5年ひばり組

5年ひばり組

転校生の冨士野美季を中心に、5年1組の個性豊かな生徒たちが織りなす騒動を綴った学園ドラマ。小学生のリアルな日常をユーモラスなタッチで活写し、巴里夫の出世作となった。

正式名称
5年ひばり組
ふりがな
ごねんひばりぐみ
作者
ジャンル
学園
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概要・あらすじ

ひばりのさえずりのように生徒たちが騒がしいことから「ひばり組」と呼ばれる5年1組。個性豊かな小学生が集うこのクラスにお転婆な冨士野美季が転校してきたことから、進学目当てのガリ勉派とそうでない派に分かれていたクラスメートたちは大混乱。だがやがて打ち解け、仲良しクラスに変貌していく。

登場人物・キャラクター

冨士野 美季 (ふじの みき)

小学校の5年1組に転校してきた、ヘアバンドがチャームポイントのお転婆少女。中流家庭に子供思いの両親と妹の4人で暮らし、父親はサラリーマン。おしゃまな妹のチョンコは同じ小学校の一年生で、ボーイフレンドがいる。思ったことを率直に言う性格で、どんなことにも積極的に関わっていくが、勉強が苦手。 クラスメートのチビパパとマンキチをボーイフレンドと認め、東海道新幹線のようにカッコよく、スピーディだというので、チビパパから「シンカンセン」というアダ名を付けられてしまう。転校当初はクラスメートから敬遠されていたが、彼らが勉強とテストに翻弄される姿を見て「テストも勉強もいやだ」と叫んだことから好感を持たれ、打ち解けることになった。 その後は数々の難題にクラスメートを率いて向き合い、クラスの中心的存在になっていく。一方でボーイフレンドを次々と乗り換え、顰蹙を買ったことも。最後は父親が遠くの支社に転勤することが決まり、クラスメートたちに見送られて再び転校していった。

由利 (ゆり)

冨士野美季と最初に親しくなった隣の席の女生徒。世間や校内の噂話に詳しいため、週刊誌を略した「カンシ」というアダ名で呼ばれている。冨士野美季に感化されて、勉強よりも遊びに夢中になっていく。

白木 ひろし (しらき ひろし)

5年1組のマンガ大好き少年で、アダ名は「マンキチ」。父親は白木建設店を営む大工で、母親と太めの姉との4人暮らし。いつもおどけているお調子者だが思いやりがあり、冨士野美季につきあってほしいとつきまとったあげく、公認のボーイフレンドの一人となった。気弱な性格から隣のクラスの「山猫」と呼ばれる乱暴な生徒に逆らえなかったが、一念発起して戦うことを宣言。 決闘の結果食い下がって勝利し、勇気を認められた。

佐山 さち子 (さやま さちこ)

5年1組の成績優秀な女生徒で、アダ名は「ハカセ」。PTA役員の母親の期待に応えようと、国語のテストでカンニングをしてバレてしまう。母親は生徒への宿題を減らした大ユリ先生に反対するが、佐山さち子からカンニングを打ち明けられ、勉強したくないと訴えられて態度を改めている。しかしその後、無理にいい子になろうとした佐山さち子は自分に素直になれず、かえって苦しむことになってしまった。

(みなみ)

ハンサムで生真面目、勉強もできるため、5年1組の誰からも好かれる優等生。大人びた性格から「チビパパ」というアダ名で呼ばれる。内科・外科・小児科の医院の一人っ子。冨士野美季の最愛のボーイフレンドになるが、幼なじみの岡原千帆から言い寄られた時に喧嘩してしまい、その後なんとか元の鞘に収まった。

高石 (たかいし)

5年1組担当の美人教師。感じが吉永小百合に似ているが大柄のため、冨士野美季から大ユリ先生というアダ名を付けられている。冨士野美季が転校してきてから活発になったクラスの生徒たちのため、非難してくる父兄の矢面に立って弁護し、深く信頼されるようになった。常に生徒たちの側に立ち、良き相談相手となっている。 元々は左利き。父親は故郷の村の村長を務めている。

古田 香代子 (ふるた かよこ)

成績優秀でメガネをかけているため、「四ツ目」がアダ名の5年1組の女生徒。一流校への進学のため、母親から塾通いや家庭教師を押し付けられている。運動音痴だが、父親は元スポーツ選手だった。ペツトに猫のロロがいる。

辻 かおる (つじ かおる)

5年1組の女生徒で、目玉がよく動くことからアダ名は「トンボ」。女子大出の母親が勉強のできる中学2年の姉のまゆみばかりえこひいきするため、母親が大好きな分、余計に反発し、愛されないことに苦しんでいる。そのため母親から可愛がられているクラスメートのツン子を妬ましく思い、その座布団を密かに踏んづけていたが、これをクラスのみんなに知られることとなる。 後に大ユリ先生の助言により、かおるの行動を知った母親が反省し、和解している。

三和 房子 (みわ ふさこ)

5年1組の女生徒で、ツンツンしているためアダ名は「ツン子」。家は薬局を経営。昔、貧しくてピアノを習えなかった母親に頼まれ、好きではないままピアノを習っている。後にスポーツに向いていることを母親に理解され、ようやくピアノを辞めることができた。大好きなソフトボールでは、強打者として活躍している。

三木 小太郎 (みき こたろう)

5年1組の時代劇大好き少年で、アダ名は「サムライ」。わんぱくなため喧嘩が強いようでいて、案外気が弱い。母親はしつけに厳しい。小次郎という弟がいる。

山田 信次 (やまだ しんじ)

学校で一番駆け足が早い5年1組の男子生徒。アダ名は「オリンピック」。わんぱくなかつ、面倒見のいい性格である。トンボに恋しているが、そのことが自覚できず、ついついいじめてしまう。大ユリ先生からそんな気持ちを指摘されて大いに照れたあげく、トンボと仲直りした。

瀬戸 よしみ (せと よしみ)

冨士野美季より後に5年1組に転校してきた女生徒だが、性格はそれ以上に活発でお転婆だった。すっ飛んでいく感じが似ているということで、「ロケット」というアダ名を付けられている。口笛がうまく、鳥たちと合唱できるという特技を持つ。父親は工事現場で働く建築屋で、幼い時に母親が他界したため、共に飯場で暮らしている。 冨士野美季やクラスメートと強い友情で結ばれたが、父親の仕事の都合によって、別れを惜しまれつつ転校していった。

アン・オードリイ

日本語を片言でしゃべれるアメリカ人少女。両親と共に来日してアメリカ人小学校に通っていたが、日本のことを知るために期間限定で5年1組に転校してきた。日本人と仲良くなりたいと願っているが、日本のことをいろいろと誤解しているうえ、外国人ということで特別扱いされてなかなか親しくなれなかった。 それでもサムライのことが好きになり、やがて本音を伝え合うことで冨士野美季たちとの友情を確立している。

(はら)

大ユリ先生の大学時代の同期生で、東都大学の児童研究所で働く好青年。子供の研究のため小学校を訪れ、5年1組の生徒たちと親しくなった。昔から仲の良かった大ユリ先生から友だちと言われながらも、本人は結婚を望んでいる節がある。

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