概要・あらすじ
空想がちな少年並木登にとっては、自分の空想上にだけ存在する「ゴールデンユキコ」という友人が一番大切だった。馴れ馴れしい同級生の町山や、同居することになった闘病中の祖父など、周囲の人々を受け流しながら過ごしていたが、ある日同じ学校に「ゴールデンユキコ」と同じ名前を持つ少女五卯留伝有木子がいることを知ってしまう。
登場人物・キャラクター
並木 登 (なみき のぼる)
高校2年生。帰宅部で、絵を描くのが趣味のおとなしい少年。ふだんから空想に浸りがちで、架空の存在「ゴールデンユキコ」のことが何よりも大切。そのため、学校では教師から「人の話をまったく聞いていない」と叱られることもある。ある日、自分が教科書に描いた落書きを「ゴールデンユキコ」と同じ名前を持つ五卯留伝有木子が読んでいるのを見てしまい、有木子に惹かれるようになる。
五卯留伝 有木子 (ごうるでん ゆきこ)
高校2年生。並木登の空想上の存在、「ゴールデンユキコ」と同じ名前を持つ少女。傍若無人で凶暴な性格。何度も見合いをさせられているが、相手が泣き出して逃げ出してしまうほど。周囲の人々とはあまり関わりを持っていない様子だが、登が自分の名前を何故か知っていたことから、互いに名前を覚えるようになる。
町山 (まちやま)
高校2年生。並木登のクラスメートの少年。人見知りを自称しているが、異様に馴れ馴れしい性格。登が教科書に描いていたパラパラ漫画を見て、話しかけてくるようになるが、登からはあしらわれている。
登の祖父 (のぼるのそふ)
並木登の祖父。呼吸器をつけている。もともとは越後に住んでおり、高齢のためか一時期は意識不明だったが、病院のベッドで回復。千秋楽を観るために登の部屋に同居することになる。しかし、すぐに転んで怪我をし、ふたたび入院してしまう。