概要・あらすじ
ある日、七梨太助が父親から送られてきた支天輪から出てきたのは、小璘という少女だった。その後も、次々と汝昴や紀柳が父親から送られた物品から現れて太助の家に住み着くようになり、太助の家は賑やかになっていく。そんななか、太助は小璘に恋をし、彼女に告白したいと思うようになっていく。だが小璘は恋愛感情というものを忘れていて、太助の気持ちが理解できない。
ある日、太助と小璘の前に飛という少女が現れ、太助と小璘の恋愛の手助けを開始。彼女のおかげで、小璘の恋愛感情の封印は徐々に解かれていくのだった。
登場人物・キャラクター
七梨 太助 (しちり たすけ)
ツッコミ役に回ることが多いが、何かと周囲に振り回され、軽く扱われがちな中学2年生の男子。小璘に守られ、汝昴に幸福を与えられ、紀柳に試練を与えられる日々を送っている。小璘のことが好きだが、小璘が恋愛感情を理解できないと知り、二の足を踏んでいる。
小璘 (しゃおりん)
支天輪に宿る月の精霊で、七梨太助を主としている少女。支天輪を用いて星神たちを使役し、主を守ることを使命としている。しかし現代の太助の周囲には脅威がないため、自分の勤めを果たせないでいることに悩んでいる。恋愛感情が封じられていて、太助の好意に気づいていない。
汝昴 (るーあん)
太陽の精霊で、妙齢のお姉さん。黒天筒に宿っており、七梨太助を主とした。黒天筒を用いて無機物を動かすことができる。太助のことを「たー様」と呼び、唯一慕っている存在。小璘とは昔からのライバルで、負けん気が強い。しかし、太助が小璘に想いを寄せていることを知ってからは、積極的にアプローチすることは少なくなった。
紀柳 (きりゅう)
大地の精霊で、短天扇に宿っている少女。主である七梨太助に試練を与え、成長を促すという使命を持っている。対象物の大きさを自在に変えることが可能で、それを試練に使う道具として扱う。小璘とは昔なじみで仲は悪くない。もの静かな少女だが、時に鋭い突っ込みを入れることもある。太助が小璘を好きだと知ってからは、2人の仲を応援している。
飛 (ふぇい)
人の心が読める少女。突然七梨太助たちの前に現れ、なし崩し的に太助たちと生活を共にするようになった。実は精霊界の住人であり、小璘、汝昴、紀柳を生み出した母親的存在。元々名前がなく、「飛」という名前は小璘につけてもらった。
宮内 出雲 (みやうち いずも)
宮内神社の神主の男性。小璘のことが好きで、小璘に近づくために七梨太助たちの高校の購買部で働いている。女性にモテるナルシストで、自分に絶対の自信がある。似た性格の汝昴とは馬が合う。
野村 たかし (のむら たかし)
中学2年生の男子。七梨太助の親友で、熱血漢。小璘に一目惚れをし、気にかけているが、愛原花織のことも意識していて、宙ぶらりんの気持ちを抱えている。そのため、小璘と太助の仲を素直に応援できずにいる。
愛原 花織 (あいはら かおり)
七梨太助の後輩で、太助のことが好きな中学1年生の女子。太助に一目惚れをし、乙女チックな考えのもと太助にアプローチを繰り返すも、すべて玉砕している。小璘を恋敵と認めており、あまり言葉を交わすことはない。
遠藤 乎一郎 (えんどう こいちろう)
七梨太助の友達で、汝昴のことが好きな中学生2年生の男子。おどおどしていて、あまり強気に出られないタイプ。しかし、汝昴に対する憧れにも似た好意は本物で、何度ウザいと言われても、へこたれない強さを持つ。
山野辺 翔子 (やまのべ しょうこ)
七梨太助の友達で、同じクラスの中学2年生女子。さばさばした性格で、小璘とすぐに仲良くなった。小璘と太助の仲を応援しており、時折太助にはっぱをかけることもある。学校では、学年一のトラブルメーカーとして有名。
七梨 那奈 (しちり なな)
七梨太助の姉で、6歳上の女性。両親と同じく放浪癖を持ち、太助が住む実家を留守にしていることが多い。快活な人物で大酒飲みなため、何かと太助の周囲を騒がせる。小璘と太助の恋を応援している。実家に帰ってくると、両親の代わりに太助に助力することがある。
虎賁 (こはん)
虎の耳としっぽを持った星神。言葉を喋るため、離珠と共に小璘の話し相手として顕現していることが多い。勝ち気で、ちょっと乱暴な言葉遣いをする。離珠と違い、はっきりとした物言いで、小璘の恋愛相談の手助けになっている。
離珠 (りしゅ)
伝達用の星神で、小璘に言葉を伝える役割を担っている。ただし、人間の言葉をしゃべることはできない。小さな少女の姿をしており、よく虎賁と共に小璘の話し相手として顕現している。時折、小璘と同じお風呂に入っていることがある。
南極寿星 (なんきょくじゅせい)
星神たちのトップで、見た目は老人。他の星神たちを纏めると同時に、星神としては守護月天である小璘に唯一意見することが許されている。小璘に封印が施されていることも、七梨太助によって封印が解かれようとしていることも分かったうえで静観している。
零 (れい)
人の形をした星神。少年の見た目をしているが、星神のため長生き。当初は自分を置いていった小璘に対して敵意をむき出しにしていたが、根は優しく、小璘が記憶を封印されていたため、故意に置いていったわけではないことを知ると態度を軟化させる。
蘭 (らん)
人の形をした星神。少女の見た目をしているが、星神のため長生き。零と共に守護月天である小璘を探しにきた。小璘が勝手に幸せに暮らしているところを発見し、小璘に対して敵意を持った零に対し、戸惑いながらも彼についていくことを選んだ。最終的には零も蘭も小璘と和解する。
シン
精霊界の精霊で、小璘、汝昴、紀柳たちに守護月天などの使命を託し、人間界に降ろした。小璘たちを精霊界に戻すために姿を現すが、飛によって阻止される。今は小璘たちを傍観している立場。
集団・組織
星神 (ほしがみ)
支天輪によって呼び出される神々のこと。小璘の手助けをするために存在し、一部例外はあるものの、基本的には顕現する際に小さい姿をとることが多い。そのなかで、南極寿星はトップに位置し、小璘に対して唯一意見することを許されている。
その他キーワード
支天輪 (してんりん)
「来々」という掛け声と呼び出したい星神の名前を唱えることで、顕現してほしい星神を呼び出すことができる、小璘の持ち物。当初は小璘だけが使えると思われていたが、実は小璘たちの生みの親である飛も使うことができる。
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