たたセン ~からめる先生の奇妙な課外授業~

たたセン ~からめる先生の奇妙な課外授業~

百戦錬磨の元デリヘル嬢の烏山める(からめる)は、寂れた地方都市のある公立中学校で平穏な教員生活を送っていた。同僚でセックスをしたい女性教師の鵜川遥香と、勃起できない男性教師の羽賀祐一の特殊なカップルに数々の性技を伝授するからめるの奮闘を描く、お色気コメディ。「イブニング」2022年1号から掲載の作品。

正式名称
たたセン ~からめる先生の奇妙な課外授業~
ふりがな
たたせん からめるせんせいのきみょうなかがいじゅぎょう
作者
ジャンル
ギャグ・コメディ
レーベル
イブニングKC(講談社)
巻数
既刊4巻
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あらすじ

運命の邂逅

ある寂れた地方都市のふつうの公立中学校に、新卒の教師として烏山める(からめる)がやって来る。元気よく壇上で挨拶をするからめるを見て羽賀祐一は動揺していた。実は半年前、羽賀は勃起しないということを、恋人で同僚でもある鵜川遥香に証明するため、いっしょに遠方へ出向き、デリヘル嬢に自分たちの性の悩みを暴露し痴態を晒(さら)していた。その時に派遣された風俗嬢こそ、現在壇上で挨拶をしているからめるだったのである。初日の勤務を終え、同じクラスを担当することになった羽賀とからめるが教室で雑談していると、そこへ業務を終わらせた遥香が鬼気せまる表情で飛び込んで来る。そして遥香は啞然とする羽賀を尻目に、羽賀が勃起できるようにレッスンして欲しいとからめるに頼み込む。自らの痴態に後ろめたさを感じていた羽賀とは対照的に、遥香はあの日、羽賀の陰茎が少し反応したことに希望を見出していたのだった。しかし、遥香の申し出に対して、「別れろ」と一喝したからめるは、自分がセックスが嫌いであること、そして過去を捨てて教員として生きることを決めたと語る。しかし、突然ブルマに着替えた遥香に果てしないエロさを感じ取ったからめるは、羽賀に密着してセックスを誘うよう遥香に命じる。スタイル抜群の遥香ならば楽勝だろうと高を括(くく)っていたからめるは、羽賀をさっさと勃起させて、この件から一刻も早く解放されることを願っていた。だが、羽賀の股間はピクリとも反応せず、遥香は泣き崩れる。そして泣き喚(わめ)きながら遥香はからめるに勃起のさせ方を教えてくれと懇願し縋(すが)り付く。こうして平穏な教師を目指したからめるのささやかな望みは、勤務初日で崩れ去るのだった。

登場人物・キャラクター

烏山 める (からすやま める)

公立中学校で教師を務める若い女性。年齢は22歳。2年A組の副担任で、担当科目は社会。細目で歯並びが悪く、美人ではないものの愛嬌(あいきょう)のある顔立ちをしている。胸は大きいわけではないが、全体的に引き締まったスタイルの持ち主。好物はうなぎで嫌いなものは砂肝。学校では明るくフレンドリーな性格から、「からめる」という愛称で同僚や生徒たちから親しまれている。新卒で教職に就いたが、大学時代は「おふろ学園購買部」というデリヘルで風俗嬢として働いており、大学の学費をデリヘルの稼ぎで払い切った。ちなみに風俗嬢時代の源氏名も「からめる」。立派な教師になることを夢見て、大学時代を過ごした地域から離れた県外での採用試験を受け、過去を消し去って念願の教師になった経緯がある。しかし、デリヘル勤務の最終日、客と付き添いとしてやって来た羽賀祐一、鵜川遥香と職場の中学校で再会してしまい、羽賀を勃起させるための「レッスン」を強要される羽目になる。過去に数千本の男性器を相手にしてきた経験から性技に精通しており、さまざまなシチュエーションで男性を興奮させる知識に長(た)けている。しかし、烏山める自身はセックスが好きではなく、感情が入らないからこその賜物(たまもの)といえる。そのため、感情丸出しの遥香と羽賀のレッスンは苦痛でしかなく、自分にとって地獄のレッスンから解放されることを夢見ている。毎回嫌々開始されるレッスンだが、手応えを感じ気分が乗ってくると、二人に寄り添った熱血教師のようなテンションになるが、我に返ると死にたくなるほどの自己嫌悪に陥る。遥香に対してはふだんの教師としての仕事ぶりは尊敬しているが、羽賀に対してはだらしない生活態度や仕事でのミスから完全に見下している。

鵜川 遥香 (うがわ はるか)

烏山める(からめる)と同じ公立中学校で、教師を務める若い女性。3年B組の担任で担当科目は国語。黒髪のロングヘアを後ろでまとめ、眼鏡をかけた美女。胸が大きくスタイル抜群でエロい雰囲気を漂わせている。同僚の羽賀祐一と半年前から付き合っているが、羽賀が勃起しないことに悩んでいる。黒板に向かっていても生徒の挙動が把握できたり、教科書をほぼ暗記して教科書がなくても授業を滞りなく行えたりと、ふだんの教師としての仕事ぶりは完璧。また、板書の文字が非常に綺麗(きれい)で、よく通る声に加え生徒の目線に立っており、授業についていけない生徒も置いていくことはない。授業を見学していたからめるから「超人」と評されるほどに尊敬されている。また、物の本質を見る目にも長けており、からめるが羽賀を勃起させることができるかも知れないと希望を見出し、性のレッスンをたびたび要求することとなる。レッスン中は生来の生真面目な性格が災いし、羽賀が勃起しないと泣き喚き自分を責めてしまう。だが、からめるからは、エロの才能に恵まれているため風俗嬢なら1000万円プレイヤーになれると評されるほどで、彼女から教わった性技をどんどん自分のものにしていく。からめるを「性の先生」として慕っているが、セックス嫌いの彼女からは避けられている。

羽賀 祐一 (はが ゆういち)

烏山める(からめる)と同じ公立中学校で、教師を務める若い男性。2年A組の担任で担当科目は数学。爽やかな外見で生徒からも慕われている。小学校の教員免許と共に、社会科二種の免許も持っている。大学では絵の勉強をしていたが、画力は壊滅的。同僚の鵜川遥香と半年前から付き合っているが、これまで一度も勃起したことがなく童貞である。無意識に、いつも現れる架空の女性の夢を見ると夢精するため、寝起きは股間を気にする癖がある。視力は2.0あるが、表面しか見ておらず物の本質はまったく見えていない。遥香が望んでいることも気づかず、仕事でもプライベートでも空気を読むことができない。明るくお調子者なキャラクターながら、調子に乗り過ぎて周囲の誰かに迷惑をかけることが多い。書類を書き間違えたり、職員会議中に居眠りしたりと、仕事ぶりもいまいち。遥香のことを好きではあるが、「自分たちはセックスしなくても大丈夫」という無根拠な自信から自分の勃起に対しても受身なところがある。空気の読めなさと、ふだんの仕事と性のレッスンから垣間(かいま)見えるポンコツぶりから、からめるには完全に見下されており、先輩であるにもかかわらず、名前は呼び捨てでタメ口を叩(たた)かれている。

書誌情報

たたセン~からめる先生の奇妙な課外授業~ 4巻 講談社〈イブニングKC〉

第1巻

(2022-04-21発行、 978-4065273838)

第2巻

(2022-09-22発行、 978-4065293171)

第3巻

(2023-02-21発行、 978-4065304655)

第4巻

(2023-05-23発行、 978-4065307526)

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