脚本をテレビドラマ『相棒』などで知られる櫻井武晴氏が務め、アニメ作品とはいえ本格的なスパイミステリーを楽しむことができる。
舞台となるのは海上自衛隊のイージス艦で、防衛省海上自衛隊の全面協力のもと、イージス艦や護衛艦が非常に緻密に描かれているところも今作の魅力の一つだ。
物語は二つの主軸から成り、左腕が切断された状態で亡くなった笹浦一等海尉の事件と、イージス艦の機密情報を狙う某国のスパイ・Xの正体を突き止めるというもの。
笹浦一等海尉の事件を追うコナンや警察と、スパイの正体を追う自衛官たちとのストーリーが交錯して話が進んでいくため、初見で理解するにはやや難解だ。
そのため、子どもだけでなく大人の観賞にも耐えうるほど骨太なストーリー構成になっているため、お父さんお母さんも一緒に楽しむことができる作品である。
すでに何回か見たという方もいるのではないだろうか?
作品通して本格ミステリーのスリルを味わうことができるのだが、物語終盤では思わず涙してしまうような場面も。
新一と蘭との繋がり、園子との友情の絆を描いた作品でもあるため、難しい話が苦手という人にもオススメできる。