1人の女を美しき男たちが奪い合う近未来エロティカファンタジー。主人公の豆崎(まめざき)のえるは、Ω(オメガ)という絶滅寸前の特殊な性別を持つ存在だ。彼女はΩであることを隠し、一般的なβ(ベータ)として生活していた。ある日、のえるは生まれつきのエリートであるα(アルファ)性の持ち主・信長と出会い、彼から「運命の番(つがい)」として目をつけられる。その日から、のえるの生活は一変。信長のみならず、複数のα性の男性から求められることになる。
本作は「オメガバース」という特殊設定を軸に制作された作品である。オメガバースの世界では、男女の性以外に3つの性が存在する。生まれながらのエリートで、容姿も端麗な選ばれし上流階級のα。人口の大半を占める一般人のβ。そして繁殖に特化した性、Ωだ。Ωには発情期(ヒート)があり、その期間中はフェロモンを無自覚に発して周囲を誘惑してしまう。そんな特殊性のため、のえるは自身がΩであることを隠して生きてきた。しかしある日、出会った信長にΩであることが知られてしまう。「運命の番」であるΩを探していた信長はのえるの存在に歓喜し、彼女を自分の傍に置くべく強引な手段を取り始めた。俺様αに翻弄される、のえるのこれからから目が離せない、究極のラブストーリーだ。
兄と妹の切ない恋を描いたラブストーリー。両親の離婚が原因で、幼い頃に離れ離れになってしまった兄妹、相田弓弦(そうだゆづる)と愛衣(あい)。時は流れて数年後、2人は感動の再会を果たしたのだが、昔のようなただの兄妹には戻れなかった。弓弦は愛衣に対し恋愛感情を抱いており、愛衣も弓弦に対して兄に向けるものとは違う愛情を感じ始めていた。誰にも言えない2人の恋はひっそりと育っていき、やがて周囲の人々を巻き込みながら、引き返せないところにまで進んでいく。
両親が離婚し、兄の弓弦はアメリカで、妹の愛衣は日本で、互いに離れ離れの生活を送ってきた。9年後、成長した弓弦は妹に会いたい一心で日本に戻ってくるのだが、愛衣を1人の女性として見てしまっていることに気づき、愕然とする。そうこうしている内に両親が復縁。家族揃って暮らせるようになるのだが、愛衣を意識している弓弦は1人で暮らすことになった。一方の愛衣も、弓弦に想いを寄せる女の子の姿を見ることで、自身も彼女と同じ気持ちを兄に対して抱いていることを自覚。2人は互いに想い合いながらも、許されざる恋だとわかっているがゆえに口をつぐみ、すれ違っていく。禁断の恋を描いているが、ドロドロさはなく読みやすい作品。兄妹の甘く切ない恋の行く末を見守ろう。
男子2人と女子1人が織りなす青春ラブストーリー。早乙女星(さおとめせい)は受験に失敗し、定員割れしていた超進学校にうっかり入学してしまった女子高生だ。始まった高校生活に馴染めず困っていた星は、天文好きの美少年・大高深月(おおたかみづき)、口は悪いが頭の良い秀才・宇田川泰陽(うたがわたいよう)と出会い、彼らと共に天文部に入部することになる。学校に居場所ができ、ようやく楽しい学校生活を送れるようになった星。しかし星と深月と泰陽、3人の関係は徐々に複雑な三角関係へと変化していく。2019年4月に実写映画化。
友人と同じ高校に進み、楽しい毎日を過ごすことを夢見ていた星。しかし勉強が苦手な星は志望校に落ちてしまう。滑り止めも受けておらず、絶体絶命。そんな彼女に唯一残されていた学校が、定員割れしていた東京都立中野東高等学校だった。高校生になれると喜んだのも束の間、中野東高校は都内でも有数の進学校で、星は入学早々周囲との学力の差から浮いた存在になってしまう。学校の屋上で1人黄昏れる星。そんな星に声をかけたのが、不思議な静けさを纏った美少年・深月だった。星は深月の案内で天文部の存在を知り、口の悪いクラスメイトの泰陽も天文部に入部を希望していることを知った。深月の誘いで、星は天文部への入部を決意。星と月と太陽がめぐり逢い、甘酸っぱい青春が動き出す。
イケメンたちに愛されるドキドキのラブストーリー。花井小梅は、唯一の身寄りであった祖母を亡くして天涯孤独となった少女。彼女は祖母の友人がやっているという下宿を訪ねるため、東京の渋谷までやってきた。小梅はそこで潔癖症の少年・如月柚(きさらぎゆず)と出会い、彼に気に入られてしまう。そのまま小梅は柚が暮らすシェアハウスに導かれることになるのだが、そのシェアハウスこそ小梅の祖母が話していた下宿であった。小梅はシェアハウスで、3人の男性と共同生活を送ることになる。
小梅が渋谷で出会った美少年・柚は、重度の潔癖症だった。そうとは知らず、小梅は彼にうっかり触れてしまうのだが、何故か柚に拒否反応は出ない。驚愕した柚は、風邪で朦朧としながらも小梅を「運命の人」として確保。小梅は彼の住むシェアハウスに赴くことになる。何とそのシェアハウスこそ、小梅が祖母から教えられた下宿であった。衝撃の事実に、小梅は戸惑いを隠せない。何せ、シェアハウスで暮らしているのは柚と、柚の友人である鈴木杏太(きょうた)、柚の兄である如月葵。全員男なのだ。小梅は彼らと同じ屋根の下で暮らすことになるのだが、果たして無事に生活していけるのか。タイプの違うイケメンたちに囲まれるドキドキを、小梅を通して体験できる、女性にはたまらないラブストーリーだ。
けだもの男子との恋愛を描いた青春ラブストーリー。主人公の熊倉久実(くまくらくみ)は、転校してきた高校で柿木園豹(かきぞのひょう)という少年と出会った。久実に優しく接してくれる豹は、まるで王子様。久実はすぐに豹のことを好きになる。しかし転校してきたばかりの久実は知らなかったが、実は豹はとんでもないプレイボーイだった。生まれたばかりの恋心を打ち砕かれ傷ついた久実は、それでも消えない豹への気持ちを抱えながら学校生活を送ることになる。2017年にテレビドラマ化。
夏休み最終日。明日から通うことになる転校先の学校を見学しに来た久実は、そこで豹と出会い、彼に校内の案内をしてもらう。豹の親切はそれだけに留まらず、彼は久実が見学途中で落とした大切なぬいぐるみを探して見つけ出してさえくれた。豹の優しさに心を動かされた久実は、亡き母の形見でもあるそのぬいぐるみを友だちのしるしとして豹にプレゼントする。すると突然、豹は久実に口づけてくる。初めてのロマンスな出来事に浮かれた気持ちになる久実。しかし、その気持ちは翌日呆気なく砕かれることになる。豹が誰にでもキスをする超プレイボーイであるということを、久実は知ってしまったのだ。見境のないけだもの男子と純粋な少女の恋が、最悪の状態から動き出すことになる。