概要・あらすじ
普通の男子高生山田料詩が転校してきた高校には、矢が頭を貫通している女子高生鳥井あすみがいた。たまたま鳥井の隣の席に座ることになった山田は、徐々に鳥井に惹かれていくのだが、矢のせいで周囲から不気味がられ、重度のマイナス思考に苛まれる鳥井との心の距離はなかなか縮まらず、2人の心はすれ違う。
登場人物・キャラクター
山田 料詩 (やまだ りょうじ)
東シナ海高等学校に転校してきた少年。高校2年生。誕生日は11月6日。もうひとりの主人公である鳥井あすみの隣の席に座り、彼女のことが気になって仕方がなくて、鳥井と友達になろうとする。昔のあだなはリョーリョーちゃん。暗記系の科目が苦手。虫、とりわけカナブンが嫌い。
鳥井 あすみ (とりい あすみ)
高校2年生。誕生日は6月28日。山田料詩の隣の席に座っている。頭部を矢が貫通している。周りからは、無口で暗い、頭に矢が刺さっていてキモい、などと言われている。ネガティブ思考だが意外と気が強い。矢が刺さった副作用で、コーラを飲むと酔っ払う特異体質の持ち主。矢尻の金属が木の発する微弱な電気に反応するため、木と話をすることができる。 得意科目は世界史。角張った「犯行声明自体」で字を書く。趣味は落とし穴掘り。カッコウやオオルリなど、山にいる鳥が好き。弓道鳥井流家元の娘。かつては天才弓道少女として弓道大会で優勝するほどの実力の持ち主で、幼少期は頭に矢が刺さっていなかった。頭に矢が刺さったのは8歳のとき。
登輪 直子 (とわ なおこ)
山田料詩が転校前に通ったいた学校の元クラスメートで、中学生の時には付き合っていた。登場当初は関西弁を話していた。山田をリョーリョーちゃんと呼ぶ。山田とヨリを戻したがっていたが、やがて大人っぽい美女になって再び山田の前に現れる。
岡山 令仔 (おかやま れいこ)
鳥井あすみの又いとこ。美容院で見習いをしており、美容師の国家試験を控えている。元ヤンキー。頭にフォークが刺さっている。鳥井と二人暮らし。山田料詩は、鳥井に頼まれて、令仔の練習台になることを引き受ける。住んでいるマンションの名前はマホガニー黒潮。部屋番号は305。
木元靖史 (きもとせいじ)
『すべてに射矢ガール』に登場する、主人公山田料詩や鳥井あすみと同じ学年の生徒。鳥井とは選択授業で一緒だったことがある。自分のルックスに自信がないが、鳥井なら断る勇気もなさそうだからという理由で鳥井と付き合おうとする。
山田 のり (やまだ のり)
小学6年生。山田料詩の妹。鳥井あすみと初詣で偶然会い、大人の女性として尊敬する。書道準二段。
今野 恵太郎 (こんの けいたろう)
山田料詩や鳥井あすみと同じ東シナ海高等学校に通う2年生。弓道部主将。とんがったものしか愛せないという珍しい性癖の持ち主で、鳥井の頭に刺さった矢に一目惚れするが、やがて心に珍しいコンプレックスを抱く者として、鳥井本人に惚れてしまう。
田中 仁美 (たなか ひとみ)
鳥井あすみと、小学校時代に弓道大会で優勝を争ったライバル。
松元 みのり (まつもと みのり)
山田料詩や鳥井あすみと同じ東シナ海高等学校に通う一年生。彼氏はいない。嘘をつくと鼻毛が伸びる特異体質。不良っぽい男性と付き合いたいと思っていたが、ひょんなことから山田のことを意識し始めてしまう。
山田 史郎 (やまだ しろう)
山田料詩の祖父。81歳。少しボケており、作中では街中のマンホールの蓋を片っ端から開けてまわるなど、様々な奇行を見せる。蓋を開けたマンホールに「リアス式海岸のバカヤロー!」などと罵声を浴びせる。
ロクにしお
漫画誌「ヤングマガニウム」に、ロマンティックな作品「売詩ガール」を連載している漫画家。鳥井あすみは「売詩ガール」を愛読しており、ロクにしおに憧れていたが、文房具店で偶然出会い、その変人ぶりに幻滅する。
あすみママ
鳥井あすみの母。あすみの兄である隆を捜して全国を旅している。
都鬼侵 (ときしん)
連続高校爆破魔として恐れられている犯罪者。犯行声明文には決まり文句として「若者ノ道徳、毒ヲ以テ中興トス。」と書かれているのが特徴。生まれつき角が生えている。
高樹 京子 (たかぎ きょうこ)
山田料詩に絶交されて落ち込む、鳥井あすみの前に現れる。驚くほどの丸顔が特徴。ひと月に3人に振られるほどモテない。
集団・組織
東シナ海高等学校 (ひがししなかいこうとうがっこう)
『すべてに射矢ガール』に登する高校。略称は「東高」。主人公の山田料詩や鳥井あすみが通っている。
場所
黒潮市駅
『すべてに射矢ガール』に登場する架空の駅名。新田辺駅と興戸駅の間にある駅。なお、近鉄京都線に新田辺駅と興戸駅は実在しているが、この二つの駅は隣同士で、あいだに挟まれた駅は実在しない。
ミリオンバックス黒潮店
『すべてに射矢ガール』に登場する飲食店。山田料詩がバイトで働いている。