概要・あらすじ
南海高校1年の白雪麻衣子は品行方正で成績優秀、美しくピアノもたしなむ完璧な優等生。周りから憧れられる存在だ。麻衣子本人もそんな自分が大好き。そんな麻衣子がある日、「南海高校の人喰いザメ」という異名を持つ不良の鮫島篤弘の前で派手に転んでしまう。麻衣子はおなかが弱く、いつも毛糸のパンツをはいているのだが、それを鮫島に見られてしまった。慌てる麻衣子を見て「知られちゃマズイって顔だな」と鮫島はニヤリと笑う。弱みをにぎられた麻衣子は、彼が喉が渇いたと言えばジュースを用意し、アイスが食べたいと言えば一目散に買いに行った。「次はそうめんな」と言われ、翌日、麻衣子は重い荷物を持って彼のいる屋上へ。屋上にいた鮫島は「すぐに行く」と電話相手に答えていた。どこに行くかも知らされない麻衣子はケンカの呼び出しかと思い、鮫島のあとをつけた。すると鮫島が向かったのは保育園。そこへ三つ子の弟を迎えに行っていたのだった。隠れてあとを追っていたことがバレてしまう麻衣子。しかし、彼から怒られることもなく、家にあげてもらった。鮫島の家は聞けば父子家庭のため、弟の面倒は鮫島が一人で見ており、保育園から頻繁に呼び出されるため、遅刻や欠席が多いのだという。顔にケガをしているのも弟を助けた時にできたものだった。鮫島は無口で不愛想、顔も怖いので、周囲から不良と誤解されていただけだった。おなかがすいたという鮫島の弟たちに、用意していた流しそうめんをふるまう麻衣子。そこでいつも不愛想な鮫島が「お前面白いな」と笑顔を見せた。その顔を見た麻衣子は一瞬で恋に落ちてしまう。帰り道、鮫島に駅まで送ってもらった麻衣子は「帰りたくない。もっと鮫島くんのことを知りたくなった。これからも私になんでも言いつけて」と告白。鮫島は「後悔すんなよ」と麻衣子にキスをするのだった。
登場人物・キャラクター
白雪 麻衣子 (しらゆき まいこ)
南海高校1年生で、16歳の女の子。美しくて品があり、知識や教養もある優等生。自分が大好きで、周囲からあこがれられるように自分を演出している。おなかが弱くていつも毛糸のパンツをはいている。髪は腰までの長さで、毛先は少しウエーブをつけている。得意科目は国語と英語で、小さな時からピアノも習っている。毛糸のパンツをはいているということを鮫島篤弘に知られ、彼のパシリになるが、弟思いの意外な一面を見て彼に惚れてしまう。
鮫島 篤弘 (さめじま あつひろ)
南海高校1年生の男子。周りから不良と恐れられ「南海高校の人喰いザメ」という異名を持つ。一匹狼で、よく顔に傷を作っている。顔が怖く、不愛想で無口ながら色気のあるイケメン。父子家庭で保育園に通う三つ子の弟の面倒を一人で見ている。遅刻や早退が多いのはケンカではなく、弟の世話のため。不良と誤解を受けていても本人は気にしていない。弟思いの優しいお兄ちゃんで、料理も上手。