氷菓

氷菓

米澤穂信のミステリー小説群「〈古典部〉シリーズ」のアニメ化作品。既刊5編中、「氷菓」「愚者のエンドロール」「クドリャフカの順番」「遠まわりする雛」の4編を時系列に沿って再構成し、映像化された。廃部寸前の古典部へと入部した折木奉太郎が、千反田えるを始めとした部員たちと学内の様々な謎を解き明かす姿を描く。

正式名称
氷菓
ふりがな
ひょうか
原作者
制作
京都アニメーション
監督
武本 康弘
放送期間
2012年4月25日 〜 2012年9月19日
放送局
TOKYO MX
話数
22話
ジャンル
推理・ミステリー
関連商品
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概要・あらすじ

神山高校に通う折木奉太郎は省エネ主義を信条とし、部活にも入らない高校生活をスタートしていた。しかし姉から手紙で命じられ、渋々彼女の青春の場であり廃部寸前の部活、古典部へと入部。

そこで出会った少女・千反田えるは清楚な見た目に反して好奇心の塊であり、「わたし、気になります!」の言葉とともに日常の謎に首を突っ込んでは、奉太郎が解決する事態が続く。そんな奉太郎の推理力を見込んだえるは、ある休日に自らが古典部に入部した「一身上の都合」、つまり「失踪中の伯父であり、古典部OBの関谷純と幼い頃にした会話の内容を思い出す」ための力となってほしいと彼に依頼する。

登場人物・キャラクター

折木 奉太郎 (おれき ほうたろう)

神山高校1年の男子生徒。省エネ主義を掲げており、「やらなくてもいいことなら、やらない。やらなければいけないことは手短に」がモットー。そのためこれといった趣味もなく、部活動の活発な神山高校に在籍しながら無所属で過ごすつもりでいた。 しかし姉であり逆らえない相手、折木供恵からの手紙を受け、供恵が在校時に所属していた古典部へと入部。そこで同じく入部してきた千反田えると出会い、彼女の好奇心に振り回されながら、様々な事件を解決へと導いていくことになる。 観察眼と分析眼に優れており、積極的に動きはしないものの、残された状況証拠から的確な答えを導き出していく力に長ける。だが本人はそれを偶然の閃きや運の賜物程度にしか捉えていない。

沢木口 美崎 (さわきぐち みさき)

神山高2年の女子生徒。天文部に所属。3つに括ったシニョンにリボンという髪型をしており、変人やエキセントリックとまで評されるほどに明るい性格をしている。

遠垣内 将司 (とおがい とまさし)

神山高校3年の男子生徒。教育界の重鎮である遠垣内家の息子で、壁新聞部の部長を務めている。背は高く、容姿は端正。突然部室へと文集探しにやってきた古典部のメンバーに対し、そっけない態度を見せる。

福部 里志 (ふくべ さとし)

神山高校1年の男子生徒。飄々とした性格で減らず口な、折木奉太郎の中学時代からの親友。モットーは「ジョークは即興に限る、禍根を残せば嘘になる」。元々は手芸部および総務委員会に所属していたが、奉太郎が入部を決めたことで続くように古典部へも入部する。 興味があることしかやらない主義であり、そのため学業の成績は良くないものの、雑学に秀でている。一方で自らをデータベースと称しては「データベースは結論を出せない」と度々口にするなど、知識を元に推論を立てることは苦手であり、少々コンプレックス。 中学時代から伊原摩耶花に何度も告白されているが、毎回はぐらかし続けている。

伊原 摩耶花 (いばら まやか)

神山高校1年の女子生徒。折木奉太郎とは小中学校の9年間全て同じクラスの腐れ縁で、小学生の頃から変わらないちょっと大人びた童顔に、七色の毒舌を備えたアクの強い性格をしている。奉太郎の親友である福部里志に何度も告白をしているがはぐらかされ続けており、漫画研究会と図書委員会に所属しつつも、里志を追う形で古典部へと入部。 古典部メンバーでは千反田えると仲が良く、また里志に関しては言わずもがなであるが、その一方で奉太郎の省エネ主義に対してはあまり良い感情を抱いておらず、徐々に見直しつつあるものの辛辣な態度を取ることが多い。

千反田 える (ちたんだ える)

神山高校1年の女子生徒。福部里志曰く「桁上がりの四名家」の一つで、神山市内で強い影響力を持つ豪農・千反田家の娘。清楚を絵に描いたような容姿をしており、家柄もあって礼儀正しく立ち振舞も完璧。 その一方で瞳は大きく活発な印象を与えるものであり、興味を引かれることがあれば 「わたし、気になります!」の言葉とともにその瞳を輝かせるなど、度を越して好奇心旺盛な一面も持つ。インドで消息を断った伯父と幼少期に交わした会話を思い出すべく、その手がかりを探しに「一身上の都合」と称し、かつて伯父が在籍していた古典部へと入部、部長を務めている。 そこで折木奉太郎と出会い、彼の推理力に信頼を寄せるようになる。 無自覚ながらパーソナルスペースが狭く、事あるごとに奉太郎の至近距離へと興奮のあまりに踏み込んでは、彼を動揺させている。

折木 供恵 (おれき ともえ)

折木奉太郎の姉で、神山高校および古典部のOG。特技は合気道と逮捕術という活動的な性格で、日本だけでは飽きたらず世界中を旅して回っている、文武両道のハイパー女子大生。古典部が存続の危機にあると耳にし、自らの青春の場を守るよう書き付けた手紙を奉太郎へと送る。

入須 冬実 (いりす ふゆみ)

神山高校2年の女子生徒。すらりと細いスタイルに、「女帝」の異名を持つほどの冷厳さを纏った美貌の持ち主。総合病院を経営する地元の有力者の娘で、千反田家とも家族ぐるみの付き合いがある。千反田えるを通じて古典部一同をクラス映画の「試写会」へと誘い、作品の抱える問題の究明を依頼する。

古典部 (こてんぶ)

『氷菓』の登場組織。部活動がさかんな神山高校の中でも伝統ある文化系の部であるが、3年連続で入部者がなく廃部寸前となっていた。折木奉太郎の姉・折木供恵と千反田えるの伯父・関谷純も出身者であり、その影響のもと奉太郎とえる、更には奉太郎と旧知の仲である福部里志と伊原摩耶花も入部。 現在はえるが部長を務める。文化祭においては40年以上に渡り、「氷菓」というタイトルで文集を発行している。

関谷 純 (せきたに じゅん)

千反田えるの伯父で、神山高校および古典部のOB。インドのベンガル地方で消息を断って以来、7年間にわたり失踪状態が続いている。

クレジット

原作

米澤穂信

監督

シリーズ構成

賀東招二

総作画監督

西屋太志

音楽

田中公平

アニメーション制作

京都アニメーション

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