イベリスの花嫁

イベリスの花嫁

結婚を控えたウェディングプランナーの柏井美月は、ある女性と運命的な出会いをする。その女性、都築七海は二人の男性を同時に愛せる奔放な女性。しかもその関係は男性二人も同意の上だった。七海の結婚式を担当することになった美月は、そんな彼女にどうしようもなく惹(ひ)かれてしまう。男性との結婚を目前にした二人の女性の恋愛模様をドラマチックに描いた群像劇。小学館「月刊!スピリッツ」2022年2月号より掲載されている作品。

正式名称
イベリスの花嫁
ふりがな
いべりすのはなよめ
作者
ジャンル
百合
レーベル
ビッグ コミックス(小学館)
巻数
既刊2巻
関連商品
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概要・あらすじ

ウェディングプランナーの柏井美月は、優しい婚約者のと同棲(どうせい)して3か月。1年後に結婚する予定だ。人の結婚式のことばかり考えていたからか、自分の結婚式にはまだ具体的なイメージが湧かない。駅のホームで「あの女性にはこんなドレスが似合いそう」などと考えていると、線路を挟んだ向い側のホームで、本を呼んでいる女性に目が止まる。その女性と目があったのは一瞬だったものの、何か不思議な気持ちになる美月。後日、上司の福永主任の後輩が式場見学に訪れる。その女性は、美月と線路を挟んで見つめ合った都築七海だった。七海は婚約者の広樹とカルミナホテル東京のチャペルを見学する。テンションの上がる広樹に優しい顔で応える七海。美月にはお互いに愛し合っている仲の良いカップルに見えた。雑談中、七海は臆面もなく「彼を愛しているので」と言い、彼との出会いも語ってくれた。そして「愛は降りてくるものだと思いません? 不可抗力なんです」と話した。それから2週間がたち、美月が純と話題のイタリアンの店に向かう途中、建物の狭い小道でキスをしているカップルが。それは七海と福永主任だった。また七海と目が合った美月は動揺を隠せない。純からも後輩からも、最近様子がおかしいと言われる美月。実は初めて目が合った時から、七海のことを美しいと思い、彼女のことがずっと頭から離れないのだった。

登場人物・キャラクター

柏井 美月 (かしわい みつき)

カルミナホテル東京で働く女性。有能なウェディングプランナー。婚約者の純と同棲中で、1年後には結婚する予定。艶のある黒髪で、背中までのストレートロング。仕事中は後ろで一つにまとめている。子供の頃から結婚式が好きでこの職についた。客の要望や無理難題にも全力を注ぐ。

都築 七海 (つづき ななみ)

古書・弥生書店の雇われ店長をしている26歳の女性。恋愛に奔放で、嫉妬という価値観はない。二人の男性と同時に付き合い、同じように愛情を注ぐ。愛は足し算だと思っている。髪はアゴまでの長さのショートボブ。広樹と結婚式を挙げる予定で、柏井美月の上司の福永主任とも付き合っている。

福永 (ふくなが)

カルミナホテル東京に勤める男性。柏井美月の上司で、背が高くて頰がこけている。落ち着きのある男性でバツイチ。現在は独身だが大学時代の後輩の都築七海と付き合っている。彼女が広樹と付き合っていることも知っていて、自分の結婚式場を紹介する。七海の花嫁姿を想像し、嫉妬に苦しみたいという倒錯的な趣味の持ち主。

広樹 (ひろき)

都築七海の婚約者の男性。人懐っこくて明るい性格で、ゲーム業界で働いている。七海と同じく嫉妬という価値観はない。七海が福永と二人で会っていることも承知している。イベント好きで、自分から七海と結婚式を挙げたいと希望する。

(じゅん)

柏井美月の婚約者の男性。メガネをかけ、タレ目で純朴そうな性格で、美月とはすでに同棲している。美月を山へ連れていき、この景色を見せたかった、と涙を流す優しい男性。

書誌情報

イベリスの花嫁 2巻 小学館〈ビッグ コミックス〉

第1巻

(2022-06-10発行、 978-4098613120)

第2巻

(2023-01-12発行、 978-4098615018)

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