概要・あらすじ
松本の自宅の電話機は個性的である。電話に出るために虫取り網で捕まえなくてはならないコードレスセミ電話や、手を出すと噛まれるガラガラヘビ型電話機などのちょっと変わった電話機に囲まれ、友人からの電話に出ることもままならない。その他、変な「MONO」にばかり囲まれて過ごしている松本自身もまた、周囲からは奇異な目で見られている。
登場人物・キャラクター
松本
短い黒髪の青年。コードレスセミ電話やガラガラヘビ型電話機など電話機の扱いに苦労したり、テレビ番組のタイマー予約をするために、たとえ外出中であっても毎食後にはビデオの神に祈らなければならないなど、何かと不便な暮らしを送っている。また、家にいる留守番電話の噂が友人たちの間で広がり、彼らからも少し距離を置かれてしまっている。
コードレスセミ電話
セミ型の電話機で、電話機の機能とセミとしての生き物の特徴を併せ持っている。かかってきた電話を取るためには飛んで逃げるコードレスセミ電話を捕まえなければならず、そのお陰で電話に出られないなどの不便も発生する。
ガラガラヘビ型電話機
ガラガラヘビの特徴を持った電話機。電話に出ようとすると噛みついてくるため、電話に出る前には頭にターバンなどを巻いたヘビ使いのような衣装と、付属の笛でおとなしくさせなければならない。牙の毒は抜かれているため噛まれても死ぬことはないが、叫び声をあげてしまうほどの痛さを伴う。
留守番電話
人間の身体を持っている据え置き型の電話機。持ち主が出かけている間、自宅で留守番してくれる他、洗濯や掃除などの家事も行ってくれる。来客への応対なども進んでこなしてくれるが、外見が奇妙であるため、持ち主の人間関係に波風を立ててしまうことがある。持ち主を「御主人様」と呼び慕う健気な一面を持つ。
ビデオの神
テレビ番組のタイマー予約などを行ってくれるビデオデッキ付属の神様。イエス・キリストのような外見をしている。見たいテレビ番組を伝えればビデオ予約を行ってくれるが、毎食後にビデオの神への感謝の祈りを捧げなければならない。熱心な祈りを捧げれば撮った番組のCMカットなどの編集もこなしてくれる。
金山銀蔵
大手商社〇×商事の会長を務めている男性。禿頭でふくよかな体型をしている。次期社長を巡っての激しい権力争いをする部下たちに頭を悩ませており、苦肉の策として椅子取りゲームで社長の座を決めさせる。
殿山泰司
禿頭にサングラスをかけ、背中に洗濯板を背負った男性。下手な手洗いでの洗濯をしている者を見ると放っておけず、包丁で脅して代わりに洗濯するという、昭和30年代の日本を騒がせた「連続洗濯魔」。時代が高度経済成長期を迎え、家庭に洗濯機が導入された後は、洗濯機を担いで方々で洗濯魔を働こうとしていたが、洗濯機の重さで動けなくなったところを逮捕された。 警察の取り調べに対しては「みんな社会が悪いんや」とつぶやいている。
ケン
短髪で粗野な外見をした青年。巷では「割箸のケン」と呼ばれており、悪を相手に戦っている。「マイティ割りばし」さえあれば自らの潜在パワーを引き出すことができ、「オレにつかめない物はない」と豪語している。その言葉に偽りはなく、大きなつけ物石であっても箸で軽く持ちあげるほどのパワーを誇る。その他、犬のフンであっても平気で箸を使ってつかみあげるが、その箸を洗うことなく食事の際にも使う。
その他キーワード
ガラガラヘビデオ
ガラガラヘビとビデオデッキが一体化している電化製品。見た目には普通のビデオデッキだが中にガラガラヘビが入っており、「ヘビ取り出しボタン」を押すことでガラガラヘビが外に飛び出す仕組みとなっている。製品を紹介するCMでは「何故ヘビとビデオを一体化しないのかという声にお応えして」という宣伝文句が流れている。