概要・あらすじ
桃坂町の川南から川東に嫁にきた渋沢萌。その義母は「川東一のおこんじょう」といわれるいじわるで有名な人だった。萌は自分が、姑が嫁をどれくらいいじめているかという嫁姑番付で4位だと知り、他の番付上位の嫁との交流をしながら、義母と対決をしていく。やがて、番付に隠されたひみつに気付き、元凶に迫っていく。
登場人物・キャラクター
渋沢 萌 (しぶさわ もえ)
前向きで明るい性格。川南出身で、川東に嫁に入る。嫁姑番付では4位。義母は「川東一のおこんじょう」と呼ばれている。
渋沢 早菜男 (しぶさわ さなお)
渋沢萌の夫。物腰がやわらかく、いつも笑顔で、萌のことを第一に考えている。
渋沢 日出子 (しぶさわ ひでこ)
渋沢萌の義理の姉のひとり。ハンドメイドの店を経営しており、週3回、萌がお手伝いに行っている。
渋沢 初子 (しぶさわ はつこ)
渋沢萌の義理の姉のひとり。実家に同居しており、仕事もしていない。30歳を越えている。料理が苦手。
渋沢 不二子 (しぶさわ ふじこ)
渋沢萌の義母で「川東一のおこんじょう」と言われている。おこんじょうとは意地悪という意味。萌に笑顔で嫌がらせをする。
麹屋さん (こうじやさん)
「こうじや」という商店のおばさんで、最初に渋沢萌にいじめられてないか声をかけた人。
岩さん (いわさん)
渋沢萌の近所の人。いつも萌を心配している。
丸さん (まるさん)
渋沢萌の近所の人。いつも萌を心配している。
権藤木 さやか (ごんどぎ さやか)
渋沢萌に嫁姑番付を教える。嫁姑番付は5位。子どもを義母にとりあげられ、廊下で生活している。
美津井 麗子 (みつい れいこ)
渋沢萌の友人。嫁姑番付で3位。義父の介護を5年以上している。
那村 鮎 (なむら あゆ)
渋沢萌の友人。山背という場所に住んでいる。義母は山背のまむしと呼ばれている。嫁姑番付は7位。萌と同じ川南出身。
山背のまむし (やませのまむし)
那村鮎の義母で、周りの人間とよくトラブルを起こす。
向井 国子 (むかい くにこ)
渋沢萌の友人。嫁姑番付で6位。家のものを次々と捨てており、義母側が困っていた。
川南のおかあさん (かーなんのおかあさん)
渋沢萌の母。実母ではなく、育ての母。父の後添いだが、実の母のようにお互いを思い合っている。
仁志 蕗江 (にし ふきえ)
嫁姑番付2位。旧街道沿いの北ノ口に住んでいる。山背のまむしの娘。
仁志 鹿月 (にし かづき)
仁志蕗江の夫で、仁志のご宗家さまとも呼ばれる。生まれつき、身体が弱い。
仁志 徹子 (にし てつこ)
仁志蕗江の義母で、仁志鹿月の母。北ノ口を束ねている。
ご新造さま (ごしんぞさま)
川東の男の子たちに動物の名前を強制的につけているという権力者。向井国子の伯母にあたり、外見が似ている。
杉代 (すぎよ)
ご新造さまの側近でいろいろ告げ口をしている。その結果、北ノ口の家々が更地にされることに。
与田 まり子 (よだ まりこ)
渋沢早菜男の愛人のふりをして渋沢萌を動揺させる。本当は、市毛家の元嫁のひとりで、いやがらせはご新造さまの差し金だった。
山丈 ちづ (やまじょう ちづ)
嫁姑番付8位で、嫁たちがかつて避難していた「ほとぼり小屋」に住んでいる。力が強い。
市毛 千春 (いちげ ちはる)
嫁姑番付1位で、ご新造さまたちが手を出さない茅の街道に住んでいる。「桧川仙太」と名乗って、男の子のふりをして、夫市毛竜王丸の運営する施設に入り込む。
市毛 竜王丸 (いちげ りゅうおうまる)
ご新造さまの子どもで、普段は養護施設で働いている。子ども好き。本人が知らない間にたくさんの嫁を取らされていた。
市毛 日輪子 (いちげ ひわこ)
市毛家の先代当主で、ご新造さまのせいで最期は寂しく亡くなる。
一狼太 (いちろうた)
市毛千春や市毛竜王丸と幼なじみで、今は竜王丸と養護施設で働く。医者。
渋沢 巴 (しぶさわ ともえ)
渋沢萌の子どもで、産まれてすぐご新造さまに盗まれる男の子。
黒江 ミホ (くろえ みほ)
嫁姑番付9位。ご新造さまと渋沢萌たちが対立するなか、萌たちを助ける。旧街道沿いに住む。
向井 ねず男 (むかい ねずお)
向井国子の夫で、毛者衆から抜けるときに、足を砕かれた。
場所
川東 (かわっと)
『かんかん橋を渡って』に登場する地名。渋沢萌たちが暮らす地域。
川南 (かーなん)
『かんかん橋を渡って』に登場する地名。川東から、かんかん橋を渡ったところにある。
旧街道沿い (きゅうかいどうぞい)
『かんかん橋を渡って』に登場する地名。川東の一番北のはずれにある地域。ここに住む嫁は全員嫁姑番付9位。
その他キーワード
毛者衆 (けものしゅう)
『かんかん橋を渡って』の設定。川東でご新造さまに名前をつけてもらった男たちの組織。半年に一度入れ替わる市毛竜王丸の嫁を集団レイプしていた。
嫁姑番付 (よめしゅうとめばんづけ)
『かんかん橋を渡って』の設定。川東のよめいびり番付。夫たちは川南の話だと信じている。