オルクセン王国史

オルクセン王国史

野上武志の代表作で、樽見京一郎の小説『オルクセン王国史~野蛮なオークの国は、如何にして平和なエルフの国を焼き払うに至ったか~』のコミカライズ作品。「銃と魔法」の時代を迎えた星欧大陸を舞台に、魔種族連合国家「オルクセン王国」の国王、グスタフ・ファルケンハインと、彼に忠誠を誓うディネルース・アンダリエルの戦いの日々を描いた異世界軍記ファンタジー。オルクセンにはオーク族を中心に、ドワーフ族、コボルト族、巨狼族、大鷲族などさまざまな魔種族が暮らしており、彼らはそれぞれの得意分野で活躍している。ファンタジー要素を含む一方で、内政、外交、軍事演習、兵站(へいたん)管理など、戦争に付随する物事の描写にもページが割かれている点が特徴。軍事用語も頻出するため、全体的に近代軍記ものに近い作風となっている。一二三書房「コミックノヴァ」で2024年1月から配信の作品。

正式名称
オルクセン王国史
ふりがな
おるくせんおうこくし
原作者
樽見 京一郎
漫画
ジャンル
エルフ・オーク
 
その他軍事・戦争
レーベル
ノヴァコミックス(一二三書房)
巻数
既刊5巻
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概要・あらすじ

登場人物・キャラクター

グスタフ・ファルケンハイン

オルクセン王国の国王。野蛮と揶揄(やゆ)されるオーク族の牡(おす)だが、理性的で博識。強い魔力を秘め、天候をあやつる異能を持つ。同族が好む昼寝の習慣を持たず、余暇は読書や歓談に興じている。パイプを好む愛煙家で、美食家でもある。国家の文明開花を推進した傑物で、共食いの禁止、輪栽式農法の奨励、鉄道の整備など数々の実績を残した。搦手(からめて)も得意で、諸国の外交官からの信頼も厚い。軍才もあるがワンマンではなく、参謀本部の設置や訓令戦術の導入により、風通しのよい組織構築に成功している。市場に顔を出すなど気さくで民衆にも慕われているが、なぜか牝(めす)を近づけようとしない。民族浄化の危機に陥っていたダークエルフ族が逃れてくると同胞として受け入れ、その忠誠に報いることを誓った。その言葉を裏付けるように、ダークエルフ族の氏族長、ディネルース・アンダリエルを厚遇し、新設旅団の統率という大役を任せている。その正体は、異世界からやってきた元人間の「転生者(ヴィラール)」。

ディネルース・アンダリエル

女性しかいないダークエルフ族の氏族長。口許に黒子がある。酒精の強い火酒(ヴィーナ)を好む酒豪で、葉巻も嗜(たしな)む。射撃が得意で、指揮官を狙撃する手法で戦果を重ねてきた。用兵も巧みで、120年前に魔術交信や散兵戦術を駆使してオルクセン軍を破ったこともある。エルフが住まうエルフィンド王国の南端に位置するシルヴァン川の畔(ほとり)で暮らしていたが、味方である白エルフに急襲され、少数の仲間と亡命。野蛮と蔑んでいたオーク族に救われ、グスタフからオルクセン王国への移住を提案された。その後、オルクセン軍の助けを得て、祖国に取り残された同胞1万2000人を救出し、グスタフへの忠誠と白エルフへの復讐を誓う。移住後はグスタフ直属の少将となり、3個騎兵連隊を中核とするアンファングリア旅団を統率する立場となった。私生活でもグスタフに寵愛(ちょうあい)され、対話を重ねるうちに彼が「転生者(ヴィラール)」だと看破。グスタフの好意に気づいて誘惑し、恋仲に進展した。

クレジット

原作

樽見 京一郎

書誌情報

オルクセン王国史 5巻 一二三書房〈ノヴァコミックス〉

第1巻

(2024-05-24発行、978-4824201782)

第2巻

(2024-09-25発行、978-4824202581)

第3巻

(2025-01-24発行、978-4824203694)

第4巻

(2025-04-25発行、978-4824204233)

第5巻

(2025-10-24発行、978-4824205032)

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