見えないものが見えるかも？天文部が舞台の漫画作品オススメ５選！86 Pt.

地質研究会と天文部が合併した地学部。部内は、地質について研究する地質班と、星や宇宙の神秘について調べる天文班に分かれており、主人公のみらは、あおと共に天文班に入った。みらと再会したあおだが、幼い頃はあおの髪が短かったため、みらからは男の子だと思われていた。幼い二人は、共に小惑星を見つけようという約束を交わしていた。あおは星座や宇宙に関する知識が豊富だったが、みらはそれほど詳しくなく、あおに負けないよう励むようになる。いつも元気なみらと、大人しいあおを中心に、おっとりとした部長の森野真理や勝気な副部長の桜井美景（みかげ）など、個性的なメンバーたちが活動を通じて交流を深めていく。

主人公のガンタが通う九曜（くよう）高校では、過去に天文部で失恋を苦に自殺した女生徒がおり、その現場と天文部は現在廃部となっていた。ガンタとヒロインの伊咲は、「不眠症」という共通の悩みを抱えている。そんな彼らが必要としていたのは、安眠できる自分だけの居場所だった。彼らが選んだのは、幽霊が出る噂によって誰も近寄ろうとしない屋上にある天文台。しかし、その噂は人を近付かせないために伊咲が広めた偽りの噂だった。静かで人も滅多に近付かない天文台は、彼らにとって理想の基地。彼らは、この居場所を守るために、二人で天文部を創設する。秘密を共有する二人は交流を深める内に、単なるクラスメイトから特別な関係へと変わっていく。

本作の舞台となるのは、創設間もない天文部。トラブルメーカーでハイテンションな美星は天文部所属の2年生で、主人公である朔の幼馴染。朔は静かな高校生活を送ることを目標にしていたが、隙あらば朔を捕まえようとする美星のせいで、注目を浴びる存在になってしまう。いつも騒がしい美星だが、「人間星座早見」と呼ばれるほど星の位置に関して正確な知識を持っており、星への情熱は本物。強制に近い形で入部させられた朔も、そんな美星に影響を受け、次第に星に関して興味を抱くようになる。また朔自身は恋愛に関して無頓着であるものの、周囲は朔に気がある者が多く、朔のクラスメイトである蒔田姫（まきたひめ）は朔に片想いしており、朔を追って天文部へ入部。美星をライバル視するようになる。

本作には、イケメンで人気者の男子4人組が登場する。その中の一人である燐は星や宇宙に興味があり、天文部創設を考える。しかし、部の創設には5人必要で、自分たちだけではあと一人足りない。燐は、他の女子たちとは異なる雰囲気を醸し出していた主人公の夢を天文部へと誘う。彼らと夢は同じクラスだったが、彼らは「宇宙の真ん中」のような存在で、夢は自分とは関わり合うはずがないと思っていた。夢は両親の離婚を経験しており、人の絆など脆いものだと思う反面、人と信頼関係を築き上げることに憧れに近い想いを抱いていた。心に傷を負った夢が天文部の中で人との繋がりの大切さに気付き、燐に恋心を抱くようになる心の変化が、繊細な絵柄によってより一層柔らかく感じる作品だ。

本作に登場する天文部のメンバーは、アラブの石油王の一人息子・泡沫那由多（うたかたなゆた）が部長を務めており、また、副部長・東條菊ノ助（とうじょうきくのすけ）の実家は日本舞踊の名家と、普通の家柄でない者ばかり。バラエティ豊かな部員が揃う天文部だったが、主人公のしのは、転校初日に出会った美少女・苺に近付くことを目当てに入部することになる。苺がなぜあまり学校に姿を見せないのかについては、展開が進むにつれ徐々に明らかになっていく。苺に対するしのの想いが日を追うごとに大きくなっていく中、苺のことをよく知る深波一穂（みなみかずほ）というしののライバル的存在となる人気モデルも現れる。果たしてしのの想いは苺に通じるのか。しのの恋の行く末をどうか最後まで見届けてほしい。