概要・あらすじ
「神のちからっ子新聞部」の編集メンバーの1人である鳥見人也は、次回の新聞に載せる人物のもとにインタビューへ向かう。その相手はどんな時でも歌い、朝起きてからずっと歌っているという人物だった。現在はカエルの卵採りを趣味としているらしいが、その時でも歌うことを止めないのだという。「神のちからっ子新聞」の編集メンバーによる、日常に潜む少し変わった人たちの取材と記事作成が日々続いていく。
登場人物・キャラクター
盆場 唯一 (ぼんば ただかず)
「神のちからっ子新聞」の編集長を務める優しい男性。とにかく新聞を出せることに喜びを感じており、読者に対しては、へりくだった態度を心掛けている。人に優しいだけでなく、「神のちからっ子新聞」にあるスローガンコーナーでは「立ち読みはダメ」など、悪いことに関しては厳しい発言をすることもある。
研 ケン (けん けん)
「神のちからっ子新聞」の編集メンバーの男の子。いつも笑顔を絶やさない優しい性格で、困っている人も、彼といれば自然と悩みが消えてしまう。成績や家柄すべてにおいて「ふつうの下」の人生を送っていた。高校卒業後に就職したうどん屋で盆場唯一と出会ったことをきっかけに、「神のちからっ子新聞」の編集メンバーとなった。
ケロ田 カエル (けろた かえる)
人間の体にカエルのような顔が付いている謎の人物。年齢は18歳。カエルなのか人間なのかはっきりしていないが、高校を卒業した後に「神のちからっ子新聞」の編集者となる。やる気に満ち溢れる青年だが、読者からの些細な意見で傷ついてしまうナイーブな性格。研ケンと同じアパートで暮らしており、部屋は隣同士。
鳥見 人也 (とりみ ひとや)
泣き虫のフリーライターの男性。「神のちからっ子新聞」では取材担当をしている。街に潜む少し変わった人を取材して記事にしているが、腰が低くて質問を積極的にするほうではない。名前には「鳥を見る人なり」という親からの願いがあり、盆場唯一と焼き鳥店で出会ったり、セキセイインコのチャッピーを飼ったりなど、鳥付いた人生を送っている。
うんの さしみ
「神のちからっ子新聞」にてイラストを担当している男性。ケロ田カエルが残業せず帰ってしまうことに悩んでいる研ケンの話を聞くなど、メンバーの中でも、人の気持ちを察することができる余裕を持っている。もともとは看板店で仕事をしていたが、そこに看板の注文にやって来た盆場唯一と出会い、新聞のイラストを描くことになる。
堀田 道造 (ほった みちぞう)
「神のちからっ子新聞」によく登場する男性。自分の持っている山に利用価値のない穴を42年間掘り続けた結果、宿なし・妻子なし・収入なしの人生を送ることになる。街の住人の家を転々としながら生活しており、そのなかで他人の役に立とうと奮闘し、その姿が「神のちからっ子新聞」にて紹介される。
加字山 作字郎 (かじやま さくじろう)
新しいことわざを作り続ける年配の男性。普段は近所のお菓子工場に勤めているが、朝起きてからの瞑想時や、仕事の休憩時間には常に新しいことわざを考えている。そのことわざは「神のちからっ子新聞」のことわざコーナーに掲載されている。できたことわざを妻に伝えるが、チェックが厳しくて本人がへこんでしまうことがよくある。
有明 良次 (ありあけ よしつぐ)
普段は中学校で数学を教えている男性の先生。「神のちからっ子新聞」に届く絵の批評を行っており、そのコメントは的確で人気のコーナーとなっている。鳥見人也が有明良次を取材した際、彼自身は似顔絵を描くのが苦手だと判明する。自分の似顔絵にも的確なコメントをするほど真面目な性格。
その他キーワード
神のちからっ子新聞 (かみのちからっこしんぶん)
盆場唯一が編集長を務める新聞。編集長自ら誤字脱字があり、絵が下手と評しており、発刊されていること自体が不思議と感じている。その一方で読者を大事にしており、盆場が新聞内で挨拶する際には、常に感謝の言葉を述べている。新聞には、鳥見人也が取材した住民へのインタビュー記事や、読者から届いた絵の紹介コーナー、加字山作字郎のことわざコーナーなどが掲載されている。