あくまでクジャクの話です。

あくまでクジャクの話です。

小出もと貴の『iメンター すべては遺伝子に支配された』に次ぐ連載作品。現代日本の高校を舞台に、男らしくないことに悩む教師・久慈弥九朗と、生物学を得意とする女子高生・阿加埜九音の恋愛模様と学校生活を描いた生物学ラブコメディ。生物学的見地から恋愛をわかりやすく解説しており、生物学の小ネタも多数盛り込まれている。講談社「コミックDAYS」にて2023年11月30日から連載。2024年6月、「次にくるマンガ大賞2024」Webマンガ部門にノミネートされた。

正式名称
あくまでクジャクの話です。
ふりがな
あくまでくじゃくのはなしです
作者
ジャンル
ブラックコメディ
 
ラブコメ
レーベル
モーニング KC(講談社)
巻数
既刊3巻
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生物学で恋愛を解き明かすギャグ・コメディ

恋人の浮気を確信した久慈弥九朗は、昔から男らしくないことに悩んでいたが、失恋を機にますますコンプレックスを拗らせていた。悶々とした日々を過ごしていた弥九朗に、生物学的見地から男らしさの重要性を語り始めたのは、生物学部の部長を務める阿加埜九音。それ以来、生物学部に出入りすることが増えた弥九朗と九音の奇妙な年の差恋愛が描かれる。また、生徒たちの恋愛や性愛を中心とするさまざまな問題を解決するため、九音は生物学を基にクジャクやペンギンといった動物の習性に例えて解説する。

生物学をこよなく愛する美少女×男らしさに悩む教師

弥九朗は、別のクラスで一度も会話したこともなかった九音に突然話しかけられ、それ以来、九音の破天荒な行動や思いがけない言葉に振り回されていた。しかし、九音の協力で生徒たちのさまざまな問題を解決してからは校長の信頼も得て、日々生徒や教師たちのお悩み相談に臨んでいる。一方の九音は成績優秀な美少女で、インフルエンサーやモデルとしても活躍しているが、生物学をこよなく愛する理系女だった。そんな九音は昔から弥九朗に思いを寄せており、生物学部の活動をとおして彼に接近するため、会うたびに顧問になってほしいとせまるようになる。

少しずつ明かされていく九音の謎

当初は恋愛に関する問題が中心だったが、中盤からは問題児や不良グループが登場し、恋愛以外の問題も発生する。いずれのエピソードも、九音が生物学的見地から問題を解決に導いていく。また、弥九朗は稀に見る常識人であり、それを自由奔放な九音が引っ搔き回すというのが、本作のお約束のパターンとなっている。彼女の生物学の知識を基にした解説はわかりやすいが、時には厳しい現実を突きつけたり、身も蓋もない残酷な結論に行きついたりすることもある。そんな謎に包まれていた九音の過去や家族関係が、ストーリーの進行とともに明らかになる。

登場人物・キャラクター

久慈 弥九朗 (くじ やくろう)

阿加埜九音が通う高校の教師を務める男性。現国を担当している。生真面目な性格で、26年間「男属性」とは無縁の人生を送ってきた。幼稚園の戦隊ごっこでは、女の子の立ち位置であるレンジャーピンクとしての活躍を余儀なくされ、中高時代の野球では自分には全力で投げないようにと気遣われていた。色白で華奢な体型に加えて力も弱く、見た目も中身も男らしくないことにコンプレックスを抱いている。その一方で女子力が高く、肌の保湿のために化粧水をつけたり、料理を得意としていたりする。男らしさがないという理由で彼女にふられて失意の中、阿加埜九音から生物学部の顧問になるようにと、せまられるようになる。自由奔放な九音に翻弄されながらも、あくまで教師と生徒の関係を貫こうとしている。実は高校時代に九音と会ったことがあるが、当時は彼女のことを少年だとカンちがいしていた。

阿加埜 九音 (あかの くいん)

久慈弥九朗が教師を務める高校に通う3年生の女子。生物学部の部長を務めており、唯一の部員でもある。淡いベージュの髪をショートヘアにしており、モデルをやっているとの噂が立つほどの美少女。弥九朗に熱烈な思いを寄せている。実は高校時代の弥九朗と会っているが、当時はボーイッシュだったため、いっしょにいた少女の兄だと思われていた。恋愛事情や生物学に詳しく、弥九朗の生徒が悩みや問題を抱えるたびに、生物学的見地から強引に言いくるめて問題を解決している。ふだんは冷静で毒舌ながら、弥九朗のことになると感情が乱れてしまう。

書誌情報

あくまでクジャクの話です。 3巻 講談社〈モーニング KC〉

第1巻

(2024-04-10発行、 978-4065352571)

第2巻

(2024-07-10発行、 978-4065362044)

第3巻

(2024-11-13発行、 978-4065375259)

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