概要・あらすじ
中学生でありながら、家庭の事情で一人暮らしをする少年・七梨太助は、ある日、父親から送られてきた支天輪(してんりん)という骨董品を手にし、守護月天小璘という精霊を呼び出してしまう。戦乱の世で主の守護を務めてきた彼女は七梨太助の身を守ろうと務めるも、時代の移り変わりに気づき、一度は再び眠りにつこうとする。
しかし、七梨太助が抱える孤独や寂しさを知った彼女は、彼の心を癒すことを目的に一緒に暮らし始める。やがて、父から送られてくる手紙の数だけ精霊は増えていき、慶幸日天汝昴や万難地天紀柳を加えた、ひとりの少年と3人の精霊の共同生活が始まる。
登場人物・キャラクター
七梨 太助 (しちり たすけ)
14歳で中学2年生。両親と姉が海外へ旅に出ているため、シャオたちが現れるまでは実家の一軒家で一人暮らしをしていた。支天輪や黒天筒(こくてんとう)、短天扇(たんてんせん)から精霊を呼び出した心の清い者。何かとトラブルを巻き起こす体質。
慶幸日天 汝昴
七梨太助が呼び出した黒天筒に宿る太陽の精霊で、主に幸福を与える使命を持つ。七梨太助のことをたー様と呼ぶ。黒天筒の力で命無き者に命を吹き込むことができ、それを使役する。妖艶で大人びた容姿には似合ないほどの大食漢だが、体内の陽天菌によりスタイルが変わることはない。 守護月天であるシャオとは、過去に幾度と戦いを繰り広げてきた間柄で、自身の目的を拒まれた経験からライバル視している。
山野辺 翔子
七梨太助の同級生で、シャオの親友。学年一の問題児とされていたが、実は周囲から寄せられる期待への反抗心から非行に走っていた。根は優しく、七梨太助とシャオの恋を応援している。シャオと出会い、学校にも出席するようになったものの、面倒なことを前にするとサボタージュする癖はあまりなおっていない。
宮内 出雲
『まもって守護月天!』の登場人物で、宮内神社の神主。甘いマスクにスポーツ万能と女性人気が高く、ファンクラブも存在する。シャオに好意を寄せており、彼女に近づくため七梨太助たちが通う中学校の購買部でも、ときおり売り子のアルバイトをしている。ナルシストでフェミニストな性格だが、根は優しい人間で、しゃべることができない星神・離珠と心を通わせられる数少ない人物でもある。
愛原 花織
七梨太助の後輩で中学1年生。雨の日に七梨太助から傘を借りたことがあり、それ以来、七梨太助に対し好意を寄せている。恋に積極的な乙女で、七梨太助を巡ってルーアンと衝突することが多い。野村たかしとは気が合うことが多く、兄のように慕っている。
野村 たかし
『まもって守護月天!』の登場人物で、七梨太助のクラスメイト。クラスのムードメーカーで熱血漢。シャオに好意を寄せているが、愛原花織にも少し気がある。ピカデオンと命名したコードレスマイクを持ち歩いている。ヨーヨーが特技。
遠藤 乎一郎
『まもって守護月天!』の登場人物で、七梨太助のクラスメイト。普段はおっとりしているが、ときおり男らしい一面を見せる芯の強い少年。ルーアンに好意を寄せており、彼女の頼みとあらば協力を惜しまない。野村たかしと仲が良く、一緒にいることが多い。
万難地天 紀柳
短天扇に宿る大地の精霊で、主に試練を与えることで成長を促す役目を担う。七梨太助のことを主殿と呼ぶ。生真面目だがシャイな性格で、その言動が周囲に誤解されることも少なくない。短天扇を使って、物の大きさを自在に変えられる。低血圧のため朝が弱く、また暑さや寒さ、辛い食べ物、甘い食べ物が苦手。
七梨 那奈
七梨太助の姉。両親同様に放浪癖があり、実家にはあまりいない。好奇心旺盛な性格で、シャオやルーアン、キリュウなど、精霊を前にしても動揺することはなく、むしろ好意的な態度で迎え入れた。周りからやや孤立しがちなキリュウに対し、特別に意思疎通を図ろうとする。
離珠
シャオが呼び出す星神の一人で、口は聞けないが、どんなに離れていてもシャオに思っていることを伝えるの能力を持つ。身長は20cm弱と小さく、同じくらいの背丈の星神、虎賁と仲が良い。思念会話の語尾に「~でし」と付くのが特徴的。宮内出雲の母が作るお団子が好物。
虎賁
シャオが呼び出す星神の一人で、あらゆる球技に精通している。虎柄の耳と尾を生やした小童子の姿をしており、身長は離珠よりもやや小さい。
軒轅
シャオが呼び出す星神の一人。竜のような姿をしており、人を乗せて空を飛ぶことが可能。喋ることはできないが、人間の会話を理解することができるなど、知能は高い。同じ星神の離珠や虎賁と仲が良く、一緒に行動することが多い。
南極寿星
星神の一人で、守護月天のお目付け役。シャオの行動を制限できる唯一の星神で、自分の意志で支天輪に出入りできるだけでなく、シャオを支天輪に戻すこともできる。方向音痴なのが玉に瑕。
守護月天 小璘
七梨太助が呼び出した、支天輪に宿る月の精霊で、あらゆる不幸から主を守る使命を負う。七梨太助のことを太助様と呼ぶ。元は、外敵から主を守る役割を担っていたが、現世ではそういった事柄が少ないこともあり、七梨太助が抱える孤独や寂しさから彼を守ることを守護する理由にしている。 支天輪から中国に伝わる星座の精霊・星神を呼び出すことが可能。
その他キーワード
支天輪
守護月天であるシャオが宿る不思議な道具。支天輪の中を覗けし者、あらゆる災難をはねのける守護月天の守りを得よう、という伝説があり、心の清いものが輪を覗き見ると、支天輪に宿る月の精霊の施しを得られる。