プロレスの黄金時代を舞台に、覆面レスラーの活躍を描くコメディ漫画。時は昭和51年、5年にわたる海外の武者修業の旅から帰還した大和プロレスのレスラー山本仁吾は、大和プロレスが帝日プロレスによって潰されたことを知る。看板を取り返すため道場破りに行くも返り討ちに合い、アグネス仮面というマスクマンとしてリングに上がることになった。
昭和50年代のプロレス黄金期を舞台にした本作は、ビジネスライクさの欠けた感覚やノリを重視する観客と興業側、そして何よりも勝負に真剣に打ち込むレスラーたちの姿がリアルに描かれている。主人公の仁吾は武者修行の旅から帰国後すぐに大和プロレスの消滅を知り、そのきっかけとなった帝日プロレスに道場破りに行くと、帝日プロレス社長のマーベラス・虎嶋が待ち構えていた。マーベラス・虎嶋は引退したもののかつてリングの鬼神と呼ばれた男。仁吾の道場破りを難なくかわし、さらに仁吾にマスクを被せてしまう。そして仁吾は、ブラジルから来た刺客「アグネス仮面」としてデビューさせられることになるのだ。
身体能力に優れた主人公たちがプロレスラーを目指す物語。とある理由からラグビー部を退部した高校生の東三四郎は、親友の西上馬之助、南小路虎吉、そして転校生の北条志乃と共に総合格闘部を結成する。次々とライバルたちを打ち負かした彼らは卒業後、伝説のレスラー桜五郎と出会い、プロレスラーの道を歩んでいく。
本作の前半は運動神経抜群な主人公の三四郎とその親友の馬之助、虎吉、そしてヒロインの志乃と共に立ち上げた総合格闘部で青春を謳歌する物語となっている。物語後半は、伝説のレスラー桜との出会いをきっかけにプロレスラーを目指す、プロレスメインのストーリーになる。三人組の内、三四郎と馬之助はそのままプロレスラーの道を進むが、虎吉は絵が得意であったことから漫画家の道へ。志乃は三四郎らのマネージャー的存在として支え続けた。また本作には続編『1・2の三四郎 2』があり、プロレスラーとなって様々なしがらみや金銭問題を抱えながらも、レスラーとしてリングに立つ三四郎たちを描いたストーリーとなっている。
桃太郎の子孫である主人公が、プロレスラーとして活躍するバトル&コメディ漫画。覆面レスラーのモモタロウは、あのお伽話の桃太郎こと吉備津彦命の子孫である。かつて鬼として退治された海賊の子孫や、金太郎の子孫・サカタ・ザ・ゴージャス・キンタロウなど、過去の因縁を持つ者が対戦者としてモモタロウの前に立ちはだかる。
モモタロウは太平プロレスに所属する若手の覆面レスラー。彼は先祖である吉備津彦命が身に着けていた「桃紋羽織」から造られている覆面を着用している。また吉備津彦命は実体化して現れ、モモタロウにアドバイスを送ることも。そんなファンタジー要素やギャグ要素も数多く盛り込まれている一方で、シリアスなシーンもしっかり描かれ、物語の後半は格闘漫画としてのテイストを強めていく。また続編となる『THE MOMOTAROH Part2』は、一度はプロレス界から身を引いたモモタロウが、プロレス業界を護るために総合格闘技イベントGLORYに出場することになる。
覆面レスラーの戦いを描いたプロレス漫画の金字塔的作品。孤児院育ちの伊達直人は悪役レスラー育成所「虎の穴」にスカウトされ、覆面レスラー「タイガーマスク」としてデビューする。しかし、彼が育った孤児院の経営危機に際し、正義のレスラーとして戦う決意をする。1969年のTVアニメ化をはじめ、メディアミックス多数。
生まれ育った孤児院に送金するため、覆面レスラーとして戦う伊達直人を描いた本作。孤児院「ちびっこハウス」で育った伊達直人は、悪役レスラー育成所「虎の穴」にスカウトされ、覆面レスラー「タイガーマスク」となる。海外でヒールレスラーとして活動した後、日本に帰国するも「ちびっこハウス」が経営難に陥っていることを知る。本来は虎の穴に上納するはずのファイトマネーを「ちびっこハウス」に寄付する直人。そのため虎の穴からは裏切り者と目され、リングの上で処刑するべく刺客のレスラーが直人の元に送られてくる。子どもたちのために反則技を使わない正義のレスラーとして生まれ変わったタイガーマスクは、次々と現れる刺客たちと死闘を繰り広げていく。
格闘マンガ界のレジェンド作品『グラップラー刃牙』に登場するプロレスラーにスポットを当てたスピンオフ作品。人気のない東京ドームに、2人の男が現れた。1人はアントニオ猪狩、もう1人はマウント斗羽。生ける伝説の2人が無観客で試合をしようとしたところ、全てのプロレスファンが彼らの試合のために駆けつけるのだった。
本作の主役は『グラップラー刃牙』で名脇役であった、プロレスラーのアントニオ猪狩とマウント斗羽である。2人が無人の東京ドームで決着をつけようとしていたその時、清掃係の青年がその様子を目撃。もしかして「猪狩VS斗羽」という幻のドリームマッチが開催されるのでは、と考えた青年はプロレス雑誌編集部に連絡。たちまちTV局や各方面に知らされることになる。青年は観客が集まるまでの時間稼ぎとしてリングの清掃に時間をかけていた。そのことを問い詰められた青年は涙ながらに「人知れず試合をしていいワケがない」と、全プロレスファンの気持ちを代弁する。やがて大勢の観客が集まる中、伝説と伝説がぶつかり合う最高の試合が始まった。