チームでバトルするアニメ作品133 Pt.

出典：Amazon.co.jp

『Fate』シリーズの最新作。従来の「聖杯戦争」は7人の英霊と召喚者による対戦であるが、この作品では“7対7の団体戦”と言う新しい設定で争われる「聖杯大戦」となっている。よって今まで不可能だった「セイバー」VS「セイバー」など同種「サーヴァント」同士のバトルも楽しめる。そして英霊たちの真名も14名分が揃い、それ故に繰り広げられる互いの関係性も物語の面白さの一つとして盛り込まれている。従来の『Fate』シリーズファンはもちろん、初見の視聴者もその濃厚なマルチバトルに魅了させるであろう。また、ただ勝ち残る手段だけでなく、仲間すら出し抜こうとする狡猾さも求められる薄氷の上の団体戦の脆さと、先の読めない展開に手に汗握る。次の話まで待ちきれないワクワク感に満たされる作品だ。

出典：Amazon.co.jp

中国の古典『西遊記』をモチーフにした『最遊記』シリーズの最新作で、今回は主に登場人物各自の過去を描き、さらに現在におけるその影響や過去を乗り越える戦いを描くハードな内容になっている。また従来通り、「三蔵」、「孫悟空」、「沙悟浄」、「猪八戒」の全員がイケメンの無敵キャラであるが、今回は時折り弱さも見せる、より人間味のあるテイストで描かれている。従来のファンからはより親しみやすく、新たな視聴者は今風の『西遊記』の魅力に引き込まれるであろう。強さと弱さを併せ持つイケメンたちのバトルが観たい人にはお薦めの作品になっている。

出典：Amazon.co.jp

女子高生のたしなみの一つとして「戦車道」がある世界で、各学校同士の実在の戦車を使用したトーナメント戦を行う物語。主人公「西住みほ」の通う「県立大洗女子学園」は、学校存続のためにトーナメントで優勝しなければならない。その中で多くの仲間を率いて戦いに挑む。戦車も今のCG技術で描かれているのでリアリティがあり、ドイツ、イギリス、アメリカ、ロシア等の各国の戦車も登場しているので、戦車マニアにも楽しめる間口の広さがある。よって、アニメ初心者の入門用アニメとしてもアニメを知り尽くしたコアなマニアにも納得できるエンターテイメント性の高い作品であり、放送終了後も長く人気を誇る2010年代を代表するアニメ作品になっている。

出典：Amazon.co.jp

突然現れた異世界の侵略者「近界民（ネイバー）」に対抗する民間組織「ボーダー」が存在する世界。主人公「三雲修」は異世界から来た謎の少年「空閑遊真」と出会い、互いに「ボーダー」に入隊し、腕を磨き、主人公たちが住む「三門市」を防衛するアクション物語。基本的に3～4名でチームを組み戦う。そのチームの強さを「ボーダー」内では「S級、A級、B級、C級」と分けていて、ランク戦の勝敗によってランクが上下される。その「ボーダー」内のランク戦もこの作品の面白さとなっている。「トリオン体」と言う特殊エネルギー物質を利用した仮の肉体で戦う故に本人が直接バトルする訳ではなく、何度でも戦える設定が絶妙。この点でも今風のゲーム要素やSF要素を上手く盛り込み成功している。また各チームの個性や戦闘スタイルも千差万別で、噛めば噛むほど味の出る作品になっている。

出典：「ブブキ・ブランキ 星の巨人」公式@bbkbrnk

主人公「一希東」の母親は東京を壊滅させた「魔女」として畏怖されていたが、その汚名を晴らすべく主人公は旅に出る。そして仲間を集め、巨大ロボを手に入れ、真実を知り、世界を作り変えるべく怒涛の展開を繰り広げるSF物語。そのスケールの大きさと適度なギャグ、多くの個性的な登場人物が自由に動き回りながらも、気がつくと主人公の下に集まって来る構成も見事で虚をつかれる。また3DCGで描かれる人物画も違和感はなく、動きも滑らかで美しい。そして、更に新たな登場人物を用意し、大団円を迎える続編『ブブキ・ブランキ 星の巨人』も続けてみて欲しい。

出典：Amazon.co.jp

眉難高校の「地球防衛部」は突然宇宙から現れたピンク色の「ウォンバット」に地球を守るように命じられる。主人公「箱根有基」を始めとする5人の部員は否応なく、しかしマイペースで学園生活を送り、気がつくと地球を守っているドタバタコメディ作品。戦闘時の変身シーンや数々の小ネタやパロディ満載で、コアなアニメファンほど楽しめる作品でもある。また、ライバルとなる「征服部」の面々との関わりも面白く、期待通りの王道展開ながらも充分楽しめる。頭の中を空っぽにして、元気に動き回る画面を楽しむことに適している作品でもある。余談として、主要人物の名字は全て温泉地の名称から引用している。

出典：Amazon.co.jp

主人公「月野うさぎ」は中学生の少女。ある時、言葉を喋る黒猫「ルナ」に出会い「月のプリンセス」を探すべく「セーラー戦士」に変身できる能力を得る。さらに「セーラーマキュリー」、「セーラーマーズ」と徐々に仲間を増やし、妖魔と戦い、地球の平和のために戦う物語。女性チームによるバトル物の先駆けになったアニメであり、低年齢層向けの作品が幅広い年齢層に受け入れられ、一大ムーブメントを起こした歴史的作品になっている。また、物語は基本的に1話完結の勧善懲悪物、キャラクター人気とグッズ販売の成功がその人気に拍車をかけたと言えるだろう。そして、続編として『セーラームーンR』『セーラームーンS』『セーラームーンSupers』『セーラースターズ』と5年間に渡って続いた。更に2014年には25周年記念として『セーラームーンCrystal』のタイトルでリメイクも実現している。