概要・あらすじ
フランスのコンセルヴァトワールでピアノの勉強に励むのだめこと野田恵は、教えを受けるシャルル・オクレールにコンクールに出たいと願い出るも受け入れてもらえず、不満を抱えながら日々を過ごしていた。
一方、問題が山積みであったマルレ・オケを常任指揮者として軌道に乗せ始めた千秋は、指揮者としてより成長すべく、もっと落ち着いた環境で専念したいと考え、騒々しいのだめたちの住むアパルトマンを出ることを決意する。
登場人物・キャラクター
千秋 真一 (ちあき しんいち)
パリに生まれ、父親が有名ピアニストという恵まれた環境で育つ。頭脳明晰の完璧主義者で、仏独英日に堪能なマルチリンガル。幼い頃に出会った指揮者ヴィエラに憧れ、指揮者となることを目指している。 のだめに対しては、煩わしいという態度を取りながらも、だらしない私生活の面倒を見ており、型破りではあるものの彼女のピアノセンスには一目置いている。フランスに渡った後、出場した指揮者コンクールで見事優勝を飾り、華々しく指揮者としての道を歩み始めたかに見えたが、多くの主要メンバーが辞めてしまうなど、問題が山積みのマルレ・オケの常任指揮者に任命されてしまう。 ピアノやヴァイオリンの演奏にも精通している千秋は、指揮だけではなく実際に演奏して表現を伝えることも容易だが、プロをも凌ぐ腕前を持つためオケのメンバーから反感を買うことも珍しくない。 しかし、その実力から次第に認められ、常任指揮者としてオケを徐々に軌道に乗せることに成功する。 後に、すれ違いからのだめが失踪してしまったことを知り、多いに狼狽えることとなる。
野田 恵 (のだ めぐみ)
楽譜を読むことは苦手だが、一度聞けば弾けるようになるという才能豊かなピアノ奏者。千秋真一と出会った当初に一目惚れをし、以来、事あるごとにつきまとっている。音大生としては珍しく幼稚園の先生となることが夢であったが、千秋との出会いによってピアノへの向上心が芽生え、お互いに、音楽に対する意気込みを決定づけ合う関係となる。 大の風呂嫌いな上、ゴミまみれの部屋に平然と住み、時折奇声を発するなどの生活態度から、千秋からは「変態」と称されている。 フランスのコンセルヴァトワールへ留学後、徐々にサロンコンサートなどの仕事が舞い込み、順調に音楽活動を始める。しかし、のだめが千秋との共演を強く望んでいた楽曲、ラヴェルの協奏曲で先に共演した千秋とソン・ルイの演奏に衝撃を受け、一時失踪してしまう。
シャルル・オクレール (しゃるるおくれーる)
フランス人のピアニストで、のだめが出場したコンクールの審査員であった彼はのだめの才能を見出しパリ留学を勧めた。そのためか、パリでののだめの指導者となる。ふっくらとした体格の初老の男性で、のだめからは「マスター・ヨーダ」と呼ばれる。 のだめの音楽が未熟なときには「べーべちゃん(赤ちゃん)」と呼び、「君はここに何しに来たの?」と問いかけ、学生の進むべき舵を取る、優秀な指導者である。 数々の試練の後、彼女を熟練したプロと認めた時に初めて「メグミ」と名前を呼んでいる。
ソン・ルイ (そんるい)
米国育ちの中国人女性で、若手のピアニスト。10歳のころから母親と共に演奏活動で世界中を廻っているほど、彼女の技術と実力は高いものである。しかし、カーネギー・ホールの演奏会で「技術に走りすぎて表現が浅い」と酷評されるなどで、演奏活動が嫌になり、全ての活動を休止してコンセルヴァトワールに留学する。 留学前に千秋真一と共演しており、それ以来、彼に好意をもっていたが、この留学で再び千秋とピアノを演奏したことにより千秋ののだめに対する思いを再確認し手痛い失恋を味わう。
タチヤーナ・ヴィシニョーワ (たちやーなゔぃしにょーわ)
コンセルヴァトワールのピアノ科に留学しているロシア人女性。厚化粧で派手好きであり、柄物の服を好んで着ているが、過去に恋人からダサいと言われフラれてしまった苦い過去がある。料理に関しては千秋真一と同等の腕前であり、家庭的な面も持つ。 活発な彼女が素朴で内向的な黒木泰則を初めて見た際、「C'est glauque!」フランス語で「根暗」を意味する「青緑」と称したこともあり、初対面の印象はあまり良いものではなかったが、黒木康則のオーボエ演奏を見たことをきっかけとして次第に好意を抱き始める。
ジャン・ドナデュウ (じゃんどなでゅう)
千秋真一の心の師であるヴィエラ先生の弟子であり、フランス人の若手指揮者である。ルックス良し、性格良しの好青年であり、「ゆうこ」という日本人の恋人がいる。「プラティニ国際指揮者コンクール」で千秋と優勝を争った過去があり、華やかで流麗な音楽から「白王子」の異名を持つ。 誰も僕にはかなわないと豪語するほどの自信家。デシャン・オーケストラの常任指揮者となり、打倒「マルレ」と息巻いている。
フランク・ラントワーヌ (ふらんくらんとわーぬ)
コンセルヴァトワールのピアノ科で学ぶ南部出身のフランス人学生。日本のアニメ「プリごろ太」が好きなアニメオタク。シャルル・オクレールのレッスンを受けるためにエコールノルマルという音楽院からコンセルヴァトワールに転入したが、彼の指導を受けることは叶わず、選ばれたのだめには羨ましさのあまり嫉妬する一面を見せた。 面倒見がよく、ピアノの腕もかなりの実力であるため、ピアノ伴奏を頼まれることが多いが、周りの友人がコンクールを目指す中で伴奏者に甘んじる自分に次第に疑問を抱き始める。 そんな時、作曲科にいたハンガリー少女ヤドヴィガとの共演でグループ演奏の楽しさを見出し自分の方向性を再確認する。
黒木 泰則 (くろき やすのり)
オーボエ演奏者の男子。自他共に厳しい千秋をも唸らせる程の実力者ではあるのだが、その時その時の出来事に心が左右されやすく、またその心象が音色にも直ぐ反映されてしまう。平常時の彼が吹くモーツアルトは、当初いぶし銀のような渋さを見せていたが、かつてのだめに恋心を抱いた時は一転して軽やかなピンク色に染まってしまうなど、その影響が非常に顕著であった。 実力派の彼もフランスのコンセルヴァトワールに留学しており、千秋の勧めでマルレ・オケのオーディションを受け入団、首席オーボエ演奏者として活躍することとなる。 ターニャとは、すれ違い様に「根暗」を意味するフランス語「C'est glauque」=青緑と揶揄された経験があり、初対面の印象はあまり良いものではなかったが、ターニャのコンクールでの演奏を鑑賞する機会やオーディションの伴奏を頼む機会に恵まれ徐々に距離が縮まっていく。