ご近所男女が繰り広げるビジュアル逆転コメディ
本作は、愛らしい顔立ちで幼少期から母親と姉に女装をさせられて育った真琴と、となりに住む高身長でボーイッシュな外見のあきらの恋愛模様を描いた純粋なラブコメディ。3歳の頃から兄弟のように育ってきた二人は、何をするにもいっしょで、真琴とあきらは非常に仲のいい幼なじみ。大学でもつねにいっしょにいるため、その親密さから周囲の人々には恋人同士だと誤解されることが多い。一般的な男女のイメージとは逆の二人が、どのような日常を送り、関係性がどのように変化していくのか、その過程が見どころとなっている。
小柄な女装男子×長身のボーイッシュ女子
ふだんから女装をしている真琴は、美しい女性と誤解されることが多く、短髪で男らしい格好をしているあきらは、イケメンと誤解されがち。この二人は見た目の性別が逆転しているため、昔から「男女逆転カップル」と呼ばれていた。同じ大学に入学してからも、真琴はつねにあきらと行動を共にしており、周囲からはあきらと距離を置いた方がいいとまで言われている。しかし、真琴はあきらを異性として意識しており、長年の幼なじみという関係から一歩踏み出したいと考えていた。一方、あきらは真琴の気持ちを知る由もなく、幼少期に自らの男らしい容姿を周囲にからかわれた過去があるため、いつも励ましてくれた真琴に恩義を感じ、特別な信頼を寄せている。これまで平穏な日常を送ってきた二人だったが、あきらに頼まれて仕方なく女装して合コンに参加したことがきっかけで、親友以上恋人未満だった二人の関係に大きな変化が訪れる。
ライバルの登場と元カノ疑惑で波乱の予感
瀬尾歩は、合コンで出会った「サヤカ」と名乗る女装した真琴に一目惚れしてしまうが、彼が男性であることを知らなかった。歩からサヤカとの仲を取り持って欲しいと頼まれたあきらは、歩と意気投合して親しくなる。そんな二人の様子を見て、真琴は危機感を抱き、焦りからあきらに自分の気持ちを告白する。返事は一旦保留となったものの、この出来事をきっかけに、幼なじみである真琴の男らしい一面にあきらは動揺を隠せない。関係の変化に戸惑いながらも、あきらは真琴の告白に真摯に向き合おうとするが、ショッピング中に偶然、真琴が以前付き合っていた女性の存在を知り、ショックを受けて複雑な感情を抱いてしまう。
登場人物・キャラクター
二宮 真琴 (にのみや まこと)
あきらの同級生で、となりに住む幼なじみの男子大学生。身長は162センチ。双子の姉、紗耶香と瓜二つの中性的な容姿で、小柄な体型のため、女装をすると美少女と見紛うほどの美貌を誇る。女装時はボブヘアだが、ふだんは桜色のショートヘアにしている。初対面では女性と間違われることが多いものの、性格や口調は男性的である。昔からあきらに特別な思いを寄せている。女装してあきらと参加した合コンでは、メンバーの男性、歩に一目惚れされる。歩があきらと親しくなるにつれて焦燥感が募り、彼女との関係が変化する中で、ついに自分の気持ちを告げた。
久慈 あきら (くじ あきら)
真琴の同級生で、となりに住む幼なじみの女子大学生。身長は172センチ。黒髪のベリーショートにボーイッシュな服装をしているため、まるでイケメンのように見え、昔から男性と間違われることが多い。爽やかで快活な性格に加え、周囲への気遣いもできる優しい一面があるものの、恋愛に関しては無自覚で鈍感なところがある。幼少期には、真琴の姉、紗耶香に女の子らしい格好をさせられることもあったが、まったく似合わず、紗耶香の女装遊びのターゲットは真琴に移っていった。あきら自身は、昔からその容姿を周囲にからかわれていたが、そのたびに真琴から「そのままでいい」と励まされていたという過去がある。
書誌情報
おとなりコンプレックス 全5巻 リブレ〈クロフネCOMICS クロフネ×LINEマンガシリーズ〉
第1巻
(2016-07-23発行、978-4799729946)
第2巻
(2017-03-10発行、978-4799732601)
第3巻
(2018-12-21発行、978-4799741375)
第4巻
(2020-01-23発行、978-4799746066)
第5巻
(2022-10-20発行、978-4799759660)







