概要・あらすじ
昭和58年夏。都会から遠く離れた山奥にある雛見沢村には、今日も「部活」メンバーの、明るく賑やかな声が響く。しかし、毎年6月に行われる祭「綿流し」が近づくにつれ、古手梨花は悲しげな表情を見せる。
祭の日に一人の死者と一人の行方不明者を出す、数年前から始まる連続怪死事件は今年も起きる。すべてを知る梨花は、惨劇の連鎖を断ち切るために行動する。
登場人物・キャラクター
古手 梨花
古手神社の一人娘。毎年6月の「綿流し祭」では巫女役を務める。子猫のような愛くるしさを持つなごみ系。年齢に似合わない冷静さとミステリアスさを兼ね備える、不思議な女の子。一人称は「ボク」で、口数は少ない。 口癖に「み~」「にぱ~」などがある。北条沙都子と同じ家で生活している。事件のすべての事情を知っており、惨劇の回避のために奔走する。
大石 蔵人
毎年雛見沢で起こる連続怪死事件を追うキレ者のベテラン刑事。定年間近だが柔道で鍛えられた腕力・握力は非常に強く、ひと掴みされるとほとんどの者は身動きできなくなる。定年退職までに怪事件を解決させようと執念を燃やすが、それ故にしつこく事件を捜査するため、疎ましく思っている村人が多い。 犯罪に対しての嗅覚は非常に鋭く、独自の情報網を駆使して村の裏事情もある程度調べ上げる。
入江 京介 (いりえ きょうすけ)
雛見沢村に唯一ある医療機関入江診療所の所長。少年野球チーム「雛見沢ファイターズ」の監督も務め、村民からの信頼は厚く真面目で落ち着いた大人の印象だが、軽口を叩く一面もある。印象とは反対的に大のメイド好きであり、興奮するととんでもない言動を突然口走ることもある。
前原 圭一
昭和58年5月に東京から雛見沢へ引っ越してきた少年。父・前原伊知郎と母・前原藍子の3人暮らし。明るく気さくな性格であり、転校して来てすぐに竜宮レナや園崎魅音といった複数の友人を作った。 都会にいた頃から学業に優れ、優秀な知力を持ち「口先の魔術師」と呼ばれる程に口が達者。また、萌え文化にも精通する自称「萌えの伝道師」であり、特にコスチューム関係には煩い。好奇心旺盛な一面を持つが、それが仇となり雛見沢村の隠された真実を暴くこととなる。
知恵 留美子 (ちえ るみこ)
前原圭一達が通う高校の担任教師。生徒たちに対する責任感は人一倍強く、雛見沢の村人からの信頼も厚い。大のカレー好きであり毎日三食は当たり前、悪口を言うものなら生徒だろうが許さず、挙げ句の果てにはカレーの具を栽培する菜園を校舎裏に作るほどである。
園崎 詩音 (そのざき しおん)
園崎魅音の双子の妹。姉とは対照的に容姿や口調など女の子らしさを前面に出しており、一見するとお嬢様タイプだが行動的であり、非常にしたたかな性格。基本的には冷静だが、激情しやすいため我を忘れて行動しがち。 しかし、その根底には正義感や責任感が故の理由が多い。去年の6月に想いを寄せていた悟史が突如失踪し、以来ずっと帰りを待ち続けている。一方で違う学校に通う前原圭一に悟史の面影を見出してからは、少し心を揺らしている。
竜宮 レナ (りゅうぐう れな)
前原圭一と同学年。前原圭一と同学年。本名は「礼奈(れいな)」だが、本人の希望で愛称の「レナ」と呼ばれることが多い。献身的な性格であり、転校してきたばかりの圭一の世話を何かと焼いている。「かぁいい(可愛い)」ものに目がなく、見つけると自宅に「お持ち帰り」してしまう癖があり、一度その気になってしまうと止めることは困難。
赤坂 衛 (あかさか まもる)
警視庁公安部の警部。冷静沈着で真面目、正義感が強く紳士的だが静かに燃える熱血漢。建設大臣の孫の誘拐事件を捜査するために雛見沢村を訪れるが、大石蔵人に村に来た理由を見抜かれるなど経験不足が否めない。 麻雀に夢中だったた時期があり、当時は高田馬場を中心とした各地の高レートの雀荘に出入りし「馬場の衛」の異名で知られており、今でもプロ級の実力を持つ。
鷹野 三四
雛見沢村に唯一ある医療機関入江診療所の看護婦。普段は物腰やわらかく大人の魅力を感じさせる女性だが、時に人を見下したような態度やヒステリックな面を見せる。野鳥観察やぬいぐるみ集めなどの趣味を持つ。
富竹 ジロウ (とみたけ じろう)
野鳥撮影を専門としたフリーのカメラマンで、年に数回撮影のために東京から雛見沢を訪れている。そのため住人ではないものの村人によく知られた存在で、爽やかな振る舞いから評判もよい。一方で富竹ジロウはペンネームであり、本名や雛見沢に興味を持つ理由は村人の誰一人として知らないなど、謎な点も多い。
園崎 魅音 (そのざき みおん)
園崎詩音の双子の姉。クラスでは委員長を務め、姉御肌でカリスマ性が強く周りから慕われている。テンションは高くノリが良いためアクティブな印象を周囲には与えるが、実際は小心なところがある。ゲームを遊ぶために創立した部活の主催者であり、勝利のためなら手段を選ばないため恐れられてもいる。 時折自らを「おじさん」と称するなどガサツな面が目立つが、予期せぬ事態が起こった際には弱気を見せるなど女の子らしい一面も併せ持つ。 雛見沢村の名家、園崎家の次期頭首。
北条 沙都子 (ほうじょう さとこ)
前原圭一と竜宮レナの下級生。相手の行動を予測して巧みにトラップを仕掛けるという悪趣味を持ち、その腕前は名人級と謳われるほど。負けず嫌いで生意気な性格だが、圭一やレナにからわれて泣いてしまうなど、まだ幼いところがある。 上品なつもりでお嬢様口調で話すが、聞き手側は挑発として受け取ってしまうことが殆ど。両親は3年前の6月怪事件で他界しており、加えて去年の6月には慕っていた兄の悟史と祖父母が突如謎の失踪を遂げている。
羽入 (はにゅう)
その正体は村で崇拝される「オヤシロさま」。実体化したうえで、古手梨花の遠縁の親戚「古手羽入」として前原圭一達の学校に転入してくる。
場所
雛見沢村 (ひなみざわむら)
『ひぐらしのなく頃に解』に登場する架空の村。毎年6月に綿流しという祭りが行われているが、その日になると毎年一人が死に、一人が行方不明になるという連続怪死事件が昨年まで4年連続で起きている。2年前には北条沙都子の両親が他界しており、昨年には沙都子の兄である悟史と祖父母が突如謎の失踪を遂げた。
入江診療所 (いりえしんりょうじょ)
『ひぐらしのなく頃に解』に登場する雛見沢村に唯一の診療所。医師である入江京介と看護婦の鷹野三四が勤める。
エンジェルモート
『ひぐらしのなく頃に解』に登場する架空の店舗。興宮の街の中にあるファミリーレストランで、園崎詩音がウェイトレスのアルバイトをしている。