じゃりガキ9

じゃりガキ9

星野英雄をはじめとする、類稀な野球センスを持って生まれた少年少女たち、通称じゃりガキ軍団が、プロ野球の世界で活躍する姿を描いたスポーツ漫画。一部設定を除き、『フォーエバー神児くん』等、他の枝松克幸作品と設定を共有している。

正式名称
じゃりガキ9
ふりがな
じゃりがきないん
作者
ジャンル
野球
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概要・あらすじ

1982年、パ・リーグ東西対抗戦の始球式。マウンドに上った9歳の少年・星野英雄は、プロの選手たちも驚く超人的なピッチングを披露し、野球界に衝撃を与える。さらに彼は、中継のテレビカメラの前で、自分と同じような超人的な野球センスを持つ子供たちに向けて宣戦を布告するのだった。その日からプロ野球界は、その子供たちの争奪戦を開始。

星野英雄は、同じく能力を持った堂上武井戸端みつほと共に武蔵野ワイルドキャッツに入団。それに呼応するように今泉雄太郎岩渕新ノ介田丸藤丸浪花麗香ら少年少女が、パ・リーグ球団に次々入団していくのだった。彼らの活躍により、試合はかつてない盛り上がりを見せる。

そして、その影響は海を越え、さらに新たな子供たちを呼び寄せる。

登場人物・キャラクター

星野 英雄 (ほしの ひでお)

昭和48年9月9日9時9分生まれ。9歳の少年。超人的な身体能力と、野球センスの持ち主。ポジションはピッチャーで、左投げ。幼馴染の堂上武とバッテリーを組んでいる。大の西武ライオンズファンで、入団も希望していたが、井戸端みつほとの賭けに負けて武蔵野ワイルドキャッツに入団することになる。 相手のバットをへし折るほどの剛腕と、高い長打力が武器。

堂上 武 (どのうえ たける)

昭和48年9月9日9時9分生まれ。9歳の少年。超人的な身体能力と、野球センスの持ち主。ポジションはキャッチャー。星野英雄とバッテリーを組んでおり、彼と一緒に武蔵野ワイルドキャッツに入団する。彼のプロ入りの動機は、星野英雄と一緒にプレイしたいということ以外に、子沢山の我が家を経済的に援助するためでもあった。

井戸端 みつほ (いどばた みつほ)

昭和48年9月9日9時9分生まれ。9歳の少女。超人的な身体能力と、野球センスの持ち主。武蔵野ワイルドキャッツのオーナーの孫。身売り寸前状態のチームを救うため、星野英雄に賭けを挑み、見事チームに引き入れることに成功する。自身もまた同チームに入団し、貢献する。ポジションはピッチャーで、右投げ。

今泉 雄太郎 (いまいずみ ゆうたろう)

昭和48年9月9日9時9分生まれ。9歳の少年。超人的な身体能力と、野球センスの持ち主。鈴鹿ドクロンズに入団。ポジションはピッチャーで、右投げ。星野英雄のことをライバル視している。チーム内で「村山実二世」とも呼ばれ、「ザトペック投法」から繰り出される直球とカーブで相手を翻弄する。 井戸端みつほとは親同士が決めた許嫁同士だったが、みつほ本人から婚約を解消される。

岩渕 新ノ介 (いわぶち しんのすけ)

昭和48年9月9日9時9分生まれ。9歳の少年。超人的な身体能力と、野球センスの持ち主。ロッテオリオンズに入団。ポジションはキャッチャー。高い打撃力も持つ。父を既に亡くし、病気がちの母とは離れて暮らしているため、身の丈に合わぬ大人びた言動が目立つ。

田丸 藤丸 (たまる ふじまる)

昭和48年9月9日9時9分生まれ。9歳の少年。超人的な身体能力と、野球センスの持ち主。坊主頭と黒目がちな大きな眼が特徴。超が付くほど几帳面な性格をしている。西武ライオンズに入団。ポジションは内野手。駿足を活かした走塁と、広い範囲をカバーする高い守備力でチームに貢献する。

浪花 麗香 (なにわ れいか)

昭和48年9月9日9時9分生まれ。関西弁を話す9歳の少女。綺麗で優しい性格の持ち主。星野英雄と岩渕新ノ介は彼女に夢中。超人的な身体能力と、野球センスの持ち主で、阪急ブレーブスに入団。ポジションはピッチャーで右投げ。シンカーを得意とする。

チャーリー・エンジェル (ちゃーりーえんじぇる)

昭和48年9月9日9時9分生まれ。アメリカからやって来た9歳の少年。超人的な身体能力と、野球センスの持ち主。偉昇龍と同時期に日本プロ野球の世界に入る。所属チームは日本ハムファイターズで、ポジションは外野手。高い打撃力でチームに貢献する。井戸端みつほは彼に夢中。

偉 昇龍 (い しょうりゅう)

昭和48年9月9日9時9分生まれ。台湾からやって来た9歳の少年。鈴鹿ドクロンズに入団。ポジションは内野手。同チームには兄で捕手の偉閣張がいる。他のじゃりガキ軍団のような突出した野球センスは無いが、強力なテレパシー能力を持つ。他人の考えを読んだり、自分の考えていることを相手の頭に送ることができるその能力は、試合において強力な武器となるが、あまりにも現実離れし、万能なため、恐怖と嫌悪感を与えてしまうことも。 そして、その事に本人は悩み、傷付いている。

鳴海 神兵衛 (なるみ じんべえ)

『フォーエバー神児くん』にも登場していた。超心理学が専門の大学教授で、本業の傍ら、SF小説を書いたり、武蔵野ワイルドキャッツの特別顧問もしている。星野英雄らじゃりガキ軍団の能力の秘密を、人並み外れた「超心理的諸量(パラサイコ・エネルギー)」にあると予想し、自身が開発した測定装置を使って能力の秘密に迫ろうとする。

集団・組織

鈴鹿ドクロンズ (すずかどくろんず)

『じゃりがき9』に登場する作品オリジナルのプロ野球球団。本拠地は三重県鈴鹿市。トレードマークはデフォルメされたドクロ。今泉雄太郎がピッチャーとして所属。後に台湾から来た偉昇龍が内野手として加わる。

武蔵野ワイルドキャッツ (むさしのわいるどきゃっつ)

『じゃりがき9』に登場する作品オリジナルのプロ野球球団。『フォーエバー神児くん』にも登場する、えだまつかつゆき(枝松克幸)作品ではおなじみの球団。本拠地は武蔵山田市。黒猫がトレードマーク。身売り寸前の状態であったが、星野英雄、堂上武、井戸端みつほらじゃりガキの入団によって奮起。彼らの人気と、活躍に球団の再起を賭ける。

場所

パシフィック・リーグ (ぱしふぃっくりーぐ)

通称パ・リーグ。西武ライオンズ、ロッテオリオンズ、阪急ブレーブス等、実在の球団のほかに、星野英雄が入団する武蔵野ワイルドキャッツ、今泉雄太郎が入団する鈴鹿ドクロンズの二つの架空の球団が登場する。

その他キーワード

じゃりガキ

『じゃりがき9』で使用される用語。「子供」、「悪ガキ」を指す隠語であるが、劇中ではそれらの意味以外に、プロ野球の世界で活躍できるほどの卓越した身体能力、野球センスを持った子供たちを指すときに使用される。

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