概要・あらすじ
大島志乃は自分の名前が言えない。1人でいる時はスラスラとしゃべれるのだが、緊張すると発音できず、特に母音から始まる言葉が言えなくなってしまうのだ。新しく始まる高校生活でも、初日の自己紹介で失敗してクラスの皆に笑われてしまった。そんな彼女だったが、クラスメイトの岡崎加代に勇気を出して声をかけ、友達になった。加代はちょっと怖い感じの女の子だが、うまくしゃべれないなら紙に書けばいいと、メモと鉛筆を貸してくれる。
ある日、加代の部屋を訪れた志乃は加代がギターを弾くことを知り、加代も志乃が歌ならつっかえることがなく、声もいいことを知る。ちょっとしたトラブルから一時は離れ離れになったものの仲直りし、加代は志乃に「しのかよ」というデュオを組み、文化祭に出ないかともちかける。
臆する志乃をなかば無理やり引きずり出し、練習がてら路上ライブを始めた2人だが、そこをクラスメイトの男子菊池に見られてしまう。菊池はかつて自己紹介で失敗した志乃のモノマネをしてからかってきた生徒だった。
登場人物・キャラクター
大島 志乃 (おおしま しの)
自分の名前がうまく言えない高校1年生の女の子。1人でいる時はスラスラとしゃべれるのだが、緊張すると発音できず、特に母音から始まる言葉が言えない。黒のセミロングで顔も可愛いが、しゃべれないことから消極的になり、なかなか友達ができない。歌ならつっかえることなく歌えて、おまけに美声。
岡崎 加代 (おかざき かよ)
大島志乃と同じクラスの女子。茶髪の釣り目で一見近寄りがたい雰囲気の女の子。実際強気な性格で、なにかしゃべりかけてあきらめる志乃の頭をひっぱたき、はげますことも。音楽が好きで部屋にあるアコースティックギターを練習しているが、極度の音痴で歌は絶望的に下手。志乃の美声を発見した岡崎加代は、加代がギター、志乃が歌でデュオを組まないかと提案する。
菊池 (きくち)
大島志乃と同じクラスの男子。高校生活初日の自己紹介で失敗した志乃のモノマネをクラスメイトにしてみせて、志乃を傷つけた。路上ライブをしていた志乃と岡崎加代を見つけて感動し、自分もタンバリンで参加させてほしいと頼んでくる。