χの歌声

χの歌声

作画:道原かつみ、原作:麻城ゆうによる「ジョーカー・シリーズ」の第7弾。秘密裏に悪を裁く特捜司法官のジョーカーと正義に燃える若き警部補の六道リィンが、未来の世界を舞台にさまざまな事件を解決してゆく。『χの歌声』および『くちびる つたえて♡』の2エピソードを収録。新しく日本州警刑事課に配属された童顔美人のナイル・ネガと、リィンのコンビが事件に挑む。『χの歌声』は「ウィングス」1996年8月号から10月号、1997年1月号から3月号にかけて、『くちびる つたえて♡』は「ウィングス」1997年5月号に掲載された。

正式名称
χの歌声
ふりがな
かいのうたごえ
原作者
麻城 ゆう
作画
ジャンル
サスペンス
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概要・あらすじ

日本州警の警部補である六道リィンと特捜司法官のジョーカーは、恋人同士であるにもかかわらずお互いに忙しくすれ違う日々を送っていた。そんななか、久しぶりにリィンの前に現れたジョーカーは突然別れを告げる。なんとか説得し、安堵したリィンだったが、今度は職場に変化が起こる。日本州警には新しくナイル・ネガという女刑事がやって来て、リィンは彼女とコンビを組むことになる。

童顔で明るい性格のナイルは好みのタイプを合成人間だと語り、実はある殺人事件を追っているのだとリィンに打ち明ける。

登場人物・キャラクター

六道 リィン (りくどう りぃん)

日本州警の警部補の青年。特捜司法官であるジョーカーと順調に交際していたが、そのジョーカーから突然別れを告げられ困惑する。気だての良く、困っている人を放っておけない性格。新たにコンビを組むことになったナイル・ネガに引っ張られるように、彼女の追っている殺人事件の捜査へと巻き込まれていく。

ジョーカー

特捜司法官を務める、銀の瞳に長い黒髪を持つ美女。その正体は人工的に作られた合成人間。他人のDNAを取り入れることでその人物に変身する能力を持ち、普段は女性の姿だが、男性になることもできる。姿まで変えられるのは特捜司法官の中でもジョーカーのみ。合成人間である自分は人間を模倣しているだけの存在で、子孫も残せず同じ未来も望めないという思いから、飛騨ジェンクスの姿で恋人である六道リィンの前に現れ、突然別れを告げる。 リィンがナイル・ネガから貰った音楽ディスクの歌声を一緒に聴いた際、人間の可聴周波数を超えるものが含まれていることに気付く。

S-A (すぺーど-えーす)

銀の瞳に黒い短髪の特捜司法官で、男性時のジョーカーと同じ外見を持つ。ジョーカーに別れを告げられ落ち込む六道リィンの前に現れ、ジョーカーがナーバスになっている原因はリィンなのかと問いかける。一方的に自分が振られたと告げるリィンに対し、人間相手に恋をする気持ちは分からないと素直な言葉を口にする。合成人間の耐用年数は短くジョーカーのほうが先に死ぬとリィンに告げたところ、未来はどうなるか分からないと怒ったリィンから、ジョーカーに渡して欲しいとキスと伝言を預かった。

飛騨 ジェンクス (ひだ じぇんくす)

日本州警の資料管理室の室長を務める男性。遺留品から高確率で犯人像を推測する高いプロファイリング能力の持ち主であることから「シャーロック・ホームズ・ジェンクス」の異名を持つ。特捜司法局のもとで、どんな犯罪も事前に予測できる犯罪予測プログラムを開発している。嫌がらせをするためなら手段を選ばず、ジョーカーに自分の姿に変身させて六道リィンへの伝言を頼んだ。

バーリー

日本州警の警部で、六道リィンの職場の先輩にあたる優秀な男性。リィンの恋人が男性なのではないかと思っており、リィンにホモ疑惑を抱いている。バーリー自身はかなりの女好きだが、18歳未満は守備範囲外である。

ナイル・ネガ (ないるねが)

新たに日本州警に配属となった女性刑事。短いスカートとジャケットという服装、三つ編みに童顔と、10代にしか見えない外見だが、日本州警に異動する前に市警で3年間刑事を務めていたベテラン。合成人間が好みと公言し、合成人間と付き合っている六道リィンに興味を抱き近づく。

カイ・王子 (かいおうじ)

クラブ「ニュー・トーキョー」でしか歌わない謎の歌手。ゆるくウェーブのかかった長い髪にドレスを着ているなど見た目は女性だが性別は不明。その歌声は一度に複数の声がハーモニーしているように聞こえ、人間には聞き取れない音域も発することができる。人と深く付き合うことを避けており、相手が本気になると離れていくという生活を続けている。

店長 (てんちょう)

歌手であるカイ・王子の所属するライブハウス「ニュー・トーキョー」の店長で、カイに対して特別な想いを抱いている。恋は短いほうがいいと考えているカイには、店長と歌手の関係としてだけ付き合いたい、と思われている。

J・ハーシー (じぇいはーしー)

関東医療センター第一病院で働く男性。「エラーラ・Jr 」の通り名で呼ばれている。木梨博士の部屋でフロッピーを手にした男性を殺害したり、病院勤務の立場を利用して、来院した特定の人物に人間では聞き取れない声を聴かせ、その声を聴き取れた者をすべて殺害するという謎の行動をとる。

木梨博士 (きなしはかせ)

関東医療センター第一病院の理事長を務める男性医師。J・ハーシーが男性を殺害する現場に居合わせ、その男性に対し、J・ハーシーと共犯である様子を窺わせる発言をする。

クレジット

原作

麻城 ゆう

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