わたし、気になります!京アニの人気アニメ『氷菓』はもう見た?2,304 Pt.

2012年春、「米澤穂信」の青春ミステリー小説「古典部シリーズ」が『氷菓』として、京都アニメーションによりアニメ化された。本記事では『氷菓』の魅力について紹介する。

省エネを信条とする高校一年生の主人公「折木奉太郎」は、ひょんなことから廃部寸前のクラブ「古典部」に入部することに。「古典部」で出会った好奇心旺盛なヒロイン「千反田える」、中学からの腐れ縁「伊原摩耶花」と「福部里志」。彼ら4人が神山高校を舞台に、数々の事件を推理していく青春学園ミステリー。「わたし、気になります! 」。奉太郎の安穏とした灰色の高校生活は、この一言で一変してしまった!!

部活動が盛んで有名な進学校「神山高校」の少し変わった部活のこと。年に1度の文化祭で「氷菓」という部誌を刊行することが目的である。それ以外には活動内容が決まっておらず、また主人公たちが入学するまでは部員がいなかったため、古典部について詳細を知っているのは折木の姉のみになる。しかし、古典部の部誌「氷菓」の刊行のきっかけには何か大きな因縁があるようで……。

原作の古典部シリーズの時系列順にアニメは構成されている。

氷菓編（1話から5話）
古典部の部誌「氷菓」の真実に迫る。そこで氷菓の初代の刊行者である「関谷純」や神山高校の文化祭の通称「カンヤ祭」の由来、「氷菓」の名前の由来の真実を古典部の部員で考察していくが……。

大罪を犯す編（6話）
1話の短編。原作でも1話完結の短編である。折木と千反田の部活動の模様が垣間見える。

正体見たり編（7話）
夏休みに伊原の親戚が経営している温泉旅館に古典部メンバーで遊びに行くが、そこで幽霊を見たという騒ぎになり……。

愚者のエンドロール編（8話から11話）
神山高校文化祭で2年F組が自主制作で作ったミステリー映画の脚本家が病気で倒れてしまった。映画の脚本は肝心の完結部分が不明であり、犯人も脚本家が知るのみだった。制作も途中までしか行われず、完成までたどり着けるのかというピンチな状態を打開すべく同クラスの入須が立ち上がる。入須の依頼により古典部は2年F組自主製作映画の犯人捜しを行うが……。

クドリャフカの順番編（12話から17話）
神山高校の文化祭がいよいよ始まった。しかし、伊原の印刷所の発注ミスにより予定よりかなり多く刷ってしまった。そのため、部誌「氷菓」を売りさばくため、古典部メンバーは四方八方に登場し部誌の宣伝に努めていく。そんな時中、「怪盗十文字」による窃盗事件が起きる……。

遠回りする雛編（22話）
折木たちが2年生に上がる前の春休み中、千反田から「生雛」の運営の手伝いに誘われたが、計画にあった道順では進めず……。そのハプニングをきっかけに折木と千反田の距離はぐっと縮まることになる。

細かい心の機微に迫り、謎を解く本作品は京都アニメーションだからこそ、ここまで完成度の高いアニメとして受け入れられているのだろう。既に見た方も、まだ見たことがない方もこれを機会に本作品を見てはいかがだろうか。