概要・あらすじ
ある日、最近あまり自分のことを見てくれなくなった彼氏の後をつけていたところ、癖っ毛の女は彼氏がラブホ街である渋谷区円山町に知らない女性と入っていくのを目撃し、彼氏をビンタする。泣いてその場から離れた癖っ毛の女は、走って行った先で同じように女性にビンタをされるニット帽の男と出会う。
登場人物・キャラクター
加藤由紀江 (かとうゆきえ)
都内の高校に通う女子高生で友人たちと渋谷に来たものの、慣れていない土地なのでラブホテル街である渋谷区円山町に迷い込んでしまい、高校の数学教師であるヤマケンが女性とラブホテルに入る所を目撃する。
ヤマケン
高校の数学教師をしており、眼鏡をかけた長身の男性。25歳で女子高生達からの人気もある。ある日交際相手とラブホテルに入る所を見られてから、生徒である加藤由紀江に付きまとわれたり何かと難癖をつけられるようになる。
糸井由美 (いといゆみ)
吹奏楽部に所属する女子高生。周囲からいじめを受けているも、和を乱さないように我慢して過ごしていた。ある日同じクラスで周囲から孤立していた有吉ゆきえに誘われ、渋谷の街に繰り出すことになる。
有吉ゆきえ (ありよしゆきえ)
クラスでは孤立している女子高生で、クラスでいじめを受けつつも上辺だけの関係を続ける為に煮え切らない態度を続ける糸井由美を見かねて渋谷へ連れて行く。
癖っ毛の女
作中に名前は登場しない。ある日、最近連絡のつきにくい彼氏の後をつけていたところ、彼氏が知らない女性とラブホテル街である渋谷区円山町に入っていくのを目撃してしまい、彼氏をビンタしてその場を去る。泣きながら渋谷区円山町を彷徨った先で同様に女性にビンタされるニット帽の男性と出会う。
ニット帽の男性
作中に名前は登場しない。女性にビンタをされているところを見られ、自身も浮気をしていたと癖っ毛の女に誤解される。不貞などできない実直さを持ち、優しい性格なのか、その後浮気の誤解を解くと共に泣いている彼女を落ち着かせ、親身に彼女の話を聞いていく。
前川 (まえかわ)
いとこの結婚パーティで高校時代の友達である北村智也と偶然出会う。高校時代では、北村智也との仲は良かったものの恋愛関係になったことはなく、北村智也から求めてきても突き放してしまい、彼との関係はそれっきりだった。高校の頃とは全く雰囲気の違う北村智也に見とれてしまい、パーティ後に彼と肉体関係を持つ。
北村智也 (きたむらともや)
大学のサークルの先輩の結婚式で高校時代の友達である前川と偶然出会う。高校時代に前川に拒絶されてから出来た彼女とまだ続いていたが、パーティ後に前川と肉体関係を持ってしまう。
小川薫 (おがわかおる)
父の再婚によって家に居づらくなり、家出をしてネットカフェに泊まっていた少女。青空の下、渋谷の街中にある公園で散髪をしていたMASAを見かけ、夜のネットカフェで偶然彼と再び出会う。アラレちゃんの様な大きな眼鏡をかけているのでMASAにアラレちゃんと呼ばれる。 眼鏡を外すと美少女。
山田吾郎 (やまだごろう)
昔はカリスマ美容師としてもてはやされ、テレビのバラエティー番組にも出演するほどの人気と知名度があったが、ある出来事をきっかけに自ら芸能界から退く。現在はネットカフェで暮らしながら街で声をかけた人の髪を切って必要な分だけ稼いで生計を立てている。
ユイ
トモダチを作るためにキャラを作り、新しいタイプの友達が欲しければキャラを変えてトモダチを総取り替えしている少女。現在はギャルの恰好をしておバカキャラを演じ、ギャル達の集団に入り込んでいる。自分のキャラに押し潰されそうになっていたところ、見かねたMASAに髪を切ってもらいながら諭される。
ハチ公前の青年
ハチ公前にどこからともなく現れては、待ち合わせをすっぽかされてしまった女性たちに声をかけている。けがが元で左耳があまり聴こえなくなっており、目もあまりよくない。純粋な性格の青年で、落ち込んでいる女性たちを元気づけようとする。
泣き虫の女
作中に名前は登場しない。最近浮気をしている彼氏にハチ公前に来るように言い、待っていたがすっぽかされてしまう。雨に打たれながら泣いていたところ、ハチ公前の青年に声をかけられる。
小春 (こはる)
ハチ公前で、いつもどんくさくてマイペースな彼氏を待っていたが、いつも通り遅刻されてしまう。声をかけてきたハチ公前の青年を逆ナンする形で渋谷の街で連れまわす。ハチ公前の青年といる間も小春はのんびり屋で優しい彼氏の話をし続ける。
中沢ハル (なかざわはる)
普段はギャルの恰好をしており話し方も軽薄。しかしその実渋谷区ではすっかり衰退してしまった芸者をやっており、一人前と呼べる芸は身につけていないものの、彼女なりの信念を持って仕事に臨んでいる。中学校の同窓会で大河内サオリと出会ってから、彼女との腐れ縁が始まる。
大河内サオリ (おおこうちさおり)
才色兼備な良家のお嬢様で、中沢ハルとは中学時代の同級生。習い事のバイオリンを続けている。中川サトルに恋心を抱き、彼の経営するバーに通っていたが、彼目当てで中沢ハルもそこにいたことから恋敵として初めて彼女を意識し始める。芸者として芸に打ち込む中沢ハルを尊敬している一面もある。
中川サトル (なかがわさとる)
中沢ハルが芸者をするお座敷で、若旦那と呼ばれ、今時珍しい粋な芸者遊びをしていた。普段は「Bar酔芙蓉」という名前のバーのマスターをしている。
遠藤由佳 (えんどうゆか)
中沢ハルや大河内サオリとは中学時代の同級生。大学で初めてできた三つ年下の彼氏に依存しており、彼氏が大河内サオリに夢中になっているのを見て彼氏と喧嘩してしまう。合気道を嗜んでいる。
場所
渋谷区円山町 (しぶやくまるやまちょう)
道玄坂の先に位置し、ラブホテルが軒を連ねている。