不思議な力を持つアニメの男主人公たち234 Pt.

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アニメ2期も好評放送中の『僕のヒーローアカデミア』の主人公「デク」こと「緑谷出久」の持つ力「ワン・フォー・オール」。憧れのナンバーワンヒーロー「オールマイト」から継承した力だ。もとは「無個性」で落ちこぼれだった「出久」が、ある日をきっかけに、自分の夢だったヒーローを目指し「雄英高校」で日々様々な困難に立ち向かいながら奮闘する姿が描かれる本作。作中には各々個性的な能力を有するキャラクターが数多く登場する。その中で突如手にした個性の扱いに慣れていない「出久」は、自分の力と体のバランスや、心配してくれる人の気持ち、憧れの人から託された思いを胸に、ひたむきに努力する。「出久」の他にも、強い力を持ち、その力の意味、使い方など様々な思いを抱えた仲間や敵が溢れる中で、純粋に”誰かを助けたい”一心で力をふるい続けるその無垢な思いと姿が、何よりも彼をヒーローたらしめる要因なのではないだろうか。

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四月から放送中の『つぐもも』に登場する主人公、「加賀美一也」は母の形見である、帯の付喪神「つぐもも」の「桐葉」を使役し、怪異の原因となる「すそ」調伏する「すそ払い」の任を土地神「くくり」の命で引き受けた。引き受けたとは言っても、半ば脅されるようにして、承諾を余儀なくされての結果ではあるが……。
皮肉にも彼が「桐葉」を使役できるようになったのは、「くくり」から「すそ払い」を受けるよう迫られている最中のことだった。「くくり」の容赦ない攻撃から懸命に「一也」を守ろうと戦い、消耗した「桐葉」を守るため、真名によって「桐葉」を使役し、共に戦うようになる。「くくり」相手に善戦する「一也」だったが一歩及ばず、「桐葉」を人質に取られる形で「すそ払い」を引き受け事は収拾した。奇しくも亡き母と同じ道を選ぶこととなった「一也」は、その力をどのように扱い、何を思って戦うのか、これからに期待したい。

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現在6期が放送中の人気作『夏目友人帳』の主人公「夏目貴志」は、幼いころから他の人には見えない妖怪が見えてしまう特殊な体質だ。ある日母方の祖母「夏目レイコ」の遺品である「友人帳」を見付けたことで、彼の生活は少しずつ変わっていく。普段は猫のような風貌の妖怪「斑」通称「ニャンコ先生」を用心棒に、祖母「レイコ」が集めた妖怪たちの名前を返す日々が始まる。「友人帳」から名を返す際に見える、「レイコ」と妖怪たちの姿。新しい環境をくれた家族、そこで得た自分を理解してくれる友人。「友人帳」を手にして以降、「夏目」に取って“見える”ことの意味がどう変わっていくのか。“見える”ことをどう受け止めるていくのか。そういった移り変わりが、温かく心に響く作品だ。

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身を置いていた孤児院を追い出され、天涯孤独の身となった少年「中島敦」は『文豪ストレイドッグス』の主人公だ。空腹にさいなまれながら川辺にいたところ、人の足らしきものが流れてくるのを見付け、動揺しながらも必死に助け出す。その足の正体は入水自殺を試みた「太宰治」で、彼との出会いを機に、「敦」は自らが当時世間を騒がせ、人々を恐怖させていた「人食い虎」の正体であり、自らが異能者であることを知る。無自覚のこととは言え、多くの人を傷つけてしまったことを深く悔いる「敦」はその後「武装探偵社」に身を置くようになる。
「敦」の持つ能力は「月下獣」と言って、その身を白虎へと変えるもの。俊敏で屈強な肉体を得た上に、治癒能力まで有するが、当初の難点は、完全に変身してしまうと制御不能であることだった。
無関係な人や仲間を傷つけることを嫌う「敦」は少しずつ能力の使い方を覚え、異能者として成長していく。いざとなると身を挺して他者を守ろうとする心優しい少年が、強大な力を駆使して、大切な仲間や居場所を守ろうと奔走する姿はとても印象的で、好感が持てるものだろう。

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『エルドライブ【ēlDLIVE】』の主人公、「九ノ瀬宙太」は、自分だけに聞こえる謎の声に悩まされていた。時折その声に返事をしてしまうこともあり、周囲からは独り言の多い変わった人として認識されてしまう。「宙太」にだけ聞こえるその声の正体は「共生体（モニタリアン）」と呼ばれる「第四世代共生体水惑星対応ドゥルーブリットTYPE390」、通称「ドルー」の声だった。
二心同体の彼らは、イメージを共有することで、様々な力を発揮する。スカウトを受け、採用試験を突破したことで「宙太」と「ドルー」は宇宙警察「エルドライブ」へ加わることとなる。過去のとある事件から、自身に対して否定的で消極的だった「宙太」は、「エルドライブ」の一員として様々な犯罪者たちと対峙していくうちに、少しずつ自身に対する認識を改めるきっかけを得るのだった。