概要・あらすじ
死体から人造人間(フランケンシュタイン)を作る技術が進んでいる近代ヨーロッパ。家族を人造人間に殺され、自らも人造人間化されたヒューリー=フラットライナー。怒りに震える彼は、全ての人造人間を破壊するために、Dr.ビーベリーと倫敦に旅立つ。一方で人造人間の調整のプロフェッショナル、アシュヒト=リヒターは、人造人間化された恋人のエルム=L=レネゲイドを人間に戻す方法を模索。
アシュヒトとヒューリー一行は合流し、倫敦の街を襲う人造人間たちと戦いながら、真相を探る。
登場人物・キャラクター
ヒューリー=フラットライナー
かつて両親が、彼とレイス=アレンの目の前で人造人間(フランケンシュタイン)に殺されたことをきっかけに、人造人間に非常に強い恨みを持っている男性。ロバート=ワイスの家で猟場番をしていた。体は大きく、ボサボサの長髪、粗暴で目つきが悪い。 18歳の時に復讐中に死亡。Dr.ビーベリーによって救われた後、人造人間が多く住む倫敦に向かう。自らも人造人間化されたことを知り、人造人間全てを殺す誓いを立て、復讐の鬼と化す。Dr.ビーベリーによって調整された破壊のための「運動神経機能特化型」人造人間。生体電流の放電によって、高速移動と攻撃が可能。
エルム=L=レネゲイド
没年齢13歳、実年齢23歳のドイツ・インゴルシュタット出身の人造人間(フランケンシュタイン)。自らの身体を人間に戻すために、アシュヒト=リヒターと旅をしている。非常に明るく天真爛漫な、ムードメーカー。しかし死亡する前のエルムは非常におとなしい少女だった。 「皮膚機能特化型」の人造人間で、皮膚を自在に操ることでダメージを即再生できたり、爪や髪を刃に変えたり、真空圧着を利用して相手の皮膚を剥ぎ取ったりすることができる。幼なじみのアシュヒトですら知らなかった、とある秘密を抱えている特殊な人造人間。
アシュヒト=リヒター
ドイツ・インゴルシュタット出身の人間の男性。22歳で脚は義足「装甲の足(パンツァー・ダス・バイン)」を装備。人造人間(フランケンシュタイン)の整備のプロフェッショナル。世界一の創造主Dr.リヒターの息子で、人造人間になった幼なじみの恋人エルム=L=レネゲイドを再び人間にするために旅をしている。 帯電した弾丸を用いた、対人造人間用50口径拳銃”鋼鉄の腕(アイゼン・デア・アルム)”を用いて、人造人間たちを破壊する。
Dr.ビーベリー
ドイツ・インゴルシュタット出身の人間の女性。死亡したヒューリー=フラットライナーを人造人間(フランケンシュタイン)に変えた。人造人間の神経系統の調節のプロフェッショナル。普段からランジェリーの上に白衣を羽織っているため、コールガールと間違えられることは多い。 かつてとある事件があったため、アシュヒト=リヒターの父親、Dr.リヒターを強く憎んでいる。
ロバート=ワイス
過去に馬車を襲われたヒューリー=フラットライナー・レイス=アレン・エーデル=ワイスを救い、3人を迎え入れた子爵。善人のようにふるまっていたが、実は馬車を襲った人造人間を作った張本人。本物の娘エーデル=ヴァイオレット=ケリーの代わりに新しくエーデル=ワイスを利用して、自分を裏切らない家族をつくろうとする、歪んだ思想へと進んでしまった。
エーデル=ヴァイオレット=ケリー
ワイス家の本当の娘で、母は離婚後に娼婦となり、虐待を受けながら暮らしていた。母が死んだ後も娼館の下働きをさせられており、客を取るように命じられたところを逃亡。倫敦で乞食仲間と共に暮らす。
エーデル=ワイス
ヒューリー=フラットライナー・レイス=アレンが人造人間(フランケンシュタイン)襲撃にあった日に、共に救われた人間の少女で。全ての記憶を失っており、ワイス家の養女として引き取られ、二人と共にいることが多かった。 人造人間化したレイスに撃ちぬかれて死亡。
フレデリック=アバーライン
元スコットランドヤードの警部。熱血漢で、人造人間(フランケンシュタイン)絡みの事件に当たっても命がけで飛び込んでいく人間。直情的で正義感溢れる様子がコメディタッチで描かれる、この作品のムードメーカー。
ジョン=ドゥ
傍若無人で豪快な性格を持った人造人間(フランケンシュタイン)。「血液機能特化型」人造人間で、一気に血を作る内臓器官を持ち、胸を含む全身の傷口から超高圧の血液『茨の十字』を発射、相手を破壊する。噴出後は死体から血液を取り込むことができたり、赤血球の強化による運動能力向上、血小板による硬化の盾なども使用可能。 かつてDr.ビーベリーの恋人だったが、心臓に刻まれた文字から、最初の人造人間「ザ・ワン」であることが発覚。暴走し、エルム=L=レネゲイドを殺害、アシュヒト=リヒターの右脚を切断した。今は記憶のない人造人間として、人造人間破壊屋の仕事をしており、Dr.ビーベリーとアシュヒトと再会する。
レイス=アレン
物憂げな心を持っていた青年。ヒューリー=フラットライナーと共にロバート=ワイスの家で猟場番をしながら、スコットランドで人造人間(フランケンシュタイン)に復讐を誓っていた。しかし戦闘中に身体を食われて死亡。 人造人間として復活する。その後ヒューリーを自分のものにしたいという感情が高まり、記憶はそのままに残忍な性格に変貌。倫敦では骨格機能特化型人造人間のエグゾスケルトンをまとって戦うも、エグゾスケルトンに取り込まれてしまう。
エグゾスケルトン
骨格機能特化型人造人間。骨格だけの人造人間(フランケンシュタイン)で、しゃべることもできない。鋼以上の硬度と、考えるよりも早い反射神経で動くスピードが武器。レイス=アレンの鎧として登場するも、レイスを取り込んで巨大化する。
リッパー=ホッパー
呼吸機能特化型人造人間(フランケンシュタイン)。特殊な構造の肺を持ち、空気を圧縮して体中から噴出して切り裂くことができる。倫敦を脅かした切り裂きジャックの正体。
スカベンジャー=ベービ
消化機能特化型人造人間(フランケンシュタイン)。いつも空腹を抱えている。寄生虫の形の人造人間を保持しており、戦闘時には孵化させて体外に排出、なにもかもを喰らい尽くす。見た目は貴族のような男性だが本体は別物。
ムスケル=ウンゲホイヤー
筋力機能特化型人造人間(フランケンシュタイン)。かつては人造人間の聖地ポーラールートを守っていた戦士だったが、戦闘狂と化してしまい、死んで人造人間になってからも身体を変形させて戦うキラーマシーンになった。
タイガーリリィ=コフィン
感覚機能特化型人造人間(フランケンシュタイン)。額にもう一つ目をもち、身体から生成した24個の眼球を遠隔操作して潜入捜査、催眠を行うことが出来る。額の水晶体に光を集めることでレーザーを撃つ「光速視線(レイ・アイ)」を用いることも可能。
トート=シャッテン
再生機能特化型人造人間(フランケンシュタイン)。世界一死体を愛好する人造人間で、死体を手に入れるためなら殺人も戦争もいとわず、人間は人造人間のための材料と考えている。「フランケンシュタインの怪物の魂と意志を次ぐ夜会(ブルッツ=ブルーダー)」の統率。 長髪の男性で、帽子には「死」の文字が書かれている。人造人間に対しては極めて好意的だが、人造人間を破壊するヒューリー=フラットライナーとは敵対関係にある。全身が「万能細胞」でできているため、一瞬で再生が可能。究極の8体と呼ばれる人造人間個々の能力を上回る全ての戦闘能力を持った存在。