに小さなお団子をつくり、そこから長い長い金髪を垂らすうさぎのシルエットは、子供と大人の中間ファッションとして全世界に衝撃を与えたと言っても過言ではないでしょう。
ロングヘアを両サイドでまとめ、やや高い位置で結んだ髪型、ツインテール。今ではすっかり日常に溶け込んだ感があり、10代の女の子が現実にしているのを見かけることも多いですが、20年前は小学生くらいしかしていなかったように記憶しています。「萌え」系のキャラクターを表す記号のひとつとして、特に21世紀に入ってから定着した感があるツインテールの発展の歴史を簡単に振り返ってみましょう。
『美少女戦士セーラームーン』以前にも、ツインテールの髪型をしていたキャラクターは恐らくいました。けれど、世間に「この髪形」として認識された象徴的なキャラクターといえば、このセーラームーンの主人公・月野うさぎでしょう。頭身の高い美少女ながら、両サイドに小さなお団子をつくり、そこから長い長い金髪を垂らすうさぎのシルエットは、子供と大人の中間ファッションとして全世界に衝撃を与えたと言っても過言ではないでしょう。
ツインテールという名称が定着する前、この髪型は主に「二つ結い」と呼ばれていました。前述の『セーラームーン』でも、作中では「おだんご頭」と呼ばれており、ツインテールの名称は出てきません。諸説あるようですが、一説によれば『あずきちゃん』の主人公・あずきちゃんこと野山あずさの髪型の表現として広まったとのこと。あずきちゃんはまだ小学生なので、年相応と言えば年相応ですし、作風も「萌え」系ではなく少女漫画系。そんな『あずきちゃん』が発祥というのは、なかなか興味深いルーツと言えるでしょう。
なんとなく世間に通っている「一般的なツインテールキャラクター」のイメージは、どこから来ているのでしょうか。そのイメージを作っていると思しき代表的なキャラクターを一人、おそるおそる挙げるとすれば、『ハヤテのごとく!』のヒロイン・三千院ナギでしょう。わがまま・ツンデレ・金髪・お嬢様・幼児体型と、要素を並べていくと納得感はあります。ただ、ナギの髪型は厳密に言えば低い位置でまとめた二つ結いという感じで、高めの位置で盛ったツインテールではないことも書き添えておきましょう。
「一般的なツインテールキャラクター」のイメージをぐっと推し進めて行った先に登場するのが『まりあ†ほりっく』のヒロイン(?)・衹堂鞠也。腹黒・ドS・金髪・お嬢様と、イメージを裏切らない外面ですが、実は男。れっきとした男性で、女装は趣味でも性癖でもなく、祖母の遺言に従ってやっているものです。その割にはかなり「ノって」やっているようではありますが。鞠也の存在は、ツインテールキャラもすっかり定着し、そのバリエーションが豊かになってきたという証拠のひとつではないでしょうか。
すっかり「萌え」系でツインテールが定着した結果、現実にツインテールを結っている女性も増えてきました。とはいえまだまだ、現実のツインテール女性はコスプレイヤーやアキバ系メイド、一部のアイドルなど、「萌え」に親和性の高いややオタクよりの方が多い様子。そんな側面をさくりと切り取ったのが、『デンキ街の本屋さん』の腐ガールこと谷津コハル。オタクはオタクでも、ゾンビ大好き系の腐ガールは、赤い髪をちっちゃくまとめた「テール」というよりはツーサイドアップといった髪型。最近の流行はどちらかというと、ごん太系ではなくこの控えめツインテールのようです。
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