保育園の送迎から始まる年下俳優との恋愛
まじめに業務に励むあまり最近お疲れ気味の保育士、青田愛花は、ひょんなことから妹の渋谷音夢の送迎のために勤務先の保育園に通うようになった青年、渋谷大海と出会う。当初は大海に対してクレーマー保護者の印象を抱いていた愛花は、実は大海が人気俳優であったことを知る。そんな中、保育園の送迎を通して大海と会話する機会が増えた愛花は、仕事中のミスやトラブルを彼にフォローされたこともあり、保護者との恋愛関係はNGと考えながらも、徐々に彼のことを意識するようになる。保育園のお迎えをきっかけに始まった、奥手で不器用な二人の初々しい恋愛模様と日常が、ラブコメディを交えて展開される。
恋を知らない妹思いの若手俳優×仕事一直線のアラサー保育士
主人公の青田愛花は、子供好きで天真爛漫(らんまん)な女性保育士。生真面目で言いたいことをはっきり言えない性格が災いし、やる気のない同僚から業務を押し付けられることも多く、彼氏と別れてからは恋愛をするヒマもないほど、仕事に忙殺される日々を送っている。一方の渋谷大海は、愛花が担任を務める渋谷音夢の兄で、送迎時とは違って演技では別人のように豹変し、高校生からイケメンドクターまで幅広い役をこなす売れっ子若手俳優。実力派の若手俳優として知られる大海だが、実生活では恋愛偏差値は中学2年生レベルで、色恋沙汰に非常に疎いという意外な一面を持つ。音夢の送迎をきっかけに知り合った愛花と大海は、保育園で起こるさまざまな出来事を経て、不器用ながらも距離を縮めていく。
空回りしがちなこじらせ愛
幼少期から色恋沙汰と無縁で初恋すら経験したことのない渋谷大海は、保育園で青田愛花に会うたびに彼女への思いを募らせていく。当初はこの感情が恋愛だと気づいていなかった大海だったが、やがて愛花に恋をしていることを自覚するようになる。しかし恋愛経験に乏しい大海は、俳優としての演技力を活かしたアプローチも空回りしがちで、愛花を困惑させるばかりだった。そんな中、ライバル俳優の神田隆平が大海を貶(おとし)めようと画策しており、愛花こそが大海の弱点と見抜いたうえで、彼女を誘惑しようとする。一方、隆平からの言葉で落ち込んでいた大海は、愛花と会って再びときめきを感じて、彼女と演技以外で初めてのキスを交わす。これ以来、二人は会うたびに気まずくなっていたが、周囲のサポートもあり和解を果たす。そして、もどかしいやり取りを繰り返す二人の恋愛模様と日常は、愛花の元彼氏の大崎達也や大海の美人マネージャーの品川響子たちも巻き込んで複雑化していく。
登場人物・キャラクター
青田 愛花 (あおた あいか)
保育士の女性。年齢は28歳。保育士になって6年目を迎えるが、業務が多忙を極め大崎達也と別れてからは彼氏を作るヒマもなく、恋愛と無縁な日々を送っている。がんばり屋で実直な性格ながら無理しすぎる傾向にあり、周囲から心配されることが多い。独身で一人暮らしだが、よく遊びに来る近所の男子中学生のポンちゃんに相談したり、愚痴をこぼしてストレスを解消している。ある日、担当している渋谷音夢の送迎のため、兄の渋谷大海が保育園を訪れたことをきっかけに彼と知り合う。当初は大海が有名な俳優とは知らずに接していたが、業務中のミスをフォローしてもらってからは、彼のことが気になっている。しかし園児の保護者であり、芸能人でもある大海と恋愛関係になってはいけないというジレンマを抱え、悶々(もんもん)としている。
渋谷 大海 (しぶや たいかい)
青田愛花が担当している幼児・渋谷音夢の兄。年齢は21歳。実は売れっ子若手俳優で、池田プロダクションに所属している。爽やか系の長身イケメンながら、恋愛に消極的な奥手。私服はジャージに草履(ぞうり)といったラフな服装を好む。家族は浮気性の父親と実年齢よりも若く見える母親の渋谷遥、妹の音夢との四人暮らし。ふだんは感情表現に乏しく、やる気がなさそうに見えるが、音夢に対しては過保護過ぎるほどに面倒見がいい。女性にモテるが実は恋愛経験が皆無で、これまで初恋すらしたことがない。そんな中、音夢の通う保育園の送り迎えを務めることになり、担任の愛花と知り合う。ライバルであり、先輩俳優でもある神田隆平となかよくしているが、隆平からは一方的に敵視されている。