おじさまと猫

おじさまと猫

ペットショップでいつまでも売れ残っていた成猫と、ある日ふと現れて、その猫をかわいいと抱きしめた男性。そんな一人と一匹が織り成す、ありきたりだが最高に幸せな心温まる日常を描く、ハートウォーミングストーリー。「ガンガンpixiv」で2018年2月から配信の作品。コミックス各巻には描き下ろしのエピソードも収録されている。2021年実写ドラマ化。

正式名称
おじさまと猫
ふりがな
おじさまとねこ
作者
ジャンル
 
日常
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 あらすじ

第1巻

とあるペットショップに、もうすぐ1歳になる成猫が売れ残っていた。その猫はエキゾチックショートヘアという立派な血統の猫だったが、つぶれた顔からあふれ出るブサイク感により買い手がつかず、日に日に値段は下げられた。小さな頃からショーケースに入れられ、通り過ぎるだけの人間たちをガラス越しに見ていたその猫は、すべてに絶望していた。そして、どうせ自分など誰も欲しがらないとやさぐれかけていた時、目の前に現れた男性、神田冬樹が自分を買うと言い出す。自分なんか買っていっても絶対家族に嫌がられて、返品されるのがオチだと、期待を裏切られることを恐れる猫だったが、冬樹は優しい笑顔で猫を購入し、家へと連れ帰るのだった。こうして猫は冬樹との新しい暮らしを手に入れた。ガラス越しに見ていた狭く小さな世界から、突然大きな家に連れてこられた猫は不安を覚えていたが、こんなに広い家で冬樹が一人ぼっちでいることを知り、彼に寄り添って心を預け始める。そして冬樹は、この猫に「ふくまる」と名前を付けた。奥さんを失い、生きることの意味を見失いかけていた冬樹は、ふくまるとの出会いによって少しずつ変わっていく。

第2巻

神田冬樹は、猫のふくまるとの生活を始めて、幸せいっぱいの日々を過ごしていた。猫など飼うどころか、触ったことすらなかった冬樹にとって、ふくまるとの暮らしは、時には失敗もあったが、驚きや喜びの連続だった。それはふくまるにとっても同様で、飼い猫として初めての冬樹との暮らしは、幸せにあふれたものになっていた。そんな幸せな二人の日常は、冬樹が幸せだった奥さんとの暖かい日常の風景を思い起こさせた。妻のいない寂しさに耐えられずに涙することもあるが、妻を失い、止まってしまっていた冬樹の時間は、少しずつ動き始める。暗く静かだった日常は、ふくまるによって、笑って驚いたりする、にぎやかな日常へと変化したのだった。そんなある日、冬樹は通勤途中に電車の中で、キャリーバッグに二匹の子猫を連れた眼鏡の女性と出会う。冬樹が、ミーミーと鳴き続ける小さな子猫たちに釘付けになっていることに気づいた彼女は、冬樹に猫が好きなのかと尋ねる。冬樹は最近になって猫を飼い始めたことを説明し、猫はかわいいですよねと同意を得ようとしたところ、彼女から返ってきた答えは「いいえまったく」という意外なものだった。返す言葉を失う冬樹に、彼女は二匹の子猫を手にしたいきさつを語り始める。

第3巻

神田冬樹と猫のふくまるは、穏やかな日常を過ごしていた。そんな一人と一匹に、ふくまるの去勢手術という大きな試練が訪れる。ペットショップでふくまるを受け取った日、冬樹は店員の佐藤もみじから、早めの去勢手術を勧められていた。猫を飼うのが初めての冬樹には、その意味がよくわからなかったが、説明を聞けば、それはなんと、ふくまるの大事なタマタマを取るということらしい。自分でも本を読み漁って調べた結果、冬樹は去勢手術を受けることの必要性や、激しいケンカや重度のストレスなど、去勢しなかった時のリスクを知り、去勢に踏み切ることを決断。とはいえ、手術を受けさせたくないという気持ちだけは消えることはなかった。それは、もしもふくまるが目覚めなかったらどうしよう、という不安から来るものだった。そんな冬樹の気持ちを変えたのは、心の中の奥さんの後押しがあったからだった。意を決して動物病院へとふくまるを連れて行った冬樹だったが、離れがたくて何度もふくまるに顔をすり寄せ、何度も何度も抱きしめることを繰り返し、なかなか獣医に引き渡すことができない。時間をかけ、ようやくふくまるから手を放した冬樹を見て、獣医は「いいお父さんだね」とつぶやくのだった。

第4巻

今人気のピアニストの日々野奏は、「天才ピアニスト」と呼ばれた神田冬樹にあこがれていたが、どうしても追いつけない冬樹のその才能にいつしか憎しみを感じるようになり、冬樹がステージ上で倒れて業界から姿を消した時には心底嘲笑していた。そんなある日、奏の母から突然猫のマリンを押し付けられ、仕方ないと思いつつも面倒を見ることにした奏は、猫用品を買いにペットショップへと向かう。必要な物を買いそろえ、両手にいっぱいの荷物を抱えていた奏は、そこで偶然にも冬樹と対面してしまう。憎しみの対象だった冬樹を目の前に、混乱する奏だったが、再会のあいさつを交わしたあと、身構える奏に対して冬樹が発したのは「猫を飼っているんですか」という気の抜けるものだった。奏が、猫を迎えることになった状況を説明すると、冬樹は鼻息荒く自分には猫飼いのノウハウがあると語り、奏の家に行くと言い始める。断り切れずに冬樹と共に帰宅した奏は、今の状況に困惑しながら、マリンと暮らすための準備を進めていく。そして母親との確執を語るうちに、奏は幼い頃に一度手にした子犬のコロンのことを思い出し、コロンを重ね合わせてマリンへの愛情を覚えるのだった。一方で、マリンを一目見てふくまるとそっくりな顔立ちに驚いた冬樹は、もしかしたら姉弟かもしれないと感じ、近々二匹を合わせてみようと提案。後日、マリンを連れて奏が冬樹の自宅へ遊びに来ることになる。

メディア化情報ほか

実写ドラマ

2021年1月6日より放送

キャスト:草刈正雄、神木隆之介(ふくまるの声)、小関裕太、武田玲奈、平山浩行、高橋ひとみ、升毅

絵本

桜井海 描き下ろし 2021年5月21日発売

TVドラマ化記念ミュージアム

2021年2月6日~2月14日 アニメイト渋谷にて開催

登場人物・キャラクター

神田 冬樹 (かんだ ふゆき)

ピアノ講師を務める初老のイケメン男性。ふだんは音楽教室で子供たちにピアノを教えており、職場ではアイドル的な存在。最愛の奥さんを亡くし、現在は一人暮らしをしている。かつて奥さんが猫を飼いたがっていたため、ペットショップで気に入ったエキゾチックショートヘアを購入。出会えたことが幸福だからという理由から、ふくまると名づけた。いつもスーツ姿の上品なイケメンで、物静かで穏やかな性格をしている。何かと心配性な性質で、動物を飼うのが初めてなこともあり、勝手がわからないことが多く、そのたびにハウツー本「ねこごころ」で調べて、一喜一憂している。最愛の妻を亡くした心の傷は深く、まだ癒えていないが、ふくまるの存在が彼に笑顔を取り戻させて生活を明るく変えた。以前はピアニストとして活躍しており、雑誌の表紙を飾ったり、CDが発売されるほどの有名なピアニストだった。しかし、妻を亡くして6回目のコンサートの最中、ステージ上で倒れて表舞台から姿を消した。それ以来、ステージだけでなくコンサート会場という空間そのものに拒絶反応を示すようになり、呼吸困難を起こす体質になった。子供の頃は、冬樹の母の影響が強く、クラスでも浮いた存在で、孤独を感じていた。そんな彼に声を掛けたのは親友の小林夏人だけだった。小林との関係は、40年来続いていて、今でも仲がいい。子供の頃から寝つきが悪かったが、寝つきがよすぎる妻につられて眠ることができるようになった。妻がいなくなってからは再び眠れない日々を送るようになっていたが、ふくまるのおかげで安眠を取り戻すことができた。12月10日生まれで、180センチの長身。ふくまるからは「パパさん」と呼ばれている。

ふくまる

もうすぐ1歳になる雄猫。種類はエキゾチックショートヘアで、白地に黒のぶち模様。顔には、つぶれた鼻の横に黒丸があるのが特徴で、顔も体もまんまる。見た目のブサイク感から、成猫になるまでなかなか買い手がつかず、やさぐれかけていたところ、神田冬樹に買われ、生活を共にすることになった。寂しがり屋の怖がりで、人の言葉を理解しているように見えて、意外とわかっていない。ピアノの椅子で爪をといだり、時にはヤンチャもするが、基本的に冬樹が大好きで仕方がなく、かまってほしい気持ちが強い。6月12日、5匹兄弟の末っ子としてママさんから生まれた。体は一番小さく、いつも鈍くさくて頼りなかったが、兄弟とママさんから大きな愛情に包まれて育った。のちに、5匹いっしょに生まれた兄弟のうち、姉のマリンと再会を果たすことになる。冬樹のことをパパさんと呼んで慕っている。

佐藤 もみじ (さとう もみじ)

ペットショップに勤める女性。お店でなかなか売れずにいるふくまるを心配していた。一時は自分の子にしてしまおうかと考えるほど、ふくまるを個人的にかわいがっていたが、店長からきりがないからやめた方がいいと止められ、やむなくあきらめた。そのため、愛着のあったふくまるが神田冬樹に買われていった時は、嬉しさのあまり涙した。猫を飼うのが初めての神田に対しては、飼育に必要なものを紹介した。キャットフードから猫トイレに猫砂、キャリーバッグに猫ハウス、首輪におもちゃ、お皿など、ふくまるへの愛着から、少し暴走気味に購入を勧めてしまうが、神田からは、こんなに楽しい買い物は久しぶりだったと喜ばれた。のちに、日々野奏にも同様に猫と暮らすために必要なものを紹介することになる。

森山 良春 (もりやま よしはる)

音楽教室で講師を務める若い男性。職場が女性ばかりのため、気軽に話せる同性の仲間がほしいと思っていたところ、神田冬樹が配属され、共に働くことになった。もともといた唯一の同性の影中敬は、正直あまり得意ではないタイプで、冬樹のイケおじぶりには、女性たち以上に喜んだほど。作詞や作曲をすることがあり、時々思いついた歌詞をメモして書き溜めているほか、自宅で曲作りに勤しむこともある。今は同僚には内緒の場所で歌っているが、将来的にはテレビやラジオで嫌でも耳に入るくらい自分の歌を流してみせると豪語している。一万人を超える観客の前でライブを行って、観客の人生をその瞬間だけ自分のものにすることが夢。そんな自分の夢に対し、職場の女性たちがクサいと笑ったのに対し、素敵だと言ってくれた冬樹を心底リスペクトしている。実家では猫を飼っているため、猫に詳しい。冬樹がふくまるの写真を職場のみんなに見せた時には、女性たちが総じてドン引きする中、彼だけが猫の種類を言い当て、かわいいとふくまるを褒めた。子供の頃は、神童と評されるほどのピアノの実力を持っていたが、7歳の時に弟である森山雅人の自分以上の神童ぶりを見せつけられ、挫折を味わった。それまで両親から自分に向けられていた期待も、すべて雅人へと向けられるようになったため、それ以来、ピアノもピアノを演奏する人にも苦手意識を持つようになってしまった。しかし、冬樹の演奏を聞いてすべてが変わり、苦手意識が消えた。いつも木のキャラクターが描かれた変なTシャツを着ているが、実はこのTシャツは父親がデザインしたもの。ダサすぎるのが逆に癖になり、お気に入りになった。3月3日生まれ、身長は173センチ。

小林 夏人 (こばやし なつひと)

神田冬樹の親友の男性。圧が強めの印象を与えて気難しそうに見えるが、意外と気さくで友達思い。自分の悪いところはきちんと認め、あやまることができる素直さを持つ。ちょっと怖めな見かけによらず、動物全般が大好き。特に自宅で飼っている犬の茶子が大好きで、茶子の話になると饒舌になり、話が止まらない。猫を飼ったと嬉しそうにふくまるの写真を送ってきた冬樹に対し、つい「なんだこのブサ猫は、犬を飼え」と茶化すメッセージを送ってしまったが、その後すぐに自分の言動を反省し、冬樹に猫用のプレゼントを渡してあやまり、仲直りした。もはや友達と呼べるのは40年以上という長い付き合いの冬樹だけになってしまったが、その冬樹を友達としてとても大切にしている。以前、一度妻に浮気を疑われたことがあったが、まったくの誤解で、その時は妻からまるで存在していないかのような扱いを受け、かなり疲弊したことが未だトラウマになっている。ヤンチャそうに見えて、実は妻一筋。この点に関しては、冬樹に負けないと自負している。ふくまるには何度会っても威嚇を受けることが多く、しつこいせいで嫌われている。現在は妻側の姓である高御堂を名乗っており、「高御堂夏人」が本来の名前だが、冬樹からは「小林」と呼ばれ続けており、本人もそれを希望している。8月2日生まれ、185センチの長身。

影中 敬 (かげなか たかし)

音楽教室で講師を務める男性。瘦せた体型で、髪を長く伸ばしっぱなしにしている。小さな丸眼鏡を掛け、出っ歯が特徴。あいさつをされると、「おはっぴ~ん」と妙なノリで返してくる面倒くさいタイプで、同じ音楽教室に勤める森山良春からは、ちょっと敬遠されている。

眼鏡の女性 (めがねのじょせい)

キャリーバッグに二匹の子猫を入れて電車に乗っていた女性。となりに座っていた神田冬樹が、こちらを見つめていることに気づき、猫が好きなのかと声を掛けた。顔をほころばせて猫好きを認め、同意を求める彼に対し、自分はまったく猫をかわいいと思わないと、笑顔もなくつれない返事をした。実は昨日、子供がどこからか子猫を拾ってきたと、猫を手にするまでの事情を説明。その時にはよく思っていなかったが、次第に衰弱する様子を見て心配になり、思わず動物病院へと向かったと、猫への愛情をにじませつつ語った。名前は決めたのかという冬樹からの問いかけに、今考えているところだと答えた彼女の表情は、とても優しいものだった。

森山 雅人 (もりやま まさと)

森山良春の3歳下の弟。、小さい頃は神童と呼ばれた兄の弾くピアノに夢中だった。しかし4歳のある日、突然ピアノを弾きたいとせがみ、兄以上の神童ぶりを発揮し、良春に挫折を味わわせた。それ以来、兄を見下す態度を取るようになり、良春がピアノを嫌いになる原因をつくった。日々野奏とは知り合いで、奏が猫を迎えることになった際には、必要なものを彼に教えた。

冬樹の母 (ふゆきのはは)

神田冬樹の母親で、極端な性格をしている。動物を嫌い、動物に触ろうとする冬樹に汚いから病気になると言ったり、近所の子供と遊ぶと「悪い子になっちゃうよ」「あなたは特別」「友達は選ばなきゃいけないの」と言って、まだ子供だった冬樹に異常な愛情を押し付けたりした。自分の好きなもの以外には冬樹に触れさせようともせず、音楽に関してもロックなどは遠ざけ、興味を示すことすら許さなかった。彼女が冬樹に押し付けた偏った愛情が、幼少期から今に至るまで冬樹を苦しめ続けている。

日々野 奏 (ひびの かなで)

今話題の人気ピアニストの男性。神田冬樹とは、同じピアニストとしてあこがれの存在で、ライバルであり目標でもあった。だが、どうしても越せない壁として、いつしか冬樹を恨むようになり、彼の存在が消えてしまえばと願うこともあった。そんな中、奏の母から急に猫のマリンを押し付けられ、気が進まないながらも猫を飼うことを決めた。そして、森山雅人に猫との生活に必要なものを聞き、猫の受け入れ準備を始めた。ペットショップで佐藤もみじに助けを借りながら、大量の買い物をし終えた時に偶然にも冬樹と遭遇。これがきっかけとなり、新たに猫を迎えるための準備を手伝ってもらうことになった。それからは、気乗りしなかったマリンとの生活も変化を見せ、かわいがるようになった。自分が幼い頃から、自分勝手な母親に振り回されてきたため、今でも母親という存在に苦手意識を持っている。実は、冬樹を嫌うあまり、ピアノ以外の居場所を求めて最近ギターを始めた。仲間と共にライブのステージに立つ快感を知り、ギター演奏を楽しんでいる。9月4日生まれで、身長は179センチ。

奏の母 (かなでのはは)

日々野奏の母親。ペットショップで猫を購入し、マリンと名づけてかわいがっていたが、大きくなるにつれて興味を失っていった。奏の母自身の引っ越し先がペット不可のマンションであることを理由に、マリンを手放すことを決め、猫の引き取り手を探していたが、見つからずに息子の奏に無理やりマリンを押し付けた。飼い猫に対する責任感はまったくなく、マリンの血統書は紛失しており、誕生日などのマリンに関することは何も覚えていない。若い頃から自分勝手なところがあり、頼りたいときだけ息子を頼る都合のいい性格の持ち主。まだ奏が子供の頃、気まぐれに子犬を購入して「コロン」と名づけ、息子に世話をさせた。しかし、1週間が経過した頃、懐かないという理由で息子になんの相談もなく、勝手にコロンをペットショップに返品してしまったことがあった。また、小さい時から、ピアノの実力に長けた奏が賞を獲っても褒めようともせず、興味も示さなかったうえ、発表会には新しい彼氏と会うから行かれないと突き放したこともあった。

奥さん (おくさん)

神田冬樹の最愛の妻。冬樹がコンサートで演奏している最中に倒れ、帰らぬ人となった。子供のように無邪気で明るい性格と温かい人柄で、猫が大好きだった。寝つきが異常によく、そのおおらかさで冬樹に安心感を与えていた。二人の子供が巣立ったため、近々猫を飼おうと夫と約束していたが、その夢が叶うことはなかった。そのことが、彼女の死後に冬樹が猫を飼うことを決断するきっかけとなった。また、母親からの抑圧に耐えて、自分を見失っていた冬樹に、ピアノの素晴らしさを再認識させ、冬樹がピアニストとして大成する契機をつくった。

ママさん

エキゾチックショートヘアの雌猫で、ふくまるの母親。たくさんの子供を産んで育てたが、どの子も自分から離されていくことを知りつつ、悲しみをこらえて子供たちの幸せを願い、送り出した。5匹兄弟の中で、一番小さい末っ子として生まれたふくまるの鈍くささを心配しつつ、温かく大きな愛情を持って育てた。

マリン

エキゾチックショートヘアの雌猫で、穏やかな性格の持ち主。子猫の時、ペットショップで奏の母に買われて暮らしていたが、大きくなるにつれて撫でてももらえなくなり、寂しい思いをしていた。最終的には、飼い主の自分勝手な都合で日々野奏に譲渡され、奏のもとで暮らすことになった。実はママさんから生まれていて、5匹兄弟でいっしょに生まれたふくまるのお姉ちゃんにあたる。6月12日生まれ。

メインクーン

メインクーンの子猫で、5か月にわたってペットショップにいた先輩猫。ママさんから離され、まだペットショップに来たばかりのふくまるに、もう帰れないこと、ママには会えないこと、飼い主が見つかるまで出られないこと、自分はもうあきらめたことを伝えた。そして、ふくまるもあきらめて鳴くのをやめるようにと、となりのショーケースから少々乱暴気味に言葉を投げかけた。そんな絶望的な状況ではあったが、飼い主は子供より、お母さんみたいに温かい大人の女性がいいと、寂しさを交えつつ未来への希望を語っていた。その直後、小さな男の子に見初められ、幸せそうな顔で買われていったが、のちに外猫となって変わり果てた姿で、神田冬樹の家族となったふくまるとガラス越しの対面を果たすことになる。

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