野球狂の詩

野球狂の詩

個性的な選手がひしめく、東京国分寺に本拠地を置く球団東京メッツを舞台に、50歳を超えてもなお現役の投手岩田鉄五郎をはじめ、その各人の野球に対する熱い思いと活躍が描かれる野球漫画。初期は一人にスポットを当てた読み切りのシリーズで、後半は初の女性プロ野球選手水原勇気が、女性ゆえの困難を乗り越え真の野球選手へと成長する野球漫画。

正式名称
野球狂の詩
ふりがな
やきゅうきょうのうた
作者
ジャンル
野球
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概要・あらすじ

東京国分寺に本拠地を置く球団東京メッツには、個性溢れる野球選手がひしめいていた。50歳を過ぎてなお現役ピッチャーの岩田鉄五郎を中心に、いずれも負けず劣らずの野球狂たちが、現役プロ野球選手を交えて繰り広げる野球人生。そして、岩田鉄五郎はドラフト会議で、女子ソフトボールのエース水原勇気を1位指名。

水原勇気自身と球団、そして野球規約を盾にするプロ野球界をもくどき落とし、初の女性プロ野球選手を誕生させる。水原勇気は様々な困難を乗り越え、チームメイトにも支えられ、本物の一人前のプロ野球選手に成長して行く。

登場人物・キャラクター

水原 勇気 (みずはら ゆうき)

東京メッツ所属のピッチャー。左投・左打。背番号は1番。ソフトボールのエースだったが、ドラフトで東京メッツに一位指名され、岩田鉄五郎に説得されて入団。野球規約などの難問ををクリアし、初の女子プロ野球選手となる。二軍でキメ球ドリーム・ボールを完成させ、一軍にあがり大活躍。 育ての親の武藤兵吉がトレードで広島東洋カープへ移籍し、打ち負かされる。

吉田 心太郎 (よしだ しんたろう)

幼い頃に母親が行方不明になり、吉田巡査夫婦の養子となった。母親を捜すために野球を始め、合格発表の日に養母を、甲子園大会での優勝の日に養父亡くす。ドラフトで東京メッツに入団し、三年連続で30勝を上げ、百勝を目前に肩を壊し二軍へ。不本意な7年の中で息子が誕生し、母親とも再会。 交通事故で記憶障害を負った母親の為、そして自分の復活の為、百勝のかかったマウンドに立つ。

岩田 鉄吾郎 (いわた てつごろう)

東京メッツ所属のピッチャー。左投・左打。1972年の時点で50歳の現役投手。その背番号から、よれよれ18番と呼ばれ、監督以上の中心人物である。数々の選手を見つけ出し、育て上げている。女子ソフトボールのエース水原勇気をドラフト会議で1位指名し、女子プロ野球選手を誕生させる。 球聖との異名をもち、球界から大きな尊敬を集めている。

五利 一平 (ごり いっぺい)

東京メッツの監督。右投・右打。背番号は110番。現役時代は岩田鉄五郎とバッテリーを組んでいた。監督なのに、いつも岩田鉄五郎に振り回され、ケンカばかりであるが、二人は気の合う相棒である。

岩田 清志 (いわた きよし)

東京メッツのエースピッチャー。右投・右打。背番号は21番。岩田鉄五郎の娘婿。6年連続20勝、通算勝ち星も300勝を超える。東京メッツ優勝の立役者。

国立 玉一郎 (くにたち たまいちろう)

東京メッツ所属の内野手。右投・右打。背番号は29番。歌舞伎役者の息子。本来は名跡を継ぐはずであったが、ドラフトで指名され、岩田鉄五郎が父親を説得して東京メッツに入団。四番バッターを担う。プレイの中に時々、歌舞伎らしさが垣間見える。

野呂 甚久寿 (のろ じんくす)

東京メッツ所属の外野手。右投・右打。背番号は03番。自分の生き方を全てジンクスで決めている男。それが本人も認識していない特殊能力かもしれず、その力でチームの危機を回避することもある。大実業家の息子。

火浦 健 (ひうら けん)

東京メッツ所属の投手。右投・右打。背番号は14番。北海道で育った剛腕投手。ヤクザだった養父が、自分のために堅気になろうとして殺され、怒りに任せ傷害事件を起こし服役。出所後、東京メッツの入団テストに合格し、エースとなる。再会した実母から、阪神タイガースの王島大介が双子の弟だと知らされるが、二人だけの秘密にしている。

富樫 平八郎 (とがし へいはちろう)

東京メッツ所属の投手、後に野手。右投・右打。背番号は10番。高校時代は二番手投手であったが、ドラフトで東京メッツへ入団。二軍暮らしの末、5年目に一軍へ。初勝利をあげるも、腱鞘炎で投手生命を断たれるが、打者として復活し、チームの代打の切り札となる。意実家は鮮魚店。 将来を誓った幼なじみがいる。

金太郎 (きんたろう)

東京メッツ所属の内野手。右投・右打。背番号は1番だったが、日下部了の入団にともない、55番となった。俗に言う乞食をしてで生きてきた。登録名は乞食金太郎。何事にも無欲で、野球も子供の頃にやったことがあるだけだった。東京メッツが苦手としていた、彼の幼なじみである北大路数人を、子供の頃と同様に打ち砕いている。

千藤 光 (せんどう ひかる)

東京メッツ所属の投手。右投・右打。背番号は11番。若い女性に大人気の甲子園大会優勝投手。実は後頭部に禿があり、カツラで隠していた。禿の事を言われると逆上する。カツラだと観客にばれ野球を辞めようと考えるが、岩田鉄五郎の一計で丸坊主となり、復活を果たす。

松川オーナー (まつかわおーなー)

東京メッツのオーナーで、親会社東京インスタント食品の社長。球団の経営にも積極的に働く岩田鉄五郎の、経営者としての才能を評価している。後に東京メッツは化粧品会社に身売りし、本拠地も札幌へと移動する。

武藤 兵吉 (むとう へいきち)

東京メッツ所属、二軍の鬼監督。キャッチャー。右投・右打。水原勇気の教育係に任命され、共にキメ球完成に励むが、トレードで広島東洋カープへ移籍。水原勇気との最初の対決では、完成したキメ球ドリームボールが打てず、打倒水原勇気に執念を燃やし、ドリームボールを打って引退を決める。

力道 玄馬 (りきどう げんば)

阪神タイガース所属のピッチャー。右投・右打。背番号は50番。メッツキラーで名を馳せるも、肩の故障で引退の危機となる。引退試合のつもりだった対東京メッツ戦は乱打戦となり、9回裏ツーアウト長打でサヨナラの場面で、東京メッツの岩田鉄五郎がリリーフで登場。力道玄馬は代打を出さないよう監督に直訴し、岩田鉄五郎に挑み、見事打ち砕きサヨナラ勝ち。 その打撃力で今度は打者としてもメッツキラーとして活躍する。

海王 神人 (かいおう かみと)

大洋ホエールズ所属の外野手。右投・右打。打撃力も凄まじく、最下位だった大洋ホエールズを首位争いにまで上昇させる。神秘的な力を持つ選手。子供達から大人気で、岩田鉄五郎の孫の武司にも人気。首位を争う東京メッツ戦では、先発岩田鉄五郎から海王神人は三打席連続ホームランを打つもいずれもソロで、メッツが勝ち越。 9回裏ツーアウト、一点差でランナーを置いて再び対決。ヨレヨレ18番の岩田鉄五郎の執念が上回り見事三振に打ち取られた。その後は神がかりは消え、普通の三割を狙う選手になった。

大文字 大太郎

阪神タイガース所属のピッチャー。右投・右打。東京メッツにしか勝てない変なピッチャー。歌舞伎役者の国立玉一郎の大ファンで、国立玉一郎演じる藤娘に恋をしていたが、サヨナラランニングホームランの本塁突入の際に、国立玉一郎が立ち役の弁慶を見せた事で恋は終わった。

北大路 数人 (きたおうじ かずひと)

大阪アパッチ所属のピッチャー。 右投・右打。背番号は21番。ドラフトでは東京メッツに指名されたがこれを拒否し、翌年大阪アパッチに指名されるとアッサリ入団。どうやら多額の裏金が動いたと噂される。東京メッツに勝ち続けるが、金太郎にそれを止められる。

王島 大介 (おうしま だいすけ)

阪神タイガース所属の野手。右投・左打。子供のなかった養父母に拾われ熊本で育った。甲子園大会優勝チームの四番打者で、卒業後ドラフトで阪神タイガースに入団する。対火浦健の打率がずば抜けて良かったのは、実は火浦健の双子の弟であるが故だった。しかし、そのことは火浦健に双子と知られてからは彼が投球戦略を変えたため、打率は標準程度に落ちる。

アニメ

野球狂の詩(スペシャル)

プロ野球ドラフト会議において、東京メッツは無名の投手・水原勇気を1位指名。だが、水原勇気がプロ野球協約で参加が認められていない女性だと判明し、プロ野球界を巻き込む大騒動へと発展する。 最初は入団を拒む... 関連ページ:野球狂の詩(スペシャル)

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