ソルヴェール王国は危機を迎えようとしていた。それは王位継承に関する内戦の危機。第1王子のフリートヘルム。第2王子グイード。それぞれ腹違いの優秀な王子を抱えるこの国では、それぞれの王子を擁し、自らの権力を強めようとする派閥によって内戦の危機を迎えようとしていた。
そんな難問を現国王は、とある奇抜な方法で回避することにしたのだ。
「第1王女レティーツィアよ、そなたを次期国王へと任命する…」
国王は派閥争いの激しい王子を国王に任命することを避け、どちらの派閥争いからも中立の立場にあるレティーツィアを国王へと任命することにしたのだった。
次期国王としての即位式が行われるまでには、数年の猶予がある。
レティーツィアはそれまでに、国王になるのに必要な12人の円卓の騎士(ナイツオブザラウンド)を集める必要があったのだ。
現在ビーズログ文庫で7巻まで刊行されている同名の石田リンネのライトノベルが原作。
ARIAにて好評連載中、3巻まで発売。
レティーツィアは不思議な力を持っていた。
それは、初代国王クリスティアンの生まれ変わりだけが持つ「騎士王の剣」の力。そして生まれ変わりだけが夢の中でたどり着ける「騎士王の間」へ行くことのできる力。
この力によって、彼女は幼い頃から自分が次期国王になるという事を知っていた。
この日の為に帝王学を精力的に学んできたレティーツィア。円卓の騎士を集めるには、まだ誰の私設騎士団の騎士にもなっておらず、しかも優秀な騎士を集める必要がある。
第1騎士として目をつけていたのが、王立騎士団第6騎士のデューク・バルヒェット。武芸に秀で、容姿端麗な彼は、第1王子フリートヘルムの親友でもあった。
「あなたを私の騎士に任命します!」
「断る!」
いきなり出鼻をくじかれたレティーツィア。果たしてこの先12人もの優秀な騎士を集めることができるのだろうか?
美青年なデューク以外にも、弟キャラのアストリッドや、おじさまキャラなクレイヴなど、素敵なナイトがどんどんと出てくる。
お姫様と騎士たちの素敵な大活躍を堪能してほしい。