概要・あらすじ
関東のとある県にある、久嬢女子高等学校。部活動が必須であるという女子校に転入してきた1年生・高橋葵は、部活一覧のパンフレットを広げて驚いた。12あるクラブのすべてが、地名がついた「野球部」だったのだ。同じく転入生である濡羽杏音によると、「野球部」というのは略称で、正式には「プロ野球応援部」だという。「野球部」が12個あったのは、プロ野球が12球団あるからで、地名は球団の本拠地を示していたのだ。久嬢女子高校はプロ野球好きの女子だけが在籍する女子校である。学費が安いのも、未来の応援団育成のために、各球団から支援を受けているからであった。プロ野球に詳しくない葵だったが、「今さら学校を変えるわけにはいかない」と現状を受け入れ、推しチームを見つける決意をする。こうして葵は、「プロ野球応援部」を一つずつ見学することになった。
登場人物・キャラクター
高橋 葵 (たかはし あおい)
久嬢女子高等学校1年生の女子。三編みのおさげ髪が特徴。久嬢女子高校が、プロ野球好きの女子だけが在籍する学校だということを知らずに転校してくる。12個ある「プロ野球応援部」のどれかに所属しなければならないため、各応援部を見学に訪れる。
濡羽 杏音 (ぬれば あんね)
久嬢女子高等学校1年生の女子。高橋葵と同じく転入生で、葵のクラスメート。「プロ野球を大好きな女の子」が大好きという百合女子。かわいい女の子を求めて、葵と共に12個ある「プロ野球応援部」を見学する。
集団・組織
関西ライガース部 (かんさいらいがーすぶ)
久嬢女子高等学校に12ある「プロ野球応援部」の一つ。プロ野球チーム「関西ライガース」を愛する生徒が集うクラブ。部室の入り口は、巨大なフグやカニといった個性的な看板で飾られており、中では「甲子園たこ焼き」「甲子園お好み焼き」などの食べ物が売られている。部長はコテコテの関西弁を話す女子。温かくて気さくな性格だが、東京シャイアンツ部には異常な敵対心を持っている。なお、「関西ライガース」は、実在のプロ野球球団「阪神タイガース」をモチーフにしている。
東京シャイアンツ部 (とうきょうしゃいあんつぶ)
久嬢女子高等学校に12ある「プロ野球応援部」の一つ。プロ野球チーム「東京シャイアンツ」を愛する生徒が集うクラブ。部室は東京ドーム球場のような外観で、大浴場などの娯楽施設も充実している。部長はお嬢様タイプで清楚な雰囲気を持つ。関西ライガース部の部長とは折り合いが悪く、口論になると丁寧な口調ながらも顔をひきつらせて応戦する。なお、「東京シャイアンツ」は、実在のプロ野球球団「読売ジャイアンツ」をモチーフにしている。
東京スパローズ部 (とうきょうすぱろーずぶ)
久嬢女子高等学校に12ある「プロ野球応援部」の一つ。プロ野球チーム「東京スパローズ」を愛する生徒が集うクラブ。部室内は、いちょう並木風廊下、ミニバッティングドーム、シミュレーションゴルフルームなどがあり、神宮球場近くの雰囲気を再現している。部長は、雀丸と雀姫というマスコットキャラクターを使って、新人を勧誘しようとする策略家。なお、「東京スパローズ」は、実在のプロ野球球団「「東京ヤクルトスワローズ」をモチーフにしている。
広島ダ・カーポ部 (ひろしまだ かーぽぶ)
久嬢女子高等学校に12ある「プロ野球応援部」の一つ。プロ野球チーム「広島ダ・カーポ」を愛する生徒が集うクラブ。部室はこじんまりとしており、中には広島県の観光スポットのミニチュアがズラリと並ぶ。ユニフォームや応援グッズなどを売っているショップは、チームカラーの赤一色である。部長は広島弁を話す女子で、後輩の面倒見の良い姉御肌である。なお、「広島ダ・カーポ」は、実在のプロ野球球団「広島東洋カープ」をモチーフにしている。
名古屋ドラゴネッツ部 (なごやどらごねっつぶ)
久嬢女子高等学校に12ある「プロ野球応援部」の一つ。プロ野球チーム「名古屋ドラゴネッツ」を愛する生徒が集うクラブ。部室内にはショップ、キッズルーム、アトラクションエリアなどがあるが、これといった特徴はない。部長は、元ドラゴネッツ監督の落合博道を崇拝しており、その言動は落合監督の著作「采配とアドバイス」に多大な影響を受けている。なお、「名古屋ドラゴネッツ」は、実在のプロ野球球団「中日ドラゴンズ」をモチーフにしている。
書誌情報
やきゅうみようよ! 3巻 小学館〈ゲッサン少年サンデーコミックス〉
第1巻
(2021-10-12発行、 978-4098507672)
第2巻
(2022-04-12発行、 978-4098510672)
第3巻
(2022-10-12発行、 978-4098513277)