人を呪わば穴二つ!?呪術漫画特集オススメ５選88 Pt.

伏黒は、東京にある「都立呪術高等専門学校」からやってきた生徒であった。お札を剥がしたら死人が出るとの伏黒の言葉を聞き、悠仁は彼と共に学校へ向かう。しかし時すでに遅く、封印は解かれ学校は呪霊たちが徘徊していた。悠仁は宿儺の指を飲み込み、甚大な力を得て呪霊を撃退するが、禁忌を犯したことで呪術高専の特級呪術師・五条悟（ごじょうさとる）に捕らわれ、死刑を宣告される。刑を免れるために全ての宿儺の指を集めることを任じられた悠仁は上京し、伏黒たちと共に指を集め呪霊を討伐していく。本作は、人の心に宿りし負の感情が「呪い」となり、呪霊化し、それを呪術師がさまざまな技で祓っていくというユニークな視点が面白い。壮大なスケールで描かれるバトルシーンも迫力満点だ。

入学初日、クラス担任のチャーリー・テイラーが呪術に心酔していることを知り、柊は恐怖感をおぼえていた。おまけに魔法の知識もなく、英語も話せずアジア人であることから孤独を募らせる。しかし、クラスメイトである明朗活発なオリビア・クラークや、引っ込み思案だが仲間思いのヘイリー・モーガンらの助けを得て柊は少しずつ心を開いていく。そんな折、魔法族の天敵である「人狼」と「ハンター」が現れ、彼らの関係に暗い影を落としていく。魔法族として生き残るべく戦いに身を投じる柊だが、二転三転と敵味方が入れ替わるのが本作の特徴だ。呪術に長けていたことから敵視していたテイラーが味方であったり、意外なクラスメイトがハンターであったりと、あっと驚く展開に注目したい。

タオが手に入れたのは禁書である「禁術大全」だった。そこには死人を「屍鬼（キョンシー）」として蘇らせる方法が書かれており、宵の死に疑問を持っていたタオは禁忌を破り彼の死体に術をかける。たちまち息を吹き返した宵は、同じくタオの呪術で生き返った臣下たちと共に迅討伐のため立ち上がる。タオもまた宮中に戻り、宵を助けるべく禁書で覚えた呪術を武器に奮闘するのであった。本作で描かれるキョンシーは全く生前の姿と同様なため、かつて大ブームを巻き起こしたそれらとはイメージが異なるのが興味深い。また、さまざまなトラブルを乗り越えてゆき距離を縮めていく二人のラブストーリーとしての要素もあり、最後まで読みごたえたっぷりだ。

インドネシアの森の中でいきなりばあやがナイフで襲われ、真奈もまた軽傷を負うがすんでのところで命を救われる。偶然にも彼女たちを助けたのが、ワヤン本人であった。彼に対し、泣きながら祖父の思いを伝える真奈に彼はジャムウと呼ばれる薬湯を与え、彼女は束の間の平穏をおぼえる。しかし、彼女たちを襲った犯人が突然押し入り真奈は刺されてしまう。ワヤンは得意の呪術で犯人を撃退し、更に彼女を救うことに成功。命ばかりでなく、真奈の視力までも取り戻したワヤンと、真奈は感激の対面を果たすのであった。ワヤンの呪術は人に幻覚を見せる恐ろしい作用がある一方、癒やしや治癒の効果もあるのが魅力的だ。また、チョイ役で登場する東盛との腐れ縁も独特のテイストで描かれており面白い。

皐月は幼少時、サンダーバードという名の猪を拾い可愛がっていた過去があった。実はその猪こそが、鈴音が俗世に出るために化けていた仮の姿だったのだ。拾ってもらった恩を返すべく、鈴音は彼を傷つけるクラスメイトに呪術をかけ撃退に成功する。しかし、同時に二人は謎の悪霊が放つ「婚姻の呪術」にかけられてしまう。鈴音曰く、婚姻の呪術は「月一回、夫婦の営みをしなければ指輪に魂を吸い取られる」とのこと。営みだけはどうしても避けたい皐月は、呪いを解くためのリミットが迫る中鈴音と共に呪いを解く方法を模索していく。クールで若干女嫌いの皐月と、彼の裸をジロジロ見たり尻を揉んだりと変態チックな鈴音の対比が面白い。果たして呪いは解けるのか、二人の恋の行方も含め要注目だ。