概要・あらすじ
1960年代末期、高度経済成長期を背景に、父親の仕事の都合で転校を繰り返す高峰朝子と一家の転校先での様々な出会いと別れそして友情を描いた物語。東京都港区の東京タワーの見える街を舞台としたゆうやけタワーの巻、和歌山県雑賀崎近郊を舞台とした海と少年の巻、静岡県の山奥のダム建設現場を舞台としたダム建設の巻、東北のこけしづくりの盛んな村を舞台としたわたしはこけしの巻の全4話。
登場人物・キャラクター
高峰 朝子 (たかみね あさこ)
父親の仕事の都合で転校歴15回の記録を持つ少女。底抜けに明るい性格ですぐにクラスに溶け込む人気者。第1話の時点で小学4年生、第4話では中学1年生。
高峰 富士夫 (たかみね ふじお)
高峰朝子の弟。おっちょこちょいな性格。
お父さん (おとうさん)
高峰朝子の父親。むっつりやだが男らしい性格。建築技師をしているため転勤が非常に多い。
お母さん (おかあさん)
高峰朝子の母親。茶目っ気たっぷりで陽気な性格。
花園 美杉 (はなぞの みすぎ)
かつてのクラスの人気者で、その座を高峰朝子に取られそうになることから、ライバル意識を持つが、最終的には親しい友達となる。高峰朝子の転校後も文通をする。
上田 一矢 (うえだ かずや)
明光学園という養護施設で暮らしている少年。海辺で高峰富士夫を助けたことにより高峰朝子から好意を持たれるようになる。養護施設に居ることに対し、コンプレックスを抱いている。
海野 砂夫 (うみの すなお)
明光学園という養護施設で暮らしている少年。上田一矢をおやぶんと呼び慕っている。
ゆり
父親がダム建設の落石事故で死亡したため、高峰朝子一家を恨むようになった。
吾作 (ごさく)
ゆりの父親。ダム建設の作業中落石事故で死亡する。
占い師のおばば (うらないしのおばば)
ダム建設を妨害し、高峰朝子一家を追いだそうと事故を画策する。
小林 岩蔵 (こばやし いわぞう)
こけし作りの名人。小林英吉の祖父。高峰朝子が頻繁にこけしの工場に顔を出すため、親しくなる。
小林 英吉
小林岩蔵の孫。湯沢中学2年生。こけしクラブ部員。
大内 あずさ (おおうち あずさ)
中学1年生。多少知恵遅れだが、心のきれいな少女。幼いころに父親を亡くし、母親と二人暮らし。こけしの顔を描く才能に長けている。高峰朝子の描くこけしの顔を批判したため不仲になってしまう。こけしクラブ部員。
場所
明光学園 (めいこうがくえん)
『陽気な転校生』海と少年の巻に登場する養護施設。高峰朝子一家と親しくなる、上田一矢、海野砂夫が所属している。