概要・あらすじ
最後の審判の時に神が用いる人類の善否が記された書であるいのちの書を魂に持つ主人公天瀬万梨。清らかで慈愛の心に満ちた天瀬万梨は自身の持つ過酷な運命におののきながらも、愛の力で乗り越えようとする。彼女の愛は悪魔大鵬伽邪人と光の天使アリエル・ルブランどちらが手に入れるのか。運命の天使戦争が始まる。
登場人物・キャラクター
天瀬 万梨 (あませ まり)
至聖学園高等部の1年生の女子高生。一見して栗色の髪と優しい目をしている普通の女の子だが、実は魂に神の書いのちの書を持ち、人類の運命を左右する力を持っている。心優しく、慈悲深い性格。大鵬伽耶人とアリエル・ルブランの間でどちらを好きなのか心が揺れている。
大鵬 伽邪人 (おおとり かやと)
黒い瞳に黒い髪を持つ至聖学園高等部1年の男子高校生。幼い頃に両親を亡くし、人間でありながらも悪魔に育てられた。ルシファーに寵愛されておりルシファーの命を受けて天瀬万梨の中のいのちの書を奪おうと目論んでいる。攻撃的でひねくれていたが本当は優しさも持ち合わせている。
アリエル・ルブラン
大天使・ミカエルに仕える光の天使。光輝く金の髪に美しい容姿を持つ。天瀬万梨のいる至聖学園高等部にフランス語の教師として潜入する。天瀬万梨を恋に落させることを使命としていたが、次第に本気で天瀬万梨に恋をするようになってしまう。
平井 良二 (ひらい りょうじ)
至聖学園高等部に勤める教師の男性。人間界でアリエルル・ブランのサポートをしている。かつては天使で大天使・ヨフィエルに仕えておりいのちの書が納められた神の書庫を管理していた。禁書であるいのちの書に興味を持ってしまったことから悪魔につけ入られてしまい、それによって堕天し、人間に転生する。
結城 保子 (ゆうき やすこ)
至聖学園高等部1年の女子高生。ショートカットが特徴。天瀬万梨と仲の良い友人で天瀬万梨の悩みにも理解を示す。いつもは同じ寮で生活しており、何かと天瀬万梨に気をかけている。
ラザ
魔王・ルシファーに仕える魔女。激しやすい性格。大鵬伽耶人のことが好きで、天瀬万梨のことを邪魔に思っている。大鵬伽耶人を手に入れるためならばルシファーを裏切っても構わないとすら思っている。
ルシファー
魔界の絶対的権力者である魔王。迷宮の氷地獄に住み、氷を操る。冷酷な性格で人心掌握に長けている。大鵬伽耶人を気に入っており天瀬万梨からいのちの書を奪うように命を下す。かつては天使長だったが神に逆らい、戦いを挑んでしまったために魔王になってしまった。
ミカエル
大天使。天使界の主でアリエル・ルブランにいのちの書を取り戻すように命じた。悪魔の野望から天使界、人間界を守ろうという名目を掲げていたが実はルシファー救済を目的としていた。
ワータ
魔界で大鵬伽耶人と共にルシファーに仕えた5人のうちの一人。風を操る悪魔。天瀬万梨に影響を受け悪魔との契約を破った大鵬伽耶人の元へ制裁を加えるべくしてやってきて大鵬伽耶人に氷の短剣を突き刺した。
アータル
魔界で大鵬伽耶人と共にルシファーに仕えた5人のうちの一人。炎を操る悪魔。利己的な性格で単身で大鵬伽耶人を捕らえに人間界にやってきた。人間に取り憑き、その人間を放火魔へと変貌させた。
マーフ
魔界で大鵬伽耶人と共にルシファーに仕えた5人のうちの一人。かつては月の天使だった。ルシファーの参謀でずる賢く計算高い。ルシファーに気に入られていた大鵬伽耶人を失脚させるために、あえてラザを使いルシファーの後継者の座を狙う。
ザム
魔界で大鵬伽耶人と共にルシファーに仕えた5人のうちの一人。地上の大地を操る悪魔。数千年という長きに渡ってルシファーに仕えていることもあり他の者よりもルシファーを理解している。大鵬伽耶人を弟のようにかわいく思っていた。
天瀬万梨の母親 (あませまりのははおや)
天瀬万梨の母親。多忙な美術評論家で家を空けることが多い。しかし娘である天瀬万梨を心から信頼し、強く愛している。天瀬万梨を身篭っている時に事故にあい、その事故で夫を失った。
その他キーワード
いのちの書
原初から終末までの全ての命の魂の記録が記された書。神はこれによって人間の善悪を裁く。審判の書でもあり、霊力の根源でもある。それゆえ、いのちの書を持っている者こそが神であるのだと言われている。