写真って楽しい！ カメラ女子の高校青春漫画５選3 Pt.

本作に登場するカメラ女子は、タカコ、ツバメ、チドリ、スズメの仲良し女子高生4人組だ。彼女らは、かわいい猫写真を撮ろうと京都女子院高等部の写真部に入部する。しかし写真部長は、写真に人並外れた情熱を燃やしていた。全国高校生写真大会に入賞することを部員たちに厳命し、祇園祭に部を上げて参戦することを宣言する。4人組もいざ出陣するも、あまりに激しい現場を前に悲鳴をあげながら右往左往。賞にはかすりもしなかったが、崖からカメラを落とした時に偶然撮れた鳥の写真がアート部門で金賞に輝き、部内では「投げ撮り」がブームになるのだった。みんなでワイワイしながら写真を撮る楽しさを感じられる一作だ。

携帯にカメラ機能がつき、デジカメやスマートフォンが普及してから、気軽に写真を撮ることが当たり前になった現代。本作の舞台は、まだカメラ付き携帯もなかったフィルムカメラの時代だ。主人公である木村仁奈は、当時でも珍しい、1950年代の骨董カメラ「ライカIIIｆ」を愛用する女子高生。友人を自分なりに楽しく撮影していた仁奈は、ある日、幼なじみの写真家である森山晴人と2年ぶりに再会。彼のお手製ギャラリーを見せられたことをきっかけに、文化祭や個展、フォトコンテストに作品を出品するようになる。しかし、結果的に仁奈はプロになる道を選ばなかった。好きなものを好きな時に遊びで楽しむ。そんな自由を大切にした、仁奈の爽やかな青春フォトライフが描かれている。

謎めいた雰囲気をたたえる美少女・仙道ユキは、二眼レフを愛用するカメラ女子だ。クラスメイトの主人公・あかりは同性であるユキに恋心を抱くが、彼女には凛太郎という想い人がいた。ところが、凛太郎の好きになった相手はあかり。ユキと一緒にいることを望んだあかりは凛太郎と付き合うことを決める。そんなあかりと凛太郎を楽しそうにカメラに収めるユキは、実のところ凛太郎を被写体として見ることで、彼に対する自分の想いから目をそむけていたのだった。カメラによって生まれる距離を巧みに用いて、揺れ動く三角関係を描き出す、トキメキ必至の青春恋愛ドラマである。

自分の拠りどころとなる確かなものがつかめない退屈な日々に、言い知れぬ倦怠感を抱えて生きる女子高生の西嶋真紀。写真が趣味の彼女は、ブルセラショップに盗撮写真を売ってはお金を得ているカメラ女子である。そんな彼女に新たな道を示した写真家の浅井は、彼女の写真が一瞬のきらめきを印画紙に焼き付けるセンスのかたまりであることを見抜く。彼にすすめられるまま写真コンクールに出品した真紀は最高賞を受賞。カメラのシャッター音が、退屈な毎日を切り取るのではなく、新たな向こう側へ行くための鍵になることを発見する。カメラを通じて広がっていく世界とともに、成長していく真紀の姿が描かれる。

主人公の渡来十子、内富良茜、新阪魚の三人が、紅葉滝高校を受験するところから物語ははじまる。3人の中でも、十子は筋金入りのカメラ女子。高校受験の直前にも、茜をデジカメ一眼レフの望遠レンズで狙って激写。そんな彼女が撮影した写真の中には、受験に遅刻しそうになり、母親にゴミ袋に入れられ運ばれる魚の姿が写っていた。パジャマ姿のままで受験する魚に興味を持った十子は彼女に話しかけ、そのことがきっかけとなり、十子、茜、魚の3人は写真部を創部することに。貧乳の茜と魚でも、水着写真で谷間ができるような撮影法を考えたり、馬鹿らしくも愉快な写真部の活動は続いていく。