あらすじ
数年前、マンガやアニメ、ゲームといったオタク文化が急激に衰退し、オタクの聖地と呼ばれていたアキハバラは、今やオフィス街へと変貌を遂げていた。それでも以前のアキハバラの面影を残す店はいくつか残っており、浅木泉水がアルバイトする「うさぎ小屋本舗」でもオタクグッズを多数取り扱っていた。泉水が同僚のイリーナ・レスコヴァや榊亜矢香と店番をしていたある日、ねじウサからオタク作品への思いや記憶を消すウイルスが発生したことを知らされる。今回の対象作品は泉水やイリーナ、亜矢香の三人にとって思い入れのある作品ということもあり、三人はねじウサと共にウイルスが蔓延する作品世界に入り込むのだった。(第1話)
関連作品
TVアニメ
本作の基となったTVアニメ『ぱすてるメモリーズ』は、2019年1月から3月までTOKYO MX、インターネット配信ほかで放映された。制作はproject No.9が担当している。キャストは、浅木泉水を新田ひより、イリーナ・レスコヴァを内山夕実、榊亜矢香を鳥部万里子が演じている。コミックスと同じく、うさぎ小屋本舗で働く少女たちの作品への思いや、記憶を消すウイルスと戦う姿が描かれている。
登場人物・キャラクター
浅木 泉水 (あさぎ いずみ)
うさぎ小屋本舗でアルバイトする少女。元気一杯で明るい性格をしている。アニメやゲームは好きだが、真剣に打ち込めるジャンルが見つかっていないため、今はオタク見習いを自称している。うさぎ小屋本舗の店長や、同僚と引き合わせてくれた「オタク街のメイドさん」というマンガを大切にしている。オタク街のメイドさんの世界が、作品への思いや記憶を消すウイルスに攻撃されていることを知ると、イリーナ・レスコヴァや榊亜矢香、ねじウサと共に作品世界に入り込む。
イリーナ・レスコヴァ
うさぎ小屋本舗でアルバイトする少女。少し大人びた冷静な性格で、規律に厳しい。ミリタリー関連が好きで、お店がヒマなときはモデルガンの整備をしている。「オタク街のメイドさん」というマンガは知っているものの、作品への思いや記憶を消すウイルスによってうまく思い出せないでいる。ねじウサからオタク街のメイドさんの世界が、ウイルスに攻撃されていることを教えてもらうと、浅木泉水や榊亜矢香、ねじウサと共に作品世界に入り込む。
榊 亜矢香 (さかき あやか)
うさぎ小屋本舗でアルバイトする少女。少し引っ込み思案な性格で、つねに他人とは丁寧語で話す。コスプレすることとキノコが大好き。寡黙な喫茶店のマスターと、マスターに思いを寄せるメイドの恋というシチュエーションにあこがれている。「オタク街のメイドさん」というマンガは知っているものの、作品への思いや記憶を消すウイルスによってうまく思い出せないでいる。ねじウサからオタク街のメイドさんの世界がウイルスに攻撃されていることを教えてもらうと、浅木泉水やイリーナ・レスコヴァ、ねじウサと共に作品世界に入り込む。
江戸川橋 美智 (えどがわばし みち)
うさぎ小屋本舗でアルバイトする少女。周囲からは「ミッチー」と呼ばれている。おとなしい性格で、あまり感情を表に出すことなく、語尾に「の」をつける独特なしゃべり方をする。手先が器用なためにドールの服を作るのが得意で、作業中は話し掛けても集中しているため、まったく聞こえていない。ドールを題材にして一大ブームを巻き起こした「薔薇色の乙女」という作品に思い入れがあり、薔薇色の乙女の世界が作品への思いや記憶を消すウイルスに攻撃されていることを知ると、オフの日であるにもかかわらず志願して、二条院薫子や町屋結衣奈、ねじウサと共に作品世界に入り込む。
二条院 薫子 (にじょういん かおるこ)
うさぎ小屋本舗でアルバイトする少女。江戸川橋美智からは「カオ」と呼ばれている。友達思いのまじめな性格で、自由奔放な町屋結衣奈を注意することが多い。ドールを題材にして一大ブームを巻き起こした「薔薇色の乙女」という作品をきっかけに美智や結衣奈と友達となったが、作品への思いや記憶を消すウイルスによって薔薇色の乙女のことをうまく思い出せないでいる。ねじウサから薔薇色の乙女の世界がウイルスに攻撃されていることを教えてもらうと、美智や結衣奈、ねじウサと共に作品世界に入り込む。
町屋 結衣奈 (まちや ゆいな)
うさぎ小屋本舗でアルバイトする少女。感情が豊かで自由奔放な性格をしている。語尾に「にゃ」をつける独特なしゃべり方をする。考えなしに行動するため、二条院薫子によく注意されている。ドールを題材にして一大ブームを巻き起こした「薔薇色の乙女」という作品をきっかけに江戸川橋美智や薫子と友達となったが、作品への思いや記憶を消すウイルスによって薔薇色の乙女のことをうまく思い出せないでいる。ねじウサから薔薇色の乙女の世界がウイルスに攻撃されていることを教えてもらうと、美智や薫子、ねじウサと共に作品世界に入り込む。
来島 怜 (くるしま れい)
うさぎ小屋本舗でアルバイトする少女。クールな性格で、六郷沙織の発明したアイテムが失敗するたびにツッコミを入れている。「クエストオブファンタジア」というゲームが、作品への思いや記憶を消すウイルスに攻撃されていることをねじウサから教えてもらうと、沙織や里中小町、ねじウサと共に作品世界に入り込み、勇者として冒険を始める。クエストオブファンタジアはシリーズ最新作までプレイしており、内容もすべて思い出せるが、王様に封印された記憶があることを指摘されて悩み続ける。
六郷 沙織 (ろくごう さおり)
うさぎ小屋本舗でアルバイトする少女。つねにポジティブ思考で、やや天然な性格をしている。発明好きでさまざまなものを作るが失敗ばかりしている。「クエストオブファンタジア」というゲームが、作品への思いや記憶を消すウイルスに攻撃されていることをねじウサから教えてもらうと、来島怜や里中小町、ねじウサと共に作品世界に入り込む。クエストオブファンタジアをエンディングまでプレイした経験があるため、誰よりも早く作品世界になじみ、賢者となって冒険を始める。
里中 小町 (さとなか こまち)
うさぎ小屋本舗でアルバイトする少女。あまり深く物事を考えない陽気な性格で、店ではムードメーカー的な存在。「クエストオブファンタジア」というゲームが、作品への思いや記憶を消すウイルスに攻撃されていることをねじウサから教えてもらうと、来島怜や六郷沙織、ねじウサと共に作品世界に入る。クエストオブファンタジアでは戦士として冒険を始めるが、沙織の発明したアイテムが失敗したときはつねに被害を受けている。
ねじウサ
ウサギのぬいぐるみに大きなねじが付いた謎の存在。自我を持つため会話することも可能で、語尾に「ぴょん」をつける独特なしゃべり方をする。作品への思いや、記憶を消すウイルスを感じ取ることができる。ウイルスを見つけると、ウイルス排除のためにうさぎ小屋本舗で働く少女たちと共に、作品世界に入って少女たちにさまざまなサポートを行っている。
摩耶 (まや)
作品への思いや、記憶を消すウイルスをばらまく謎の組織「ブラックエリート」の幹部を務める女性。高飛車な女王様タイプで、ウイルスを排除するために作品世界に入ってきたうさぎ小屋本舗の少女たちをさまざまな手を使って苦しめる。
場所
うさぎ小屋本舗 (うさぎごやほんぽ)
オタク文化が衰退したアキハバラの片隅にある小さな喫茶店。マンガやアニメ、ゲームのグッズを多数取り扱っており、オタク文化が大好きな人たちが集っている。しかし現在のアキハバラは、オフィス街へと変貌を遂げたために客足は鈍い。店長以外には12人の少女が働いていて、少女たちは喫茶店の業務以外にもねじウサが感知した、作品への思いや記憶を消すウイルスと戦っている。店内には作品世界と行き来できるゲートがある。
クレジット
- 原作
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「ぱすてるメモリーズ」製作委員会
書誌情報
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