概要・あらすじ
食品メーカー王手食品に勤務する主人公亀和田進は、どこにでもいる中年サラリーマン。彼はある時、社長であり、プロ野球球団日暮里パイレーツのオーナーでもある安部恒夫の一存により、チームの監督に任命されてしまう。しかし、監督として担当することになった日暮里パイレーツは、開幕から18連敗中の超弱小チームであった。
登場人物・キャラクター
亀和田 進 (かめわだ すすむ)
王手食品に勤務する新規開発営業部長。しかし、顧客も部下もいない社内リストラ状態だった。熱心な日暮里パイレーツファンで、社長からプロ野球球団日暮里パイレーツの監督に任命された際、戸惑いながらも内心では楽しみにしていた。非協力的な選手たちやファンに苦悩しながら、リーグ優勝を目指す。
安部 恒夫 (あべ つねお)
亀和田進が勤める王手食品の社長にして、プロ野球チーム日暮里パイレーツのオーナー。都合が悪くなるとすぐに放り出してしまう性格。成績の悪いパイレーツを解散させるまでの後任として、クビ候補であった亀和田進に全て擦り付けてしまう。
後藤田 正 (ごとうだ まさし)
王手食品きっての出世頭であり、安部恒夫の懐刀。現在は取締役営業本部長。亀和田進とは同期であり、亀和田に連れていかれたストリップの話を嫌っている。社長の席を狙う傍ら、亀和田の監督業に関しても陰ながら見守っている。
久美子ママ (くみこまま)
亀和田進行きつけの小料理店小瓜を経営する女店主。亀和田の数少ない理解者で、突然監督に就任した際も、応援していた。亀和田から初勝利のウイニングボールを貰う約束をしていたが、これがある事件に発展する。
亀和田 妙子 (かめわだ たえこ)
亀和田進の嫁。専業主婦。体重を気にしているらしく、ダイエットを心掛けているが食べる量はあまり減っていない。夫がプロ野球の監督に就任した話を最初は信じていなかったが、テレビの野球中継で夫の姿を見てからは応援する立場になった。夫から初勝利のウイニングボールを貰う約束をしたのだが、これがある事件に発展してしまう。
亀和田 香織 (かめわだ かおり)
亀和田進と亀和田妙子の長女。酒癖が悪く、毎日のように夜遊びをしている。しかし、父親が監督に就任してからは、亀和田の顔に泥は塗れないと改心している。
亀和田 隆 (かめわだ たかし)
亀和田進と亀和田妙子の長男。中学校に上がってから1度も学校に通っていない不登校状態。ゲームマニアで、父親が野球チームの監督に就任した際は、対決ドーム決戦というゲームを勧めて茶化していた。
千代森 康司 (ちよもり こうじ)
日暮里パイレーツのヘッドコーチで、現役時代はパイレーツでホームラン王になったこともある。亀和田の前任監督が辞職した際、次は自分が監督になり、「千代森政権」なるものを作ろうと画策していたが、亀和田が就任したことで脆くも崩れ去った。こてこての関西弁が特徴的。
ミスター・カイト (みすたーかいと)
日暮里パイレーツのピッチャー。元は大リーガーであったが、パイレーツの開幕戦で乱闘事件を引き起こしてからは2軍でくすぶっていた。亀和田進の説得で再度1軍のマウンドに立ったが、味方のエラーによりまたも乱闘を起こし、亀和田を病院送りにしてしまう。
集団・組織
日暮里パイレーツ (にっぽりぱいれーつ)
『サラかん』に登場するプロ野球球団。王手食品の社長安部恒夫がオーナーを務めるプロ野球球団。本拠地は日暮里スタジアム。亀和田進の前に監督を務めていたバタンレインは、成績不振によりクビになっている。開幕戦から18連敗を記録しており、選手たちやファンからはまったくやる気を感じられない。