ガチャマン

ガチャマン

ある日のこと。高校生・九地廻人は、気がつくと記憶を失っており、胸には"ガチャ"が付いていた。説明書によると、ガチャを引けば記憶を取り戻したり、さまざまな能力を発揮できたりするらしい。しかしそれには、他人から感謝され、「ありがとうコイン」を手に入れる必要があった。突如として「ガチャマン」となった高校生が、失った記憶を取り戻すために闘いを繰り広げる、異能バトル漫画。小学館「裏サンデー」にて、2021年8月18日より配信を開始。

正式名称
ガチャマン
ふりがな
がちゃまん
原作者
焼き芋ハンサム斎藤
作画
ジャンル
バトル
 
異能力・超能力
レーベル
裏少年サンデーコミックス(小学館)
巻数
既刊8巻
関連商品
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概要・あらすじ

公立槍杉高校2年生・九地廻人は、気がつくと学校の屋上に立っており、体に大量の返り血と、「ありがとう」と書かれた"ガチャ"が付いていた。目の前には、手ひどくやられた様子の学生たちが大量に倒れているが、まったく身に覚えがない。それどころか、九地は自分が誰かも思い出せないのだ。その場を逃げ出した九地は、財布の中にあった学生証で自分の名前を知る。そして、財布に「ガチャマン説明書」なるものを発見した。それによると、ガチャには失った記憶をはじめ、才能、回復、攻撃などのさまざまな能力が入っているらしい。ただし、ガチャを引くためには特別なコインが必要で、コインを手に入れるためには「ありがとう」と他人に言ってもらわなければならないという。自分のクラスに行き、さっそくクラスメートに「ありがとう」と言ってもらおうとする九地。しかし、相手のアクセサリーを褒めると脅迫だと間違われ、親切なことをすれば「すみません」と言われてしまう。九地は覚えていないが、彼は伝説の不良であり、槍杉高校の番長だったのだ。ため息をつきながら校内を歩いていた九地は、図書室でいじめを目撃する。卑怯者の不良・三上五郎が、パシリの橋里正太郎が持っていた漫画を取ろうとしていたのだ。九地が声をかけると、三上はびびってしまい、慌てて逃亡した。橋里はごつい見た目とは裏腹に、心優しい少年で、漫画家を目指していた。橋里の描いた漫画を見た九地は、絵を褒め「絶対、漫画家になれる」と励ました。喜んだ橋里は「ありがとう」と御礼の言葉を言い、去っていった。すると、体内から何かがつき上がってきて、九地は「ありがとう」と書かれたコインを吐き出した。さっそく投入口にコインを入れ、胸のレバーを回してみると、お腹の穴からカプセルが出現。これで記憶が取り戻せる。そう思った九地だったが、引いたガチャは、「Cランク・生え際1ミリ前進」というもので、おでこに少し毛が生えただけだった。ガチャにはさまざまな種類があり、当然ハズレもあるのだ。こうして突然「ガチャマン」となった九地は、試行錯誤で徐々に経験を積んでいき、やがてガチャマン同士のバトルに巻き込まれていくのだった。

登場人物・キャラクター

九地 廻人 (くじ かいと)

公立槍杉高校2年A組の男子生徒。2月17日生まれの16歳で、身長169センチ、体重56キロ。アホ毛が特徴で、右頰と首に火傷の痕があり、悪魔に首を摑まれたようにみえる。ある日、突然記憶を失い、気がつくと「ガチャマン」になっていた。九地が宿すのは「ありがとうガチャ」で、他人から本気で「ありがとう」と言われると、体内から「ありがとうコイン」が出現し、ガチャを引くことができる。誰もが恐れる槍杉高校伝説の番長だったが、記憶喪失後はケンカの仕方も忘れている、温厚な普通の人間。運任せのガチャで、さまざまな能力を引き当てて、敵と闘う。

橋里 正太郎 (はしり しょうたろう)

公立槍杉高校2年A組の男子生徒。九地廻人のクラスメートで、11月3日生まれの16歳。身長186センチ、体重82キロ。血液型はA型。筋骨隆々、強面の外見だが、侍と漫画が大好きな心優しい少年。見た目に反してひ弱で、パシリに使われることから「パシリくん」と呼ばれている。幼少時、名作漫画『7.5人の侍』と出会い、主人公の侍に強い憧れを抱く。そして、自分が受けた感動を伝えるために漫画家を志す。また、侍を人生の手本にしているため、言葉遣いは侍言葉である。ガチャマンとなった九地に自分の漫画を褒められたことをきっかけに、友達になる。

三上 五郎 (みかみ ごろう)

公立槍杉高校2年A組の男子生徒。九地廻人のクラスメートで、3月5日生まれの16歳。身長179センチ、体重68キロ。血液型はB型。ものすごく長い棒状のリーゼントが特徴。元は4本のリーゼントが特徴で、「クワトロリーゼント」の二つ名を持っていた。しかし、九地に罰を受けるたびに1本ずつ失い、現在は1.5本となっている。六法全書や国語辞典といったインテリっぽい本を凶器にして敵と闘う。性格は卑怯・狡猾で、勝つためには手段を選ばない。また保身のためには土下座もいとわない。九地を倒し、いつか自分が番長になるという野望を持ち、九地を陥れようとする。

大神 竜政

公立槍杉高校3年B組の男子生徒。九地廻人のクラスメートで、8月生まれの18歳。身長181センチ、体重69キロ。血液型はO型。80年代ギタリストのようなロングヘアーと額のあざが特徴で、成績は学年トップ。槍杉高校の元番長で、入学式の日に、絡んできた3年生全員を病院送りにし、番長の座についた伝説を持つ。他校とのケンカで、釘バットのフルスイングを受け、頭蓋骨が陥没骨折し、数か月の入院を経て復帰。新たに番長の座についていた九地に闘いを挑むが、九地のガチャの力に敗北。正式に番長の座を譲る。橋里正太郎の母・橋里優里亜とは、何かしらの師弟関係にあるようで、師匠・優里亜からは「たっちゃん」と呼ばれている。

下脇 好之助 (しもわき こうのすけ)

公立槍杉高校の養護教諭を務める男性。11月29日生まれの33歳。身長180センチ、体重55キロ。血液型はAB型。センター分けのロングヘアーとメガネ、白衣が特徴。不良にも理解があり、ケンカの傷も黙って治療するために生徒から慕われている。しかし本当は、理解があるわけではなく、高校生の若い筋肉を愛でるのが目的。自身にはない筋肉への憧れを持っており、治療目的で見たり触ったりできる養護教諭を職業に選ぶほど、筋肉への執着が強い。九地廻人をはじめ、ケンカ好きの不良の筋肉を観察するため、米軍のコネで手に入れた、特殊赤外線ゴーグルを使う。

橋里 優里亜 (はしり ゆりあ)

仙獄中央病院の婦長。橋里正太郎の母で、4月28日生まれの39歳。身長182センチ、体重不明。血液型はA型。筋骨隆々、正太郎そっくりの強面で、只者ではない雰囲気を持っており、強いオーラを身にまとっている。夫と息子を大事にしている世話好きな兼業主婦で、九地廻人をはじめ、正太郎が家に連れてくる友達にとても良くしてくれる。大神竜政とは師弟関係にあるようで、弟子・竜政のことを「たっちゃん」と呼んでいる。

馬場 剛角 (ばば たけすみ)

公立槍杉高校2年A組の男子生徒。九地廻人のクラスメートで、8月21日生まれの17歳。身長177センチ、体重65キロ。血液型はB型。オールバックと左頰の大きな傷が特徴。九地に心酔する取り巻きの一人。鹿内飛鳥とは幼稚園からの幼なじみで、いつも一緒に行動しており、槍杉高校の「飛車角コンビ」を自称している。愛犬ハチとバイクをこよなく愛する。家庭が貧しく、新聞配達をはじめ、いろいろなアルバイトをしている。

鹿内 飛鳥 (しかない あすか)

公立槍杉高校2年A組の男子生徒。九地廻人のクラスメートで、8月7日生まれの17歳。頭のバンダナが特徴。九地に心酔する取り巻きの一人。馬場剛角とは幼稚園からの幼なじみで、いつも一緒に行動しており、槍杉高校の「飛車角コンビ」を自称する。実家はおしゃれなカフェで、洋楽が趣味。

湖水 渦秦 (こすい うずまさ)

私立刀糸高校2年1組の男子生徒。橋里正太郎の中学時代の親友で、10月20日生まれの16歳。身長173センチ、体重51キロ。血液型はA型。ストレートのロングヘアーが特徴。その身に「やめてガチャ」を宿す「ガチャマン」で、他人から「やめて」と言われると、体内から「やめてコイン」が出現し、ガチャを引くことができる。漫画好きの心優しい性格だったが、槍杉高校でいじめられている正太郎を救うため、刀糸高校の番長になることを決意。他人への暴力を繰り返し、コインを収集。ガチャによる暴力で、刀糸高校の生徒たちを支配する。

山吹 譲 (やまぶき じょう)

鎌和内高校3年2組の男子生徒。5月19日生まれの18歳。身長178センチ、体重67キロ。血液型はA型。その身に「がんばれガチャ」を宿す「ガチャマン」で、他人に「がんばれ」と応援されると、体内から「がんばれコイン」が出現し、ガチャを引くことができる。校内でケンカ博打を考案。試合に出場することで「がんばれコイン」を収集し、鎌和内高校の番長になる。金を稼ぐために、ケンカ博打を校外にまで拡大。「ギャンブル・マッチ」の名称で、広く参加者を募る。

亜嵐 蛮情 (あらん ばんじょう)

高校2年生の男子。関西在住で、7月28日生まれの17歳。身長177センチ、体重69キロ。血液型はB型。金髪と関西弁が特徴。その身に「かわいいガチャ」を宿す「ガチャマン」で、他人に「かわいい」と言われると、体内から「かわいいコイン」が出現し、ガチャを引くことができる。ガチャマンになった際、記憶を喪失。九地廻人の住所が書かれたメモを持っていたため、九地を訪ねて東京へやって来る。「SSRランク・記憶の断片」のガチャを一つ引き、浪花の番長として、九地を倒そうとしていたことを思い出す。しかし、ケンカの仕方や自分の家を忘れてしまっており、とりあえずケンカはおあずけ。橋里正太郎の家の居候となる。

その他キーワード

ガチャマン

さまざまな能力を発揮できる「ガチャ」を身に宿す者たち。ガチャマンになると記憶を失い、胸にガチャレバーとコイン投入口、腹にガチャの取り出し口が出現。ただし、これらの身体的特徴はガチャマン以外の一般人には見えない。ガチャを引くためには、特殊なコインが必要で、例えば九地廻人の場合は、他人に「ありがとう」と言われると、「ありがとうコイン」が体内から排出される。ガチャの中身は「失った記憶」のほか、攻撃、回復、才能などさまざまな能力で、レアリティにより、CランクからSSRランクまで分類されている。また、ガチャマンのレバーを破壊すると、SSR確定コインの入手が可能。ただし、レバーを破壊されたガチャマンと、そのガチャマンに関わった周囲の人がガチャに関連する記憶を失う。ガチャマンはあるゲームの参加者であり、その目的は、全部で10ある「SSRランク・記憶の断片」をすべて集め、最終目的地「約束の地」に最初にたどりつくこと。勝者になれば、夢のような恩恵を手にすることができるという。

クレジット

書誌情報

ガチャマン 8巻 小学館〈裏少年サンデーコミックス〉

第1巻

(2022-01-19発行、 978-4098508570)

第2巻

(2022-04-19発行、 978-4098510849)

第3巻

(2022-07-19発行、 978-4098512027)

第4巻

(2022-11-17発行、 978-4098514106)

第5巻

(2023-02-17発行、 978-4098516377)

第6巻

(2023-05-12発行、 978-4098520664)

第7巻

(2023-08-18発行、 978-4098526727)

第8巻

(2023-11-10発行、 978-4098528950)

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