概要・あらすじ
馬鹿力と頑丈な体だけが取り柄の千葉忠次は、過激派グループ「S.O.D」に参加して、その力を持て余していた。そんななか忠次は、出会った謎の少女・赤星アキから、忠次も少女も20年前のとある実験で同じ人間から作られたクローンであると明かされる。その後、クローンを造り出した張本人という諸岡団十郎から、忠次たちは20歳で死ぬようにプログラムされており、忠次もアキもあと半年の命だと告げられる。
さらには、クローンが全部で4人存在することも判明。4人を集めて、20歳で死ぬプログラムを回避するため、そして完全な5人目を作るため、忠次たちは行動を開始する。
登場人物・キャラクター
千葉 忠次 (ちば ちゅうじ)
4人のクローン人間のうちの一人。諸岡団十郎によって20年前に造られた。長身で体格のいい19歳の青年。馬鹿力の持ち主でケンカはめっぽう強いが、頭は相当悪い。何か大きなことを成し遂げたいという思いから過激派グループ「S.O.D」に参加中、同じクローン人間である赤星アキに出会う。
小夜子 (さよこ)
過激派グループ「S.O.D」の代表を務める妖艶な女性。S.O.Dは「Sayoko's Offensive DIVISION」の略で、小夜子を崇拝する男たちが集まっている。日本に溢れるバカを駆逐するとし、巨大掲示板サイト「gomiba.co.jp」通称「ゴミ箱ジャパン」を襲撃し、主催者抹殺の生配信を目論む。
諸岡 団十郎 (もろおか だんじゅうろう)
製薬会社「愛命製薬」を定年退職したばかりの自称「天才科学者」。禿げ頭で髭面の背の小さいオッサンで、関西弁で話す。20年前に千葉忠次ら4人のクローン人間を造り出した張本人。
赤星 アキ (あかぼし あき)
4人のクローン人間のうちの一人。諸岡団十郎によって20年前に造られた。1982年3月4日生まれ。ファッション誌の読者モデルとしてデビュー後、CMやグラビアで活躍していた美少女。「愛命製薬」の育毛剤「グローン5」のイメージモデル以降、半年近く活動していない。華奢な体だが、バイクを乗りこなし、銃も扱えるアクティブな少女。 貧乳なのが悩み。母親は女優の赤星明子、父親は芸能プロダクションの社長で、赤星アキは父親に逆らえない。
多岐川 岳市 (たきがわ たけし)
4人のクローン人間のうちの一人。諸岡団十郎によって20年前に造られた。引きこもりでロリコンのオタク。ネット上では「Mr.BOO」と名乗っており、過激派グループ「S.O.D」のBBSにも書き込みをしている。光や音など世の中の全てのモノを過剰に感じてしまう体質のため、13歳のときから引きこもり、部屋から出られない。血の繋がりがないことを知った母親と、クローン人間の捕獲を狙う「愛命製薬」から部屋を襲撃され、一人用コンパクト核シェルターに閉じこもり、部屋から脱出する。
具志堅 郷 (ぐしけん ごう)
4人のクローン人間のうちの一人。諸岡団十郎によって20年前に造られた。オキナワ出身のニューハーフの男性。職業はダンサーで、ニューハーフのショーパブで踊っている。「イク」は、「郷→GO→行く」から店長がつけたお店での源氏名。シリコンも入れず、ホルモン注射もしていないのに乳房が膨らんでいるが、下半身は男。5歳の時に両親を事故で失い、施設で育った。 団十郎は父親代わり。
女研究者 (おんなけんきゅうしゃ)
諸岡団十郎が「愛命製薬」を去ったあとも、クローンの研究を続けていた科学者。アイ、アキコ、アンナ、アイコ、アキナ、アミ、アコ、アイカ、アスカ、アヤ、アユミ、アオイ、アサミ、アカネ、アリス、アユの16人のクローンを造り出した。そのうちの一人には、自らも母体として体を提供している。関西弁で話す。
篠崎 (しのざき)
「愛命製薬」の警備主任を務める男性。スーツ姿の武闘派で、関西弁で話す。アイら16人のクローン少女から「おっちゃん」と呼ばれて、慕われている。女研究者でも見分けがつかない16人の顔を見分けられる。
アイ
女研究者が造り出したクローンの少女。赤星アキの12歳程度の容姿をしている。クローンには、アイ、アキコ、アンナ、アイコ、アキナ、アミ、アコ、アイカ、アスカ、アヤ、アユミ、アオイ、アサミ、アカネ、アリス、アユの16人がおり、外見は全員同じ。
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いとうせいこう