落ちこぼれの悪魔の少女と使い魔の中年男性の日常を描いたコメディ漫画。悪魔にとって優れた使い魔を従えることはステータスに繋がる。しかし、地味で小心者の悪魔少女のパティには一匹も使い魔がいなかった。だが、ひょんなことから魔界の生物を研究している中年男性のノーマン=ボルカネロを召喚し、奇妙な凸凹コンビが誕生。ノーマンは普通の人間だが背丈も態度も大きく、主人であるパティにとって苦労が絶えない日々が始まった。
本作の舞台となるのは、悪魔たちが中心となって生きている魔界。悪魔の世界で人間は下等な生物と考えられていた。しかし、主人公の悪魔の少女・パティが使い魔として召喚した人間の中年男性のノーマンは大柄の男性で魔物相手でも動じない大物。魔物研究家を自称しており、魔物を恐れるどころか興味を惹かれる魔物を見つけようものなら即座に調べようとする。一方、主人である悪魔のパティは落ちこぼれだが心優しい少女。指名手配されている父親を捜す旅をしているが、その先々で様々なハプニングに見舞われ、珍道中となる。弱い悪魔少女と剛健な中年男性のちぐはぐな二人が次第に絆を強めていく様子に心がほっこりさせられる。
平凡な高校生だった少年が突然異世界へ召喚され、使い魔として暮らすことになるファンタジー漫画。東京で暮らしていた男子高校生の平賀才人(ひらがさいと)は、異世界ハルケギニアの魔法学院にて進級の儀式を行っていたルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエールによって召喚されてしまう。ルイズは才人を使い魔とし、二人は衝突しながらも共に大きく成長していき、絆を強めていく。ヤマグチノボルが原作のライトノベルのコミカライズ作品。2006年テレビアニメ化。
魔法使いの少女・ルイズが魔法学院の進級の儀式で召喚したのは人間の少年の才人。使い魔としての誓いのキスを交わすと、才人の左手には契約の印が浮かび上がったが、それは伝説とされていた使い魔の「神の左手・ガンダールヴ」だった。その使い魔には「武器であればどんな物でも自由自在に扱える」という力がある。左手で武器を掴めば、才人は普段では考えられない戦闘能力とセンスを発揮するようになる。ルイズはツンデレ少女で普段は才人を犬扱いし、こき使っている。しかし、使い魔としてだけでなく男としても成長していく彼に、徐々に惹かれていく。また、魔法の才能がないと思われていたルイズの隠された謎についても、話が進むにつれて明らかになっていく。
記憶喪失の使い魔の少年が寄宿学校へ通いながら幸せを探していくファンタジックなBL漫画。名前以外覚えていない記憶喪失の少年のデルタは、精神科医のダン・トルヴィルの庭で倒れているところを、ダンの娘・ルナに見つけられ、保護された。そして、この家と関わりのある使い魔の少年のエド・アゼルから、自分が使い魔であることを告げられる。エドと共に魔術使いや使い魔が通う寄宿学校の私立エドワーズ学園にデルタも入学し、新しい生活が始まった。
本作の主軸となるのは、魔力もなく、主人も誰か解らない記憶喪失で迷子の使い魔・デルタと、彼の友人の使い魔のエドだ。デルタは寄宿学校へ入学することになり、エドのサポートを受けながら周囲と交流を深めていく。やがて、エドの兄・シドの薬草店を手伝っている強い魔術使いで、魔女の王子でもあるガレット・ノヴァがデルタの新しい主人となる。デルタは少しずつ記憶を取り戻しつつあったが、学園内で謎の吸血事件が起きたことをきっかけに、物語は不穏な方向へと進んでいく。本作はエドの兄たちを主軸に描いた「シド&リドシリーズ」と舞台が共通しており、その数年後の世界を描いているため、併せて読めばより一層この物語の理解を深めることができるだろう。
女子高生が異世界へ召喚され、命の危険を感じながらわがままな主人の気分を害さないように全力を尽くすコメディ漫画。間召子(あいだしょうこ)は中二病が入っている少々変わり者の女子高生。ある日突然、魔王の娘であるルルが儀式を行い、異世界へと召喚される。ルルは魔王の娘だけあってやることが容赦なく、気分屋で短気な少女。人間の分際で彼女の使い魔にされてしまった召子は常に命の危険を感じながらも、奇跡的にそのピンチを回避していく。
本作に登場する使い魔は、突然異世界へと召喚された中二病の女子高生の召子。咄嗟に自分のことを「道化の錬金術師(アルケミストジョーカー)」だと名乗り、魔王の娘であるルルの使い魔として認定されてしまう。主人であるルルは魔王の娘だけあって魔力が強く、他者を傷つけて遊ぶことしか知らない危険な少女。付き人のザルハレは貫かれたり焼かれたりしても平気だが、召子が同じ目に遭えば命がなくなることは明白だ。召子は自分が弱いことを知られないようにしながらルルの気をひき、自分と地球を守るために、彼女が上機嫌になるように全力を尽くす。召子はわがまま放題なルルにてこずりながらも機転を利かせて喜ばすことに成功しており、案外ルルと召子は相性が良いのかもしれない。
村沢侑原作ライトノベルのコミカライズ作品。猫になった少女が騎士に拾われ、溺愛されるファンタジックなラブストーリー。アーシェ・グレイは天涯孤独な孤児の女の子。ある日、悪事を働き逃げていた魔女に攫われた挙句、まじないの首輪をつけられ、猫の姿に変えられてしまう。しかし、魔女は騎士のライトリーク・ウォーロックに捕まり、自殺した。人間に戻れる希望をなくし、途方に暮れるアーシェだったが、ライトリークに飼われることになり、溺愛されるようになる。
本作に登場する使い魔は猫に変えられてしまった薄幸な少女のアーシェ。孤児だった彼女は教会の孤児院で育ったが、魔女に捕まって猫に変えられてからは、魔女が主人となり、劣悪な環境を強いられてきた。しかし、魔術師殺しの異名を持つ騎士・ライトリークに助け出されたことで生活は一変する。猫が大好きなライトリークは、アーシェが人間の女の子とは知らないまま、朝一番にキスをし、溺愛する。それはアーシェにとって幸せな生活ではあったが、ペットとしてではなく一人の女性として愛されたいと願うようになっていく。果たして猫の姿のまま一生を終えるという悲劇を避ける方法はあるのか。読み進めるほどに、彼女の恋が成就することを願わずにはいられなくなる作品だ。