偽りの結婚式から始まる共同生活
女子大生の晶は、病気の祖母を喜ばせたい一心で、親戚の紹介を通じて颯太郎と“偽りの結婚式”を挙げることになった。ところが、その後、颯太郎が年の離れた幼なじみであることが判明する。偽りの結婚式に付き合ってくれたことに感謝する晶だったが、親戚たちは二人が本当の夫婦になるとカンちがいし、勝手に話を進めてしまう。結果、晶は颯太郎の家で共同生活を始めることになる。さらに、颯太郎が自分の通う大学の教授であることも明らかになり、晶の生活は一変する。最初は戸惑いを感じていた晶だったが、共に過ごすうちに颯太郎の何気ない優しさに触れ、次第に彼に恋心を抱くようになる。
素直な不器用女子×クールな大学教授
晶は、困っている人を見過ごせない、素直で優しい性格の持ち主。周囲の人を大切に思う気持ちは人一倍強く、大好きな祖母のために偽装結婚式を受け入れる。しかし、その優しさゆえに他人の悪意に気づかない、危うさも持ち合わせている。一方、颯太郎は考古学を愛するクールな大学教授。周囲のカンちがいから晶と同居を始めるが、幼い頃の晶をかわいがっていたこともあり、新しい生活を楽しんでいた。当初はなかなか気持ちが通じ合わなかった二人だが、颯太郎の知り合いが「あいつは土いじりしかできない」と彼を侮辱した際、晶が激しく反発したことをきっかけに、二人の距離は急速に縮まっていく。
年の差幼なじみ恋愛の葛藤とすれ違い
女子大生の晶と大学教授の颯太郎は、恋愛感情を抱きながらも、公にしづらい複雑な関係にある。しかし、それ以上に二人のあいだに立ちはだかるのは、年の離れた幼なじみであること。颯太郎は晶を愛おしく思う一方で、その感情が保護者としての庇護欲ではないかと自問し、なかなか一歩を踏み出せずにいる。一方、晶も強引に関係を進めることができず、互いの気持ちは通じ合っているにもかかわらず、すれ違いが続いている。そんな中、晶の元交際相手である先輩、辻堂が再びアプローチしてきたことをきっかけに、颯太郎の晶への感情は保護者としてのものから確かな恋愛感情へと変わっていく。
登場人物・キャラクター
桜田 晶 (さくらだ あきら)
とある大学に通う女子。年齢は19歳。高校時代は地味で目立たない存在だったが、大学では明るく前向きなキャラクターを演じている。根はまじめで、感情がすぐに顔に出る素直な性格の持ち主。幼なじみである颯太郎とは、3歳の時に離れ離れになり、ほとんど記憶がなかった。ひょんなことから始まった共同生活を通じて颯太郎を本当に好きになり、振り向いてもらおうと一生懸命アプローチを続けている。颯太郎からは「アキ」と呼ばれている。
嶋 颯太郎 (しま そうたろう)
晶が通う大学で考古学を教える30代の男性教授。ふだんは冷静沈着で感情をあまり表に出さないため、一部の学生からは「何を考えているのかわからない」と距離を置かれているが、本人はまったく気にしていない。実は晶が3歳になるまで面倒を見ていた、年の離れた幼なじみ。しかし、進学で地元を離れて以来、15年以上会っていなかった。本来は非常に穏やかで面倒見のよい性格だが、その優しさは少しわかりにくい。突然犬や赤ちゃんを預かってくるなど、予測できない行動で晶を驚かせることもある、ミステリアスな人物。
書誌情報
これからはじまる恋をおしえて 全4巻 小学館〈フラワーコミックスアルファ〉
第1巻
(2014-04-10発行、978-4091360397)
第2巻
(2014-05-09発行、978-4091360502)
第3巻
(2014-11-10発行、978-4091364296)
第4巻
(2015-03-10発行、978-4091370853)







