オンラインゲーム世界を舞台とした漫画
162 Pt.

インターネットを介して他のプレイヤーと遊ぶことができるオンラインゲームを題材に描かれる漫画は多数ある。オンラインゲームと一口にいっても、そのジャンルは、VRMMO、RPG、ロボットアクションとさまざまだ。今回はなかでもおすすめの5作品を紹介する。

本作の舞台は、VRMMO「ソードアート・オンライン」の仮想現実世界だ。「VRMMO」とは、アバターとして仮想現実世界に入り込み、そこで起きた出来事や感覚が、アバターを通して現実世界の自分にフィードバックされるオンラインゲームのこと。ソードアート・オンラインのプレイヤーは、主人公・キリトこと桐ヶ谷和人を含む1万人ほどだ。ある日、ソードアート・オンラインの開発者・茅場晶彦が突如プレイヤーの前に現れ、恐ろしいことを宣言。「現実世界の死と隣り合わせのデスゲーム」と化したと言うのだ。ゲーム内で死亡すると、現実世界の自分も死んでしまうという。ソードアート・オンラインからの脱出手段は、浮遊城アインクラッドの第100層にいる最終ボスを倒すこと。キリトは、恋仲となった細剣使い・アスナや、他の仲間とともにボス討伐を目指すことになる。

本作の舞台は、オンラインゲーム「ドラゴンクエストX 目覚めし五つの種族 オンライン」と同じ「アストルティア」だ。アストルティアは、タイトルで示されている通り「5つの種族」が住む世界。また、彼らを見境なく襲う、多数のモンスターも生息している。主人公・ソウラは、5つの種族のうちのひとつ、ウェディ族の少年だ。ソウラは、古代遺跡で出会った竜の少女・アズリアの両親を探すため、彼女とともに故郷を旅立つ。旅の目的は、体にアズリアと同じ紋章を持つという「太古龍（エンシエント・ドラゴン）」を訪ねることだ。そして、ソウラたちは、無事に太古龍の1匹であるブライドンに会う。アズリアも太古龍の1匹だと判明し、ソウラが「世界の運命を左右する存在」であることも告げられる。ソウラの運命やアズリアの正体を巡り、物語はさらに壮大になっていく。ゲームをプレイしていなくても、少年漫画として十分に楽しめる作品だ。

本作の舞台は、映像や音声ほか、あらゆる五感をサポートする量子接続の通信携帯端末「ニューロリンカー」が普及した世界。生活の半分が仮想ネットワーク上で行われるようになった、2040年代中頃の東京だ。本作に登場するオンラインゲームは、対戦格闘アプリ「ブレイン・バースト」である。主人公・有田春雪は、いじめられっ子の中学1年生の少年。生徒会副会長を務める美少女・黒雪姫に誘われ、ニューロリンカーにブレイン・バーストをインストールする。ブレイン・バーストをインストールすると、思考を1千倍に増幅する「加速」と呼ばれる能力を使えるようになる。春雪は、ブレイン・バーストのプレイヤーとして、「加速世界（アクセル・ワールド）」に入り込む。そこで、自身のアバターである「シルバークロウ」を操り、黒雪姫を守るための戦いに身を投じていく。

本作に登場するのは、体感型対戦アーケードバトルゲーム「デンジャープラネット3」だ。デンジャープラネット3は、ゲーム内で自分が作成した機体「バーチャル・パペット（V.P.）」を操縦し、相手の機体を倒すというものだ。デンジャープラネット3では、戦績ごとにランクが設けられており、主人公・仁村桐生は最上位のSAランクだ。桐生は、ヒロイン・高原彩理との交際を賭けた対戦に見事勝利。彩理と恋人として過ごしながら、バーチャル・パペット3の全国大会に進出する。桐生の前には、次々と強力なバーチャル・パペットが立ちはだかる。幾戦もの対戦を経て、桐生は大きく成長していく。電脳世界のメカアクションもさることながら、ひとつのゲームを通じて成長していく少年少女たちの物語が楽しめる作品だ。

本作の舞台は、VRMMO「ワンモア・フリーライフ・オンライン」の仮想現実世界だ。ワンモア・フリーライフ・オンラインでは、スキルと呼ばれる様々な能力を取得・強化することで、力が増幅されたり、必殺技が使用できたりする。主人公である38歳の独身男性・田中大地は、「アース」という名前で、ワンモア・フリーライフ・オンラインをプレイしていた。社会人の大地は、プレイ時間が限られている。そのため、ゲーム内で仲間を作らず、ひとりで冒険を楽しんでいた。大地は、気楽なプレイだからと、弓・蹴り・料理・鍛冶といった、あまり役に立たないと言われるスキルを取得して、我が道をつき進む。しかし幸か不幸か、それらのスキルが、ゲームを攻略する上でとても重要なものだと判明。プレイヤーたちが、こぞって大地の力を借りようと押しかけてきた。本作は、中年男性の自由気ままなゲーム記録をほのぼのと楽しめるのが魅力の作品である。