あらすじ
教室で立花唯がアルバイトのシフト確認のためにスマートフォンをいじっていると、大白鳥沢金姫百合子が話しかけてきた。最近スマートフォンを持つようになったばかりという姫百合子は、セクシー動画を検索・鑑賞するのが好きだが、パッケージで立花似の女優を見つけても、実際の動画ではあまり似ていないことが多く、悩みを抱えているのだという。さらに姫百合子は、「魅惑の人妻よしこ」という人物とメールのやり取りもしているのだと語る。人を疑わず、スパムメールにまで律義に返事をしている姫百合子のネットリテラシーの低さを咎めつつ、立花は姫百合子に乞われてSNS「VLINE」のIDを交換。こうして立花とメッセージをやり取りした姫百合子は、初体験の相手が立花だと吹聴し、周囲の生徒たちをドン引きさせる。さらに姫百合子は、スマートフォンを下腹部に当てた状態で立花に電話をかけてもらえば、遠隔操作のバイブプレイができることに気づいたと、興奮した面持ちで立花に報告。呆れた立花は姫百合子のスマートフォンを没収するが、そんな彼女に姫百合子は打ちひしがれた様子で、立花ともっとなかよくなりたいだけだと告げ、絆された立花は静かに姫百合子にスマートフォンを返すのだった。その日の夜、立花のもとに姫百合子からSNSのメッセージが届く。その内容は「立花を思いながら自慰に勤しんでいる」というもので、メッセージを確認した立花は、すぐさま姫百合子のIDをブロックする。(エピソード「第2話」)
登場人物・キャラクター
大白鳥沢金 姫百合子 (おおしらとりざわかね ひめゆりこ)
由利山森女子高等学校に通う女子。黒髪ロングヘアに百合の花の髪飾りをつけた殿上眉の美少女で、小柄ながら胸とお尻が大きく、抜群のスタイルの持ち主。お付きのメイドが運転するリムジンで登校するお嬢様で、もともとは名門として知られる城金女学園(しろがねじょがくいん)に進学する予定だった。しかし、登校中に車窓から見える「デリヘル」「ホテヘル」の看板に興味を覚え、見聞を広めるためにふつうの高校の由利山森女子高等学校への進学を決意した。生粋のドMで、由利山森女子高等学校に進学後、ドSオーラを漂わせた立花唯を見て一目惚れ。また、大白鳥沢金家の家訓が「正直に生きろ」ということもあって性衝動に忠実で、さらに丁寧な口調ながら人目を気にせずにあふれ出る卑猥な妄想と願望のすべてを包み隠さず口にするため、クラスメートで生徒会委員の相武凛には「口から性癖露出狂」と称され、警戒されている。また立花に一目惚れして以来、下着を濡らす毎日で、結果週に7日、すなわち毎日をノーパンで過ごすようになり、それを平然と公言するなど筋金入りの変態。そのため立花には非常に迷惑がられているが、無視されても放置されたと興奮を覚える性質のため、どう扱っていいのか困惑されている。ちなみに、立花のドSなところは性的に好きだが、ぶっきらぼうに見えて実際は優しいところは人間として好きだと語っており、心身ともに立花に惚れ込んでいる。そのため、思いがけず立花と距離が近づいてしまった際には、ふだんの変態ぶりが鳴りを潜めて素直に照れるなど、純情な一面を見せることもある。
立花 唯 (たちばな ゆい)
由利山森女子高等学校に通う女子で、大白鳥沢金姫百合子のクラスメート。金髪のショートヘアでピアスをつけ、薄くとがった眉毛に鋭い目つきと、見るからにヤンキー然とした姿をしている。体型はスレンダーだが胸があまり大きくなく、クラスメートに胸の大きい女子が多いこともあって、立花唯自身はそのことを少々気にしている。そのにじみ出るドSオーラにより、天然ドMの姫百合子に一目惚れされ、徹底的にねじふせたうえで、穴という穴を制圧してほしいとまとわりつかれている。ちなみに周囲からは恐れられて遠巻きにされているが、捨て犬を放っておけなかったりと、根は優しくて面倒見がいい。そのため、何かと接近してくる姫百合子のことも、口ではいろいろと言いながらも明確には拒絶していない。ちなみに、姫百合子や相武凛など、特に性的な意味で言動のおかしい人間にばかりかかわっているため、少々コミュ障ながらもごくふつうの会話ができる大神光のことを気に入り、また自分と同じく胸が小さいということもあって親近感も覚えている。「チョコ」という名の犬を飼っており、チョコの前では明るい年頃の女の子らしい姿を見せる。ちなみに料理が上手。
相武 凛 (あいぶ りん)
由利山森女子高等学校に通う女子で、大白鳥沢金姫百合子のクラスメート。生徒会委員を務めている。黒髪をボブヘアにした切れ長の目の美人で、胸はそれなりにあるが立花唯に「大根足」と評されるほどに足が太く、自身もそのことを少々気にしている。学園の秩序を守ることを口実に、生徒・教師問わず異分子扱いされている立花のことをマークしており、立花と親しくしているうえ、変態性癖を臆面もなく公言する姫百合子のことも、不穏分子として警戒している。一見すると非常にまじめな堅物だが、実は性的なことに興味津々で、姫百合子の性的な妄想や願望を聞き出しては興奮している節がある。一方で純粋なところもあり、姫百合子の性的な言動が行き過ぎた場合には、動揺しながら立花に助けを求めることもある。ちなみに、SNSでは「ぶーりん」のハンドルネームを使っており、「髪の匂い嗅ぎたい」「髪の匂い瓶に保存したい」などと気持ち悪い絡み方をして「ぴかりん」こと大神光に警戒されているが、一方で構ってくれることに感謝もされている。ちなみに、ぴかりんがクラスメートの大神であることには気づいていない。
大神 光 (おおがみ ひかり)
由利山森女子高等学校に通う女子で、大白鳥沢金姫百合子のクラスメート。セミロングヘアをツーサイドアップにして、アンダーリムの眼鏡をかけている。ゲームが大好きで、恋愛はもっぱら二次元のイケメンが相手。陰気なオタク気質の典型的なネット弁慶で、現実では人とコミュニケーションが取れず、学校には友達がいない。一方でネット世界では、現役JKであることをただ一つの武器に、「ぴかりん」のHNでほかのユーザーとのつながりを求めて元気に活動している。ただし、低身長で胸が小さく、顔にも自信がないために自撮り写真で人を引き付けることができず、自撮り写真が簡単にバズる胸が大きくスタイルのいい女性のことを呪っている。SNSでは、「ぶーりん」こと相武凛に「髪の匂い嗅ぎたい」「髪の匂い瓶に保存したい」などと気持ち悪く絡まれているが、大神光自身はぶーりんの言動に警戒しつつも、自分にかまってくれることに感謝もしている。ちなみに、ぶーりんがクラスメートの相武であることには気づいていない。クラスメートの立花唯には、姫百合子や相武とは違ってごくふつうの会話ができる相手として気に入られて優しく接してもらっており、大神自身も立花のことをひそかに慕っている。
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