僕といっしょ

家出をした先坂すぐ夫と先坂いく夫兄弟が新たな生活を求めて東京へと向かい、そこで出会った不良少年・伊藤茂とエリート家出高校生・進藤カズキ、さらに彼らに接触する少女・吉田あや子との奇妙な共同生活を描くギャグ漫画。多種多様の考え方を持つ人々との共同生活を中心に、そこに登場する奇妙な人物たちを通じて、人生とは何なのかをユニークに、かつ時には心が痛くなるなるような現実をズバリと突きつけつつ描いていく。

概要・あらすじ

母親が死去し、継父から追い出される形で家出をした先坂すぐ夫先坂いく夫兄弟。残された所持金で東京に向かったふたりは、そこで出会った孤児の不良少年・伊藤茂、家出したエリート高校生・進藤カズキと奇妙な共同生活を始めることとなる。最初は伊藤茂が勝手に住んでいた空き家に居を構えていた4人だったが、入居希望者が訪れたために、逃げるように空き家を飛び出すことに。

遂にはホームレスとなり、河原での生活を開始。そんな彼らの自由気ままに生きる姿を通学中の電車の中から見ていた高校生の少女・吉田あや子は、日々悩んでいた「人生とは何か?」という答えを求め、「ヤングホームレス」と名付けた4人に接触するのだった。

登場人物・キャラクター

先坂 すぐ夫

前向きで情に厚く弱者に優しいという一面があるにせよ、自己中心的で常識離れした考え方持ち、奇抜な行動をしてしまう少年。年齢は14歳だが、学校には通っていない。母親が死に、継父に家を追い出される形で弟の先坂いく夫とともに東京へ向かう。そこで不良少年の孤児・イトキンや、家出したエリート少年・進藤カズキと出会い、奇妙な共同生活を送ることとなった。 グラブに手を通さずにスカウトされてプロ野球選手になるという無茶な夢を持っており、野球のセンスはまったくないのだが、強打者に必要な背筋とリストの強さを備えている。仲間たちとホームレス生活を送っていたところ、人生について迷っていた吉田あや子に拾われ、彼女の家に居候するようになった。

先坂 いく夫

先坂すぐ夫の弟で小学3年生。母親が死に、継父に家を追い出される形で兄とともに東京へ向かう。変人の兄に比べると至って常識的な考えを持つ少年で、将来についての不安をいつも口にしている。兄のことは慕ってはいるが、教育方針と言いながら滅茶苦茶な考えを押し付けてくるため、口論になることも少なくない。 東京で出会ったイトキンや進藤カズキとともにホームレス生活をしていたところ、吉田あや子に拾われて、彼女の家に居候することになる。以降は家出したことで行かなくなった小学校にも再び通えるようになり、子供らしく活発で明るい姿を見せることも多くなった。

伊藤 茂

サイドを剃り上げた長髪を頂点に束ねて作った弁髪と、肩と背中に彫られたタトゥーがトレードマークの孤児の少年。年齢不詳だが本人は「たぶん14歳」と語っている。見た目は完全に不良少年だが、腕っ節は弱く仲間たちからも完全にバカにされた存在。肩のタトゥーは睡眠薬を飲まされて眠っていた時に勝手に彫られた。 着の身着のままのその日暮らしで学校には通わず、窃盗した物を他人に売ってはシンナーを吸引する荒んだ生活を送っていた。東京に来た先坂すぐ夫と先坂いく夫を詐欺にかけてお金を奪おうとしたことで知り合いとなり、そこから奇妙な共同生活が始まることとなる。サバイバル能力に長けており最低限生きるということに関しては実に逞しいが、若くして孤独に生きてきたため人の愛に飢えていた。 先坂すぐ夫たちと交流したことで、シンナーをやめられる程度には更生する。

進藤カズキ

優しいうえにイケメン、さらには進学校に通っていると、非の打ち所のない15歳の少年。だが、周囲の言いなりに生きるのが嫌になり、自立するために家出した。公園にいた先坂すぐ夫と伊藤茂に声を掛け、一緒に行動するようになる。日銭を稼ぐために伊藤茂の考えた出張ホストのバイトで美人のマダムに陵辱されたり、河原でホームレス生活をしていた際に優しくしてくれたニューハーフの男性と、そうと知らずに一夜を過ごしたりなど散々な目に遭うが、それでも懲りることなく皆と行動した。 その後、吉田あや子の父親・吉田ケンジから知り合いの書店を紹介され、そこで住み込みで働くようになる。

吉田 あや子

高校生の少女で、人生とは何かということについて日々悩んでいる。若くしてホームレス生活を送っている先坂すぐ夫たちなら答えを知っているかもしれないと思い、彼らに声を掛けて家に招いた。だが、のちに「人生とは何か」を問うたところ、盛大に笑われることとなり、大きく後悔することとなる。実家は床屋を営んでおり、本人も美容師志望だが、家を継ぐ気はない。 先坂すぐ夫、先坂いく夫、伊藤茂を居候として迎え入れることとなり、多人数での同居生活を送ることとなる。先坂いく夫は顔がカピバラに似ていると言い、本人もちょっと似てると思いつつも、一般的には美人の部類に入り、プロポーションも抜群。男性からの人気はかなり高いのだが、本人はあまり自覚していない。

吉田 ケンジ

吉田あや子の父親で、床屋を営んでいる。日記を盗み見したことで娘が家を継ぐ気がないことを知り、家にやってきた先坂すぐ夫か伊藤茂のどちらかを跡取りにしようと、先坂いく夫を加えた3人を居候として家に迎え入れた。だが、同居人が増えたことに加え、先坂すぐ夫と伊藤茂がまったく働かずに客足も遠のいたため、家計は苦しくなる一方。

園田 あきひと

吉田あや子の家の近所に住む小学3年生の男の子で、先坂いく夫の転入先の小学校でクラスメイトとなる。心に闇を抱えているようで常に無表情。顔の書かれていない人形を抱えており、取り上げると奇声を発して暴れだす。学校でもいじめられており、転校初日から人気者となった先坂いく夫に恨みの目を向けた。 吉田あや子の言うことだけは素直に聞き、一緒にお風呂に入って甘えるために夜な夜な彼女の家を訪れる。

塚本 コウジ

吉田あや子の家の近所に住む老け顔の浪人生。浪人8年目を迎えており、かなり切羽詰まった言動を見せている。先坂すぐ夫や伊藤茂から「八浪」というあだ名で呼ばれ、その悲惨な現状をイジられて涙することも多い。しかし、追い詰められた人生を送っている同士、意外と気が合うようで、一緒に行動することも少なくない。

小川 ユキ

吉田あや子の同級生で蕎麦屋の娘。男勝りな性格のスポーツ少女で、女性初のプロ野球選手を目指し、日々特訓に励んでいる。コーチの兄からマッサージと称したセクハラを受けているが、3浪中の兄の貴重な時間を奪っているということで、本人はそれを容認していた。だが、それも限界を迎えて先坂すぐ夫を新たなトレーナーとして迎え入れる。 先坂すぐ夫に好意を抱いているようで、良い関係になりかけた。

書誌情報

僕といっしょ 全4巻 講談社〈ヤンマガKC〉 完結

第1巻

(1998年1月発行、 978-4063367140)

第2巻

(1998年5月発行、 978-4063367324)

第3巻

(1998年8月発行、 978-4063367522)

第4巻

(1998年12月発行、 978-4063367720)

僕といっしょ 全3巻 講談社〈講談社漫画文庫〉 完結

第1巻

(2012年6月発行、 978-4063708479)

第2巻

(2012年7月発行、 978-4063708578)

第3巻

(2012年8月発行、 978-4063708585)

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